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親が亡くなったあと、銀行口座を見て頭が真っ白になった私へ
「お母様のご逝去、心よりお悔やみ申し上げます。」
銀行窓口でそう言われたとき、私は何も答えられず、ただうなずくだけでした。
手には、母の通帳とキャッシュカード。口座にはまだ数百万円の預金が残っていて、「あ、これ、引き出さなきゃ…」と反射的に思ったのですが、すぐに窓口の方から、「すみません。口座はすでに凍結されています」と言われ、頭が真っ白になりました。
親が亡くなったあと、何から手をつければいいのか分からない。
「相続」という言葉は聞いたことがあるけれど、何をどうすればいいのか、どこに相談すればいいのか、想像以上に手続きは複雑です。特に、銀行口座の名義変更や解約手続きは、精神的にも時間的にも大きな負担になります。
この記事では、実際に「大切な人を亡くしたあと、銀行口座の手続きでつまずいた経験」をベースに、同じような状況にある方がスムーズに対応できるよう、わかりやすく・丁寧に手続きを解説していきます。
- 口座はなぜ凍結されるのか
- 「名義変更」と思っていたのに、実際は「相続手続き」ってどういうこと?
- 必要な書類って何?
- 自分でやると失敗しないか不安
- 行政書士ってどういう場面で頼れるの?
そんな疑問や不安を少しでも解消できるよう、実務的な情報と、専門家の視点の両面からご紹介します。
そして、この記事を通じて一番伝えたいのは、「あなた一人で全部背負わなくていい」ということ。
もし、これを読んで少しでも「安心した」と思っていただけたら、それが何よりの意味になります。
亡くなったあとの銀行口座、どうなる?
大切な家族が亡くなったとき、真っ先に考えるのが「預金口座はどうなるの?」という疑問です。
光熱費や家賃の引き落とし、葬儀費用の支払いなど、お金はすぐにでも必要になります。でも、いざ通帳を持って銀行へ行っても、スムーズにはいきません。
まず知っておくべきは、死亡によって銀行口座は「凍結」されるという事実です。
死亡後は口座が凍結される
口座の名義人が亡くなると、金融機関はその事実を確認次第、預金口座を凍結します。
これは、相続人間でのトラブルや不正な出金を防ぐために必要な措置です。
口座が凍結されると…
- 現金の引き出しができない
- クレジットカードの引き落としもストップ
- 公共料金などの自動引き落としも停止
つまり、亡くなったその日から、預金は一切動かせなくなるのです。たとえ家族であっても、勝手にお金を引き出すことはできません。
銀行への届出義務とそのタイミング
では、「銀行がどうやって死亡を知るのか?」というと、これは多くの場合、遺族が届け出ることで判明します。
相続人が銀行へ「死亡した旨」を伝えると、口座は即座に凍結され、相続手続きの準備が始まります。ただし、死亡届が役所に提出されたとしても、それが自動的に銀行へ通知されるわけではありません。
つまり、死亡届を出しただけでは銀行口座は凍結されないのです。
逆に言えば、死亡を知らなければ、銀行はそのまま口座を動かし続けてしまうこともあります。
ポイント
口座の凍結タイミングは、銀行が死亡を知った時点です。
放置していると不正な出金や名義トラブルのリスクもあるため、できるだけ早く届け出ましょう。
「名義変更」という言葉の誤解
ここで、多くの方が勘違いしがちなのが「名義変更」という言葉です。
「じゃあ、私に名義変更してください」と銀行に言っても、通じません。銀行口座においては、名義変更という概念は基本的に存在しません。
正しくは、「相続手続き」です。
つまり、故人の口座を誰かに譲渡するのではなく、相続人全員で「誰がいくら受け取るか」を合意した上で、口座を解約し、払い戻してもらうという流れになります。
このときに必要になるのが
- 相続関係説明図や戸籍一式
- 遺産分割協議書
- 各相続人の印鑑証明書
- 故人の口座情報と本人確認書類
など、非常に多くの書類です。
つまり、ただ「名義を変えてください」という話ではなく、遺産相続という法的な手続きの一部なのです。
だからこそ、早めの専門家相談が有効
この段階で「なんだか複雑そうだな」と感じた方も多いのではないでしょうか?
