遺言執行者は誰を選ぶべき?家族・親族・専門家の違いと選び方を解説

遺言書を作成する際に、「遺言執行者は誰を指定すればいいのだろう?」と悩む方は少なくありません。

遺言執行者とは、被相続人(亡くなった方)が残した遺言内容を実現するために手続きを行う人です。

遺言執行者には、配偶者や子どもなどの家族・親族を指定することもできますし、行政書士・司法書士・弁護士などの専門家を指定することもできます。

ただし、

  • 相続人の人数
  • 財産の内容
  • 相続人同士の関係
  • 遺贈の有無

などによって、適した遺言執行者は異なります。

例えば、相続人が少なく財産もシンプルな場合は家族・親族でも十分対応できることがあります。一方で、相続人が複数いる場合や、預貯金の解約・払戻し手続きが多数発生する場合、不動産が複数ある場合などは、専門家を指定した方が相続手続きを円滑に進めやすくなることがあります。

この記事では、遺言執行者になれる人・なれない人を確認したうえで、家族・親族と専門家の違いや、ケース別の選び方についてわかりやすく解説します。

遺言執行者の役割や権限、必要になるケースについて詳しく知りたい方は、
先に「遺言執行者とは?役割・権限・義務をわかりやすく解説」をご覧ください。

遺言執行者の選び方を解説する図解。中央の「遺言執行者」から、配偶者・子ども・親族(甥・姪)・専門家(行政書士)の4つの候補へ矢印が伸びている。下部には選定時の判断要素として「相続人の人数」「財産の内容」「家族関係」が示されている。
遺言執行者には配偶者・子ども・親族・専門家などを指定できます。相続人の人数や財産内容、家族関係を踏まえて選ぶことが大切です。

目次

①遺言執行者は誰を選ぶべき?

遺言執行者は、遺言内容を実現するために重要な役割を担う人です。

そのため、「とりあえず家族を指定しておけばよい」とは限りません。

もっとも、遺言執行者は必ず専門家に依頼しなければならないわけでもありません。

相続人(法律上、遺産を相続する権利がある人)の人数や財産の内容、相続人同士の関係によって、適した遺言執行者は異なります。

例えば、相続人が少なく、財産も預貯金や自宅が中心で、相続人同士の関係が良好な場合は、配偶者や子どもなどの家族・親族を遺言執行者に指定しても問題ないケースが多いでしょう。

一方で、

  • 相続人が複数いる
  • 相続人が遠方に住んでいる
  • 預貯金の解約・払戻し手続きが多数発生する
  • 不動産が複数ある
  • 遺贈(遺言によって相続人以外の人へ財産を渡すこと)がある

といったケースでは、相続手続きの負担が大きくなるため、行政書士・司法書士・弁護士などの専門家を指定した方が手続きを進めやすい場合があります。

大切なのは、「誰が遺言執行者になれるか」ではなく、「誰なら自分の遺言を確実に実現できるか」という視点で考えることです。

遺言執行者を選ぶ際は、信頼できることはもちろん、相続開始後に必要となる手続きや相続人への対応まで見据えて検討することをおすすめします。

遺言執行者の具体的な役割や権限については、「遺言執行者とは?役割・権限・義務をわかりやすく解説」で詳しく解説しています。

遺言執行者が不在の場合は家庭裁判所へ選任申立てを行うことがあります。
遺言執行者の選任申立てとは?

