もし、あなたが先に亡くなったとき。
今一緒に暮らしているその方は、これまで通り生活できるでしょうか。
長年連れ添い、家計を共にし、人生を支え合ってきた。
周囲からも「夫婦同然」と見られている関係。
それでも、婚姻届を出していない“内縁関係”である限り、
法律上は「配偶者」ではなく、ただの他人として扱われます。
実際に、こんなケースは珍しくありません。
・入院しても「家族ではない」として面会や説明を断られる
・最期の治療方針に関わることができない
・亡くなった後、葬儀や手続きから排除される
・そして、財産は一切受け取れない
「長年一緒にいたのだから大丈夫」
「事実婚でもある程度は守られるはず」
そう思っていたとしても、現実はまったく違います。
たとえば、事実婚関係にあった萬田久子さんは、
パートナーの死後、「遺産は全くない」と語っています。
一方で、俳優の宇津井健さんは、亡くなる直前に入籍したことで、
パートナーに法的な権利を残すことができました。
この違いは何か。
守るべき相手がいるかどうか、それがすべてです。
そして、もう一つ大切な問いがあります。
あなたには、守りたい相手がいますか?
内縁関係のままでは、どれだけ愛し合っていても、
相手に何も残せない可能性があります。
しかし逆に言えば、
正しい方法で備えれば、大切な人をきちんと守ることはできます。
この記事では、
- 内縁の妻(夫)はなぜ相続できないのか
- 実際に起きているトラブル
- そして、大切な人に財産を残すために今すぐできる対策
を、専門家の視点からわかりやすく解説します。
「まだ大丈夫」と思っている今こそ、
将来の後悔を防ぐための一歩を踏み出してください。

目次
①:内縁でも相続できる?よくある誤解と現実
「内縁の妻(夫)でも、長年一緒に暮らしていれば相続できるのでは?」
これは、実際によくある誤解です。
たとえば、
- 20年、30年と一緒に生活している
- 周囲から夫婦として認識されている
- 家計も完全に一体化している
このような関係であれば、
「法律上もある程度は守られるはず」と考えるのは自然かもしれません。
しかし結論から言うと、
内縁のパートナーには、原則として相続権は一切ありません。
どれだけ長く一緒に暮らしていても、
どれだけ深い関係であっても、
婚姻届を出していない限り、
民法上は「配偶者」として扱われないためです。

よくある勘違い①:長く一緒にいれば相続できる
「内縁でも、何十年も一緒にいれば事実上の夫婦として認められるのでは?」
→ 相続においては認められません。
内縁関係は、一部の場面(不法行為や内縁解消時の保護など)では考慮されることがありますが、
相続に関しては完全に別問題です。
よくある勘違い②:子どもがいなければ大丈夫
「相続人がいなければ、自分に回ってくるのでは?」
→ これも誤りです。
たとえ子どもがいなくても、
- 親(直系尊属)
- 兄弟姉妹
といった法定相続人が存在すれば、
財産はそちらに渡ります。
内縁のパートナーに自動的に回ってくることはありません。
補足:子どもはどうなるのか?
ここでよく混同されるのが、「子どもの扱い」です。
内縁関係にある相手は相続人にはなりませんが、
子どもについては別です。
たとえば、
- 父親が認知している子ども(非嫡出子)
- 婚姻関係にない状態で生まれた子ども
であっても、法律上の親子関係が認められていれば、
法定相続人として相続する権利があります。
つまり、「内縁の配偶者は相続できないが、子どもは相続できる」
という点は、しっかり押さえておく必要があります。
同じ“家族”でも、法律上の扱いはここまで違うのです。
よくある勘違い③:事実婚ならある程度守られる
「最近は事実婚も認められてきているから大丈夫では?」
→ 制度上の扱いはほとんど変わりません。
たしかに社会的には事実婚という選択が広がっていますが、
相続に関する法律は依然として
「戸籍上の家族かどうか」
で判断されます。
つまり、どれだけ実態が夫婦であっても、
戸籍上の関係がなければ相続権は発生しません。
行政書士の視点:内縁と事実婚の違いにある“イメージのズレ”
行政書士としてご相談を受けていると、「内縁」と「事実婚」という言葉の受け止め方には、少し違いがあると感じます。
「内縁」という言葉は古くから使われてきた背景もあり、
人によっては「愛人関係」といったネガティブな印象を持たれることもあります。
一方で「事実婚」は、近年メディアでも多く取り上げられており、
あえて入籍しない選択として、比較的ポジティブに捉えられる傾向があります。
たとえば、
- 苗字(姓)を変えたくない
- 制度に縛られない関係を望んでいる