実際、ここで手続きが滞り、数ヶ月~半年以上止まってしまう方も珍しくありません。特に、相続人が複数いる場合や、遠方に住んでいる場合などはなおさらです。
こうした状況に対応できるのが、相続手続きに強い行政書士です。
次のセクションでは、実際に必要な書類や手続きの流れを、具体的にわかりやすく解説していきます。「何を用意すればいいのか」「どこから始めればいいのか」が整理されていきますよ。
銀行口座の相続手続きの全体像
「名義変更ではなく相続手続きなんですね」と気づいたとき、多くの方がぶつかるのが「じゃあ何から始めればいいの?」という壁です。
銀行口座の相続には、準備すべき書類の多さと、相続人全員の協力が必要になることが大きなハードルになります。
ここでは、相続手続きの全体の流れをわかりやすく分解してご紹介します。
❶ 必要な基本書類一覧
まず、ほとんどの銀行で共通して求められる書類は以下のとおりです。
故人(被相続人)に関する書類
- 死亡の記載がある戸籍謄本(出生から死亡まで連続したもの)
- 除票付きの住民票(本籍地の確認用)
相続人に関する書類
- 全員分の戸籍謄本(続柄確認用)
- 印鑑証明書
- 住民票(銀行によって必要)
財産に関する書類
- 通帳・キャッシュカード
- 残高証明書(必要に応じて)
- 銀行所定の相続手続依頼書
その他(ある場合)
- 遺言書(公正証書遺言や自筆証書遺言など)
- 遺産分割協議書(相続人全員の署名・押印が必要)
注意点
これらの書類は相続人が1人であっても必要です。
「兄弟は反対していないし、1人でやるから大丈夫」と思っていても、正式な証明がなければ手続きは進みません。
❷ 銀行によって異なる対応・様式
大手銀行でも、地方銀行でも、相続手続きのフォーマットや流れは銀行ごとに異なります。
- 銀行独自の相続手続依頼書を使う
- 相談窓口が店舗ではなく「相続専用センター」になっている
- 書類の郵送が中心になるケースもある
特に注意したいのは、複数の銀行口座を持っている場合です。
たとえば「三井住友銀行」「ゆうちょ銀行」「信用金庫」など、それぞれに別の手続きが必要になります。一つ一つ問い合わせ、書類を取り寄せ、提出していく作業は時間も手間も相当かかるのが実情です。
❸ 手続きにかかる期間とその流れ
銀行口座の相続手続きは、以下のような流れで進みます。
スムーズにいった場合でも2〜4週間、書類に不備がある場合や相続人が遠方にいると、2〜3ヶ月以上かかることもあります。
❹ 口座の種類別(普通預金/定期預金/証券など)の違い
実は、口座の種類によっても手続きの扱いが変わることがあります。
■ 普通預金口座
→ 最も一般的。相続手続き後、解約・払い戻しの形が多い。
■ 定期預金口座
→ 解約手続きが必要。中途解約になると利率が下がる可能性あり。
■ 証券口座・外貨預金など
→ 金融商品ごとに個別の手続きが必要。証券会社に連絡する必要がある。
■ 口座にローンやカード機能が付帯している場合
→ 相続財産に「債務」も含まれる可能性があるため、専門家への確認が必須です・
絶対に避けたい「放置」という選択
ここまで見てきたように、銀行口座の相続手続きは、思っている以上に工程が多く、時間もかかります。
しかし、面倒だからといって放置してしまうと、
- 相続人同士でトラブルになる
- 遺産分割協議書の作成が困難になる
- 相続税の申告期限(死亡後10ヶ月)に間に合わなくなる
- 銀行が旧式のデータを破棄してしまい、調査に手間がかかる
こうしたリスクが現実に起こりうるのです。
だからこそ、できるだけ早い段階で専門家に相談しておくことが、結果的に時間と手間の節約になります。
よくある誤解と落とし穴
銀行口座の相続手続きを進める中で、非常に多いのが「正しいと思っていたことが、実は間違いだった」というケースです。
この章では、実際に相談を受ける中で特に多く寄せられる誤解や落とし穴を、Q&A形式で整理してみました。
Q1:「通帳と印鑑があるから、すぐにお金を引き出せるんでしょ?」
A:いいえ、死亡が判明した時点で口座は凍結され、引き出しはできません。
たとえ家族であっても、死亡後にATMで引き出す行為は「不正出金」と見なされることがあります。
感覚的には「うちの家族のお金だから」と思っても、法的には違います。万が一トラブルになった場合、相続人間の争いの火種になることもあります。