②遺言執行者になれる人・なれない人

遺言執行者は、遺言書に名前を書けば誰でもなれるわけではありません。

法律上、遺言執行者になれる人となれない人が定められています。
もっとも、実際には多くの人が家族や親族、信頼できる知人、専門家の中から選んでいます。

まずは、どのような人を遺言執行者に指定できるのか確認しておきましょう。

遺言執行者になれる人

遺言執行者は、未成年者や一定の欠格事由(法律上、就任できない理由)がある人を除き、基本的には誰でもなることができます。

そのため、家族や親族だけでなく、友人・知人や行政書士などの専門家を指定することも可能です。

相続人

相続人(法律上、遺産を相続する権利がある人)を遺言執行者に指定することができます。

例えば、配偶者や子どもを遺言執行者に指定するケースは少なくありません。

また、子どもがいない場合は、親や兄弟姉妹が法定相続人(民法で定められた相続人)になることがあります。そのため、親や兄弟姉妹を遺言執行者に指定することも可能です。

特に、相続人が少なく財産内容も比較的シンプルな場合は、相続人が遺言執行者を兼ねることで問題なく手続きを進められることがあります。

相続人以外の親族

相続人ではない親族を遺言執行者に指定することも可能です。

例えば、子どもがおらず、配偶者もすでに亡くなっている場合は、兄弟姉妹が法定相続人(民法で定められた相続人)となることがあります。

しかし、兄弟姉妹も高齢になっているケースは少なくありません。

そのため、相続人である兄弟姉妹よりも、比較的若く手続きを進めやすい甥や姪を遺言執行者に指定することがあります。

このように、相続人かどうかだけでなく、年齢や健康状態、手続きを担う負担なども考慮して遺言執行者を選ぶことが大切です。ょう。

友人・知人

友人や知人を遺言執行者に指定することもできます。

例えば、相続人がいない場合や、相続人とは長年疎遠になっている場合には、信頼できる友人や知人を遺言執行者に指定するケースがあります。

また、内縁の配偶者(婚姻届を提出していないものの、夫婦同様の生活をしている人)や長年支えてくれた知人へ遺贈(遺言によって相続人以外の人へ財産を渡すこと)を予定している場合には、その人を遺言執行者として指定することも可能です。

もっとも、遺言執行者には相続手続きに関する一定の負担が伴います。そのため、友人や知人を指定する場合は、信頼関係だけでなく、実際に手続きを担えるかどうかも考慮し、事前に本人の意思を確認しておくことが大切です。

行政書士・司法書士・弁護士などの専門家

遺言執行者として専門家を指定することもできます。

例えば、

  • 行政書士
  • 司法書士
  • 弁護士

などです。

相続人が複数いる場合や、相続財産が多い場合、相続手続きが複雑になることが予想される場合は、専門家を指定することで相続人の負担を軽減しやすくなります。

また、専門家は第三者の立場で手続きを進めるため、中立性が求められるケースにも向いています。

遺言執行者になれない人

一方で、法律上、遺言執行者になれない人もいます。

未成年者

未成年者は遺言執行者になることができません。

これは、遺言執行者には相続手続きを進めるための法律上の権限や責任が与えられるためです。

そのため、未成年の子どもや孫を遺言執行者に指定することはできません。

破産手続開始決定を受け復権していない人

破産手続開始決定を受け、まだ復権(法律上の資格制限が解除されること)していない人も遺言執行者になることはできません。

ただし、復権後は欠格事由に該当しなくなるため、遺言執行者として指定することが可能です。

遺言執行者は家族・親族・友人・専門家など幅広い人の中から選ぶことができます。
しかし、「なれる人」を選ぶことと「適任な人」を選ぶことは別の問題です。

次に、家族・親族と専門家にはどのような違いがあるのかを見ていきましょう。

③家族と専門家のどちらを選ぶべき?

家族・親族と専門家(行政書士)を比較した図解。費用、手続き負担、中立性、向いているケースの4項目について、家族・親族と専門家の特徴を表形式で比較している。家族・親族は暖色、専門家は青色で表示されている。
遺言執行者を家族・親族にする場合と行政書士などの専門家にする場合の違いを比較した図解です。費用だけでなく、手続き負担や中立性も考慮して選ぶことが大切です。

遺言執行者は、家族や親族だけでなく、行政書士・司法書士・弁護士などの専門家を指定することもできます。

では、どちらを選ぶべきなのでしょうか。

結論からいうと、相続人(法律上、遺産を相続する権利がある人)の人数や財産の内容、相続人同士の関係によって適した選択は異なります。

家族・親族を指定すると費用を抑えやすい一方で、相続開始後の手続きや調整を担う必要があります。反対に、専門家へ依頼すると報酬は発生しますが、手続きの負担を軽減しやすくなります。

まずは、家族・親族と専門家の違いを比較してみましょう。

比較項目家族・親族専門家
目に見える費用基本的に報酬は発生しないことが多い報酬が発生する
目に見えない費用手続きの調査や書類収集、金融機関対応などの負担がかかる手続き負担を軽減しやすい
財産状況の把握生前から把握していることが多い事前確認が必要
中立性他の相続人から疑念を持たれることがある第三者として対応しやすい
向いているケース相続人が少なく財産もシンプルな場合手続きが複雑な場合や調整が必要な場合

判断に迷う場合は、次のケース別の選び方を参考にしてください。

④ケース別|遺言執行者は誰がおすすめ?