- 再婚に対する心理的ハードルがある
といった理由から、「事実婚」という形を選ばれる方も少なくありません。
ただし重要なのは、
どちらの呼び方であっても、法律上の扱いは基本的に同じであるという点です。
呼び方やイメージに関わらず、
相続においては「戸籍上の配偶者かどうか」がすべてとなります。
ここまでのポイント
内縁関係にあるパートナーは、法律上の配偶者ではないため、相続することができません。
どれだけ長く一緒に暮らしていても、どれだけ実態が夫婦と変わらなくても、
その事実だけで相続権が認められることはないのです。
また、「事実婚」という呼び方であっても、結論は変わりません。
呼び方やイメージが違っても、法律上の扱いはあくまで「戸籍上の関係」で判断されます。
つまり、
- 内縁は相続できない
- 思い込みは通用しない
- 呼び方が違っても結果は同じ
という現実を、まず正しく理解することが重要です。
そして、もう一つ忘れてはならないのが、
「知っていること」と「対策していること」は、まったく別だという点です。
相続できないという事実を知っていても、
具体的な準備をしていなければ、結果は何も変わりません。
大切なのは、“知っているかどうか”ではなく、
“守るために何をしているか”です。
②:相続だけではない|内縁関係で実際に起きる“見えないリスク”
ここまでで、内縁関係では相続できないことはご理解いただけたと思います。
しかし、本当に注意すべきなのは、
相続だけではありません。
むしろ、多くの方が直面するのは、
もっと日常に近い場面での“突然の断絶”です。
内縁関係で起こる5つの現実的リスク
内縁関係だと入院時に家族として扱われないことがある
パートナーが突然倒れ、病院に運ばれたとします。
すぐに駆けつけたとしても、面会を制限されたり、病状について十分な説明を受けられなかったりする可能性があります。
長年連れ添い、日常を共にしてきた関係であっても、
法律上の家族と認められていなければ、こうした対応を受けることがあるのです。
なぜ内縁だと医療情報の開示や治療の同意が認められないのか
主な理由は、個人情報保護と医療同意に関する法的な取り扱いです。
病院は、患者の病状や治療内容といった重要な個人情報を、本人の同意なく第三者に開示することができません。
内縁のパートナーは法律上の家族とは限らないため、情報提供が制限される場合があります。
また、手術や延命治療などの重要な判断については、本人の意思が確認できない場合、原則として親族などの家族に判断が委ねられます。
そのため、内縁関係では意思決定に関与できない可能性があるのです。
治療方針や延命の判断に関われない可能性がある
パートナーの容体が悪化し、治療方針や延命の判断といった重要な決断が必要になった場合でも、必ずしもあなたがその場に関われるとは限りません。
実際には、これまで疎遠だった親族が呼ばれ、
その親族が意思決定を行うことになります。
その結果、長年連れ添ってきたあなたの意見が反映されない。
そうした状況が起こり得るのです。
どれだけ深い関係であっても、どれだけ長い時間を共にしてきたとしても、
法的な立場がなければ、意思決定に関与することはできません。

亡くなった後の手続きや葬儀に関与できない
パートナーが亡くなった後も、問題は終わりません。
葬儀の内容を決めることができず、遺品整理にも関われない。
さらには、各種手続きにも関与できないといった状況に直面することがあります。
場合によっては、
「あなたは家族ではありません」
と、明確に線を引かれてしまうこともあります。
これは非常につらい現実ですが、
一方で、相手方の親族にも一定の事情や感情があることは理解しておく必要があります。
たとえば、親族は法律上の家族として責任を負う立場にあり、相続や各種手続きを進める義務を担っています。
また、内縁関係について十分に理解していない場合も多く、その結果として距離を置かれてしまうケースも少なくありません。
つまりこれは、単なる人間関係の問題ではなく、
「法律上の立場の違い」によって生じる構造的な問題なのです。
だからこそ、こうした事態を防ぐためにも、
事前にしっかりと準備をしておくことが重要になります。な問題なのです。
住んでいた家を失うリスクがある
パートナー名義の家に住んでいた場合、その不動産は相続人のものになります。
そのため、相続人から
「この家は出て行ってください」
と求められれば、法的には従わざるを得ないケースもあります。
長年暮らしてきた住まいであっても、
突然その場所を失う可能性があるのです。
これは非常に厳しい現実ですが、相続人側にも一定の事情があることは理解しておく必要があります。