Q2:「兄弟で話し合ってるし、協議書とか要らないよね?」
A:いいえ、口頭の合意では手続きは進みません。
銀行側は、「相続人全員の同意が書面で確認できること」が前提で対応します。たとえ仲の良い家族であっても、遺産分割協議書に署名・実印・印鑑証明書が必要になります。
1人でも署名を拒否すれば、すべての手続きがストップしてしまうのです。
Q3:「戸籍謄本は1枚あればいいでしょ?」
A:必要なのは“出生から死亡まで”のすべての戸籍です。
戸籍は結婚・転籍・改製などでバラバラに保管されています。特に昭和・平成の境をまたぐ方や、遠方に転籍していた場合は、複数の市区町村に請求しなければならないこともあります。
時間がかかるだけでなく、「揃っていないまま提出して手戻り」というケースもよくあります。
Q4:「財産少ないし、手続きは急がなくてもいいよね?」
A:相続税の申告期限は「死亡から10ヶ月以内」です。
たとえ相続税の対象外であっても、名義変更や口座解約ができないまま放置すると、
- 凍結された口座に公共料金や家賃の引き落としが失敗
- 時間が経ち、必要書類の取得が困難に
- 相続人が高齢化・死亡してさらに複雑化
など、リスクが大きくなります。
「今は忙しいから」ではなく、「今だからこそ」早めに着手することが重要です。
Q5:「行政書士って、遺言書の作成とかが専門なんでしょ?」
A:銀行相続手続きこそ、行政書士の得意分野です。
実は、行政書士は「相続関係説明図」や「遺産分割協議書」の作成、銀行提出書類の作成支援・代理提出など、死亡後の実務対応に非常に強い国家資格者です。
司法書士や弁護士との違いは後述しますが、相続手続きの“実務”面を幅広くサポートできるのが行政書士の強みです。
落とし穴にハマる前に、行動するのが正解
これらの誤解は、誰もが陥りがちな“常識”のように見えます。
でも、実際にはそれが原因で、
- 何ヶ月も手続きが進まない
- 銀行から書類の不備を何度も指摘される
- 相続人間の信頼関係が崩れる
といった事態につながることもあるのです。
だからこそ、「一人でやらなきゃ」と思い込まず、信頼できる専門家に相談することが、実は一番の近道です。
次のセクションでは、「行政書士に頼むメリットとは?他の士業との違いは?」を解説します。
「自分でもできそうだけど、頼んだ方が早いかも」と感じている方は、ぜひチェックしてみてください!
行政書士に頼むメリットとは?
銀行口座の相続手続きに直面したとき、「誰に相談すればいいのか分からない」という声を多く聞きます。
弁護士?司法書士?行政書士?実はこの分野で最も身近で、実務的な支援ができるのが行政書士なのです。
行政書士は「実務のプロフェッショナル」
行政書士は、法律に基づいて官公署に提出する書類の作成と手続き代行、その他権利義務又は事実証明に関する書類の作成を行う国家資格者です。
このうち、その他権利義務又は事実証明に関する書類の作成は、相続手続きに関する次のような業務が含まれ、行政書士が得意とする代表的な分野のひとつです。
行政書士が対応できる業務(例)
- 相続関係説明図の作成
- 戸籍収集・住民票・印鑑証明の取得サポート
- 遺産分割協議書の作成
- 金融機関への提出書類の作成・チェック
- 銀行・郵便局への手続き同行、または一部代行
- 相続財産目録の作成
- 各種相続届の提出(名義変更に関わる書類など)
行政書士は、「煩雑な手続き全体を整理し、前へ進めるサポート」が得意な存在です。
法律の知識だけでなく、実際に動かす現場での経験も豊富です。
他の士業との違いとは?
「じゃあ、弁護士や司法書士とはどう違うの?」という疑問に、ここで簡単に整理しておきましょう。
資格 | 主な役割・得意分野 | 行政書士との違い |
---|---|---|
弁護士 | 相続争い(遺産分割・遺留分侵害)の解決/調停・訴訟対応 | 紛争対応の専門家 |
司法書士 | 不動産の相続登記/会社登記など登記業務 | 登記業務が専門領域 |
行政書士 | 相続人調査/戸籍収集/協議書作成/口座手続き代行など | 実務全般を広くカバー |
つまり、争いがない相続手続きや、書類作成をスムーズに進めたい方には行政書士が最適です。
実際に行政書士に頼んだ人の声(ケーススタディ)
ケース1:遠方に住んでいて動けない
「親が亡くなり、手続きしようと思ったけど、実家の銀行に行く時間がとれず困っていました。
行政書士の方に依頼したところ、