遺言執行者を家族・親族にする場合と専門家にする場合の目安を比較した図解。左側には「家族・親族を指定しやすいケース」として、相続人が少ない、家族関係が良好、相続人が1人、自宅と預貯金が中心、財産がシンプルといった条件が示されている。右側には「専門家を検討した方がよいケース」として、相続人同士の関係に不安がある、兄弟姉妹相続、金融機関や不動産が複数ある、遺贈がある、相続トラブルが心配といった条件が示されている。
相続人の人数や財産の内容、家族関係によって、家族・親族が適している場合と専門家を検討した方がよい場合があります。遺言執行者選びは家族の負担も考慮することが大切です。

遺言執行者を選ぶ際は、「家族か専門家か、という視点だけでなく、「自分の相続ではどちらが適しているのか」を考えることが大切です。

ここでは、家族・親族を指定しやすいケースと、専門家を検討した方がよいケースを紹介します。

家族・親族を指定しやすいケース

家族や親族を遺言執行者に指定しやすいのは、相続手続きが比較的シンプルなケースです。

例えば、配偶者と子どものみが相続人であり、相続人同士の関係も良好な場合は、長男や長女などを遺言執行者に指定しても問題なく手続きを進められることが多いでしょう。

また、相続人が1人しかいない場合も、家族・親族を遺言執行者に指定しやすいケースといえます。

さらに、配偶者が高齢であっても、子どもが手続きをサポートできる環境であれば、家族の中で役割分担をしながら対応できることがあります。

財産についても、自宅と預貯金が中心で、相続財産の種類や件数がそれほど多くない場合は、手続きの負担が比較的少ないため、家族・親族を遺言執行者に指定しやすいケースといえます。

このように、相続人の人数が少なく、財産内容もシンプルで、相続人同士の関係が良好な場合は、必ずしも専門家を遺言執行者に指定する必要はありません。

専門家を検討した方がよいケース

一方で、相続手続きの負担が大きくなることが予想される場合は、専門家を遺言執行者に指定することも検討した方がよいでしょう。

例えば、配偶者と子どもが相続人であっても、相続人同士の関係が良くない場合は注意が必要です。

特定の相続人を遺言執行者に指定すると、「自分に有利に進めているのではないか」と他の相続人から疑念を持たれることがあります。

また、子どもがいないため、親や兄弟姉妹が相続人となるケースでは、相続人が高齢になっていたり、遠方に住んでいたりすることも少なくありません。

さらに、

  • 地方銀行
  • 信用金庫
  • ゆうちょ銀行
  • ネット銀行

など複数の金融機関に預貯金がある場合は、解約・払戻し手続きの負担が大きくなります。

金融機関が遠方にある場合や、相続人が遠方に住んでいる場合は、さらに負担が増えるでしょう。

不動産についても、

  • 自宅
  • 賃貸アパート
  • 地方の土地

など複数の不動産がある場合は、相続手続きが複雑になりやすくなります。

また、相続人へ財産を相続させるだけでなく、内縁の配偶者や孫、知人などへ遺贈(遺言によって相続人以外の人へ財産を渡すこと)を予定している場合は、関係者が増えるため手続きや調整が必要になることがあります。

このほか、相続人同士の関係や財産の内容から、将来的に相続トラブルが生じる可能性がある場合も、第三者である専門家を遺言執行者に指定することで手続きを進めやすくなることがあります。

遺言執行者選びに迷った場合は、「家族が対応できる範囲か」ではなく、「家族に過度な負担をかけないか」という視点で考えることも大切です。

なお、遺言執行者にはどのような権限が認められているのか、預貯金や不動産の相続手続きをどこまで進められるのかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
遺言執行者の権限とは?できること・単独でできる手続きをわかりやすく解説

⑤行政書士を遺言執行者に選ぶメリット

行政書士を遺言執行者に指定するメリットを時系列で示した図解。遺言作成の相談から遺言書作成、遺言執行者への指定、相続開始、預貯金の相続手続き、相続人への対応を経て、最終的に遺言内容が実現されるまでの流れを7つのステップで説明している。
行政書士を遺言執行者に指定することで、遺言作成から相続手続き、相続人対応まで一貫したサポートを受けられます。