たとえば、不動産を相続した場合には相続税が発生することがあり、
その支払いのために物件を売却せざるを得ないケースもあります。
また、相続人同士で遺産分割を進める中で、現金化が必要になることもあり、
結果として不動産の明け渡しを求められることも少なくありません。
つまりこれは、単なる感情の問題ではなく、
相続手続きや税務上の事情が関係する現実的な問題なのです。。
関係そのものを否定されることもある
さらに深刻なのは、これまで築いてきた関係そのものが否定されてしまうケースです。
長年連れ添い、人生を共にしてきたにもかかわらず、ある日突然、「正式な家族ではない」と線を引かれてしまう。関係そのものを認めてもらえなかったり、場合によっては財産目当てではないかと疑われたりすることもあります。
こうした言葉は、内縁のパートナーにとって非常につらく、これまでの時間を否定されたように感じてしまうかもしれません。
一方で、相手方の親族の立場に立つと、被相続人が亡くなった時点で、法律上の関係を基準に物事を整理せざるを得ない状況になります。相続や各種手続きを進める責任を負う中で、誰が法的な権利を持つのかを明確にする必要があるからです。
その結果、これまで一定の距離感を保っていた内縁のパートナーに対しても、感情ではなく法的な立場に基づいて対応せざるを得なくなることがあります。
つまりこれは、個人同士の関係性の問題ではなく、
「法律上の裏付けがあるかどうか」によって関係の扱いが大きく変わってしまう構造的な問題なのです。
どれだけ深い関係であっても、法的な裏付けがなければ、
「第三者の判断によってその関係が覆されてしまう可能性がある。」これが現実です。
ここまでのポイント
内縁関係には、
- 相続できない
- 医療に関われない
- 死後の手続きに関与できない
- 住まいを失う可能性がある
- 関係そのものを否定される
といった、複合的なリスクが存在します。
そして重要なのは、
これらは決して特別なケースではなく、
実際に起きている現実だということです。
どれだけ長く一緒にいても、
どれだけ深い関係であっても、
法律上の備えがなければ、その関係は守られません。
その背景にある制度の考え方を簡潔に整理します。
③:なぜ内縁関係は守られないのか|制度の考え方
ここまで読んで、
「なぜここまで扱いが違うのか」
「長年一緒にいたのに、なぜ守られないのか」
と疑問に感じた方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、その理由は非常にシンプルです。
日本の相続制度は、「戸籍に基づく家族関係」を前提に設計されています。
これは民法上のルールだけでなく、日本の法制度全体が「法律上の家族関係」を重視する考え方に基づいているためです。
たとえば、憲法においても家族は法律上の関係を基礎として位置づけられており、制度全体として「誰が法的に家族であるか」を明確にすることが重視されています。
相続は「法律上の家族」で判断される
日本の民法では、相続人となる範囲および順位が明確に定められています。
具体的には、配偶者は常に相続人となり(民法第890条)、これに加えて、
- 第1順位:子(民法第887条)
- 第2順位:直系尊属(民法第889条)
- 第3順位:兄弟姉妹(民法第889条)
の順で相続人が確定します。
ここでいう「配偶者」や「子」といった関係は、いずれも戸籍によって公的に証明される法律上の身分関係を前提としています。
したがって、婚姻届を提出していない内縁関係のパートナーは、これらのいずれにも該当せず、法定相続人には含まれません。
この点は、同居期間の長短や生活実態の如何によって左右されるものではなく、あくまで法律上の身分関係の有無によって形式的に判断されます。
なぜ戸籍がここまで重視されるのか
ではなぜ、ここまで戸籍が重視されるのでしょうか。
理由はシンプルで、
相続という制度が「誰にどれだけ財産を分けるか」をはっきり決める必要がある仕組みだからです。
もし、「一緒に住んでいた」「長く付き合っていた」といった事情をもとに判断することになると、
「どこまでが内縁関係といえるのか」
「誰を家族として扱うのか」
といった点で、どうしても争いが起きやすくなってしまいます。
そこで法律では、こうしたトラブルを防ぐために、
誰が見ても確認できる「戸籍」という基準を使って、相続人の範囲を決めています。
そしてもう一つ重要なのは、日本の制度そのものが、
「戸籍に基づいた家族関係(法律婚)」を前提に作られているという点です。
内縁関係についても、一定の保護が認められる場面はありますが、
それはあくまで例外的な扱いにとどまり、相続のように権利関係をはっきりさせる場面では、基本的に考慮されません。