遺言執行者は家族や親族だけでなく、行政書士を指定することもできます。

では、行政書士を遺言執行者に選ぶとどのようなメリットがあるのでしょうか。

行政書士は遺言書の作成支援や相続手続きに携わることが多く、遺言作成から相続開始後の手続きまで継続してサポートできる点が特徴です。

ここでは、行政書士を遺言執行者に選ぶ主なメリットを紹介します。

遺言書の作成段階から相談できる

遺言執行者は、相続開始後に突然決めるものではありません。

一般的には、遺言書を作成する段階で、「誰を遺言執行者にするのか」を決めておきます。

行政書士へ相談することで、

  • どのような財産があるのか
  • 誰に財産を引き継ぐのか
  • 誰を遺言執行者にするのか

を整理しながら遺言書を作成できます。

そのため、遺言内容と遺言執行者の選定を一体的に検討しやすくなります。

預貯金の相続手続きを進めやすい

相続財産に預貯金が含まれている場合は、金融機関ごとに解約や払戻しの手続きが必要になります。

特に、

  • 複数の銀行に口座がある
  • 地方銀行や信用金庫にも口座がある
  • 相続人が遠方に住んでいる

といったケースでは、手続きの負担が大きくなりがちです。

行政書士は、預貯金の相続手続きに必要な書類作成や手続きのサポートを行っているため、こうしたケースでは遺言執行者として相続人の負担軽減につながることがあります。

相続人の負担を軽減できる

遺言執行者には、

  • 財産の確認
  • 必要書類の収集
  • 相続手続きの進行管理

など、さまざまな対応が求められます。

家族や親族が遺言執行者になる場合、これらの負担を引き受けることになります。

一方で、行政書士を遺言執行者に指定しておけば、相続開始後の実務的な対応を任せやすくなるため、相続人の負担を軽減しやすくなります。

特に、相続人が高齢の場合や遠方に住んでいる場合は、そのメリットを感じやすいでしょう。

中立的な立場で対応できる

相続人が複数いる場合は、たとえ関係が良好であっても、「誰が手続きを進めるのか」が問題になることがあります。

また、相続人の一人を遺言執行者に指定すると、「自分に有利に進めているのではないか」と他の相続人が不信感を抱くケースもあります。

行政書士は相続人ではない第三者であるため、特定の相続人の立場に偏ることなく対応しやすい立場にあります。

相続人が複数いる場合や、将来的なトラブルを避けたい場合には、中立的な立場で手続きを進められることも行政書士へ依頼するメリットの一つです。

行政書士は、遺言書の作成段階から相続開始後の手続きまで継続して関与できるため、「家族に負担をかけたくない」、「相続手続きをできるだけ円滑に進めたい」という方にとって有力な選択肢となります。

遺言執行者の報酬はいくら?家族と行政書士の費用を比較

⑥遺言執行者を選ぶ際の注意点

遺言執行者は、遺言内容を実現するために重要な役割を担います。

そのため、「信頼できる人だから」という理由だけで決めるのではなく、相続開始後に実際に手続きを担えるかどうかも考慮して選ぶことが大切です。

ここでは、遺言執行者を選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説します。

本人へ事前に確認しておく

遺言執行者に指定された人は、必ず就任しなければならないわけではありません。

家族・親族だけでなく、友人や専門家であっても就任を辞退することができます。

そのため、「遺言執行者として指定する予定だが、引き受けてもらえるか」を事前に確認しておくことが大切です。

特に、友人や知人を指定する場合は、相続手続きの負担について十分理解していないこともあります。

また、専門家へ依頼する場合は、報酬や対応範囲について事前に確認しておくと安心です。

複数指定は慎重に検討する

遺言執行者は1人だけでなく、複数人を指定することもできます。

例えば、

  • 長男と長女
  • 配偶者と長男
  • 親族と専門家

といった指定も可能です。

ただし、人数が増えるほど意思決定や連絡調整が複雑になることがあります。

また、「誰が何を担当するのか」が曖昧になると、かえって手続きが進みにくくなることもあります。

そのため、特別な理由がない限りは1人にするか、複数指定する場合でも役割を明確にしておくことをおすすめします。

遺言書作成時に決めておく

遺言執行者は、相続開始後に慌てて決めるものではありません。

遺言書を作成する際に、「誰に財産を引き継ぐか」だけでなく、「誰に遺言を実現してもらうか」まで考えておくことが大切です。

特に、

  • 相続人が複数いる
  • 不動産がある
  • 預貯金の解約・払戻し手続きが多数発生する
  • 相続人以外への遺贈(遺言によって相続人以外の人へ財産を渡すこと)がある