また、戸籍は単に家族を記録するだけでなく、国籍や身分関係を証明する役割も持っています。
日本では「親子関係」によって国籍が決まる仕組みが採られているため、その前提となる関係をはっきりさせる必要があるのです。
このように、戸籍は単なる記録ではなく、
法律関係をトラブルなく整理するための土台となる仕組みとして使われています。ための基盤となる制度として機能しているのです。
内縁関係が排除される理由
このような制度のもとでは、内縁関係はどうしても不利な立場に置かれます。
というのも、内縁関係は戸籍に記録されるものではなく、法律上の家族関係として公的に証明される仕組みがないためです。その結果、第三者から見て関係性を客観的に確認することが難しく、法律の場面では基準として扱いにくいという問題があります。
そのため、相続のように権利関係を明確にする必要がある場面では、内縁関係は考慮されず、最終的には「法律上の家族ではない」という扱いになってしまいます。
例外としての「特別縁故者」
なお、内縁関係にある方であっても、一定の場合には「特別縁故者」として財産の分与を受けられる可能性があります。
この制度は、被相続人に法定相続人がいない場合に限り、内縁のパートナーや療養看護に尽くした人、長年生活を共にしていた人など、特別の関係にあった者に対して、家庭裁判所の判断により財産の全部または一部を与えることができるものです。
もっとも、申立てが必要であり、関係性や貢献の程度に応じて個別に判断されるため、必ず認められるわけではなく、取得できる財産の範囲も確定的ではありません。
このように、「特別縁故者」はあくまで例外的・救済的な制度にとどまり、
内縁のパートナーに確実に財産を残す手段としては、安定した方法とはいえないのが実情です。
ここまでのポイント
相続は、あくまで「戸籍上の家族関係」を基準に判断されます。そのため、内縁関係のパートナーは法律上の配偶者とは認められず、制度上は相続の対象から外れる構造になっています。
たとえ例外的に救済される可能性がある制度が存在したとしても、それはあくまで限定的なものであり、確実に頼れるものとはいえません。
そして重要なのは、こうした制度の枠組みが、すぐに変わるものではないという点です。
だからこそ、「制度が変わるかもしれない」と期待するのではなく、
今ある制度の中で、どのように備えるかを考えることが重要になります。
次の章では、内縁関係であっても大切な人に財産を残すために、具体的にどのような対策を取るべきかを解説していきます。
④:内縁関係でも財産を残すための具体的な対策
ここまで見てきたように、内縁関係のままでは、法律上は相続人と認められず、原則として財産を受け取ることはできません。
しかし、適切な準備をしておけば、内縁関係であっても大切なパートナーに財産を残すことは可能です。
ここでは、そのために必要な具体的な対策を整理します。

最優先は遺言書の作成
内縁のパートナーに財産を残すうえで、最も重要なのが遺言書です。
遺言書があれば、「誰にどの財産を渡すか」を法的に指定することができるため、内縁のパートナーに対しても財産を引き継いでもらうことが可能になります。
遺言がない場合、財産は法定相続人に分配されるため、内縁のパートナーは何も受け取れない可能性が高くなります。
つまり、
遺言があるかどうかで結果が大きく変わるということです。
では、どのような遺言を残せばよいのでしょうか。
基本的には、内縁のパートナーに対して「遺贈する」旨を明確にし、どの財産をどのように渡すのかを具体的に記載することが重要になります。
もっとも、実際には遺留分との関係や、他の相続人とのバランス、財産の内容に応じた記載方法など、検討すべき点が多くあります。
そのため、形式的に遺言を作成するだけでなく、
トラブルになりにくい内容を設計することが重要です。
この点については、専門家に相談しながら進めることで、より確実な対策とすることができます。
内縁のパートナーへの遺贈は、遺言と遺産分割協議で明確にできます
遺言だけではカバーできない問題
遺言書は非常に重要ですが、それだけですべての問題を解決できるわけではありません。
たとえば、入院時の対応や判断能力が低下した場合の財産管理、亡くなった後の各種手続きなどについては、遺言だけではカバーすることができません。
そのため、こうした場面に備えるには、複数の制度を組み合わせておくことが重要になります。
具体的には、将来の判断能力の低下に備えて、あらかじめ信頼できる人に財産管理などを任せる「任意後見契約」が有効です。これにより、内縁のパートナーであっても、法的な代理人として手続きを行いやすくなります。
また、亡くなった後の葬儀や各種手続きについては、「死後事務委任契約」を利用することで、内縁のパートナーに一任することが可能になります。
さらに、生命保険を活用し、受取人を内縁のパートナーに指定しておくことで、相続とは別の形で確実に資金を残すこともできます。生命保険金は受取人固有の財産として扱われるため、遺産分割の影響を受けにくいという特徴があります。
このように、それぞれの制度には異なる役割があり、組み合わせて活用することで、より現実的で確実な備えとすることができます。
「まだ大丈夫」と思っている今が一番重要
これらの対策は、いずれも元気なうちにしか行うことができません。
判断能力が低下してからでは契約ができず、亡くなった後では当然ながら準備をすることはできません。
「まだ大丈夫」と考えて先延ばしにしてしまうと、いざというときに何もできないまま終わってしまう可能性があります。
認知症になる前に、内縁の方へ意思を遺す遺言を準備しておきましょう
大切な人を守るためにできること
内縁関係であっても、適切な準備をすれば大切な人を守ることは可能です。
しかし、何も準備をしなければ、その関係は法律上守られないまま終わってしまいます。
まずは、自分の状況に合わせてどのような対策が必要かを整理し、無理のない形で準備を進めることが重要です。
専門家に相談することで、法的に有効でトラブルの少ない形での備えが可能になります。
⑤:Q&A:内縁と相続でよくある質問
Q:内縁の妻(夫)でも長く一緒にいれば相続できますか?
いいえ、できません。
相続はあくまで法律上の家族関係(戸籍)を基準に判断されるため、どれだけ長く一緒に生活していても、内縁関係のままでは法定相続人にはなりません。
Q:子どもがいなければ内縁のパートナーに相続されますか?
いいえ、その場合でも自動的に相続されることはありません。
子どもがいない場合でも、親や兄弟姉妹などの法定相続人がいれば、財産はそちらに引き継がれます。
Q:内縁関係でも遺言があれば財産を受け取れますか?
はい、遺言があれば財産を受け取ることが可能です。
遺言書によって内縁のパートナーに財産を「遺贈」することができるため、相続人でなくても財産を引き継ぐことができます。
ただし、法定相続人の遺留分には注意が必要です。
Q:内縁のパートナーは入院時の面会や同意はできますか?
必ずできるとは限りません。
医療機関では個人情報保護や法的な関係を重視するため、内縁関係では家族として扱われず、面会や説明、同意が制限されるケースがあります。
Q:何から準備すればよいですか?
まずは遺言書の作成を検討することが重要です。
そのうえで、必要に応じて任意後見契約や死後事務委任契約などを組み合わせることで、より実効性の高い備えが可能になります。
具体的な状況によって最適な方法は異なるため、専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
まとめ:もしものときに備えるのは、愛する人への思いやり
内縁関係にある場合、どれだけ長く一緒に暮らしていても、法律上は相続人とは認められません。
そのため、何も準備をしていなければ、
大切なパートナーに財産を残すことができない可能性が高いのが現実です。
また、相続だけでなく、入院時の対応や意思決定、亡くなった後の手続きなど、さまざまな場面で「家族ではない」として扱われてしまうリスクもあります。
これらはすべて制度上の問題であり、後から覆すことはできません。
だからこそ重要なのは、
「今のうちに備えておくこと」です。
遺言書の作成を中心に、任意後見契約や死後事務委任契約、生命保険の活用などを組み合わせることで、内縁関係であっても大切な人を守ることは可能になります。
ただし、これらの対策はご自身の状況によって最適な形が異なり、進め方を誤るとトラブルの原因になることもあります。
「何から始めればいいのか分からない」
「自分の場合はどこまで対策が必要なのか知りたい」
そのような場合は、専門家に相談することで、
無理のない形で、確実な備えを進めることができます。
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行政書士プロフィール
行政書士 野中雅敏(IT行政書士事務所)
- 国家資格:行政書士(登録番号:25080391)
- 経歴:IT業界出身/相続・遺言分野を専門取り組み中
- 趣味:競泳
- メッセージ:
「遺言は“難しいこと”ではなく、“優しさのカタチ”です。
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