といったケースでは、遺言執行者選びが相続手続きの進めやすさに大きく影響します。

遺言書を作成する段階から、家族・親族に依頼するのか、専門家へ依頼するのかを検討しておくとよいでしょう。

遺言執行者選びで大切なのは、「誰がなれるか」ではなく、「誰なら自分の遺言を確実に実現できるか」という視点です。

相続人の状況や財産内容に合わせて、無理なく役割を担える人を選ぶことが重要です。

遺言執行者には一定の責任や義務があります。指定する前に確認しておきたい方は、以下の記事も参考にしてください。
遺言執行者の責任、義務違反や解任のルールはこちら

⑦よくある質問

Q:遺言執行者は相続人でもなれますか?

はい。配偶者や子どもなどの相続人(法律上、遺産を相続する権利がある人)を遺言執行者に指定することができます。

Q:相続人以外の親族を遺言執行者にできますか?

はい。甥や姪など、相続人ではない親族を遺言執行者に指定することも可能です。

Q:家族以外を遺言執行者に指定できますか?

はい。友人や知人のほか、行政書士・司法書士・弁護士などの専門家を指定することもできます。

Q:行政書士を遺言執行者にできますか?

はい。行政書士を遺言執行者として指定することは可能です。遺言書の作成段階から相談し、遺言書の中で遺言執行者として指定することもできます。

Q:遺言執行者は複数指定できますか?

はい。遺言執行者は複数人指定することができます。

ただし、人数が増えると連絡調整や意思決定が複雑になることがあるため、実務上は1人にするか、役割分担を明確にしておくことが望ましいでしょう。

Q:遺言執行者に報酬は発生しますか?

家族や親族が遺言執行者になる場合は、無報酬で対応するケースもあります。

一方で、行政書士・司法書士・弁護士などの専門家へ依頼する場合は、報酬が発生するのが一般的です。

Q:遺言執行者に指定された人は断れますか?

はい。遺言執行者に指定された人は就任を辞退することができます。

そのため、遺言書を作成する際は、事前に本人の意思を確認しておくことが大切です。

Q:遺言執行者が亡くなっていた場合はどうなりますか?

指定された遺言執行者が相続開始時に亡くなっていた場合でも、遺言書が無効になるわけではありません。

必要に応じて、家庭裁判所へ遺言執行者の選任を申し立てることができます。

Q:遺言執行者を変更することはできますか?

遺言者(遺言書を作成する人)が存命中であれば、新たな遺言書を作成することで変更できます。

Q:遺言執行者を指定しないとどうなりますか?

遺言執行者を指定していなくても、遺言書が無効になるわけではありません。

ただし、誰が中心となって手続きを進めるのかが曖昧になり、相続人の負担が大きくなることがあります。

まとめ

遺言執行者は、遺言書に書かれた内容を実現するために手続きを行う人です。

遺言執行者には、配偶者や子どもなどの家族・親族だけでなく、友人・知人や行政書士・司法書士・弁護士などの専門家を指定することもできます。

どの人を選ぶべきかは、相続人(法律上、遺産を相続する権利がある人)の人数や財産の内容、相続人同士の関係によって異なります。

相続人が少なく、財産も自宅と預貯金が中心であるなど比較的シンプルな相続であれば、家族や親族を遺言執行者に指定することも十分可能です。

一方で、

  • 相続人が複数いる
  • 相続人が遠方に住んでいる
  • 預貯金の解約・払戻し手続きが多数発生する
  • 不動産が複数ある
  • 相続人以外への遺贈(遺言によって相続人以外の人へ財産を渡すこと)がある

といったケースでは、専門家を遺言執行者に指定した方が相続手続きを円滑に進めやすくなることがあります。

遺言執行者選びで大切なのは、「誰がなれるか」ではなく、「誰なら自分の遺言を確実に実現できるか」という視点です。

遺言書を作成する際は、財産の内容や家族構成を踏まえ、自分に合った遺言執行者を検討しましょう。

遺言執行者選びや遺言書の作成でお悩みの方は、相続手続きに詳しい行政書士へ相談することをおすすめします。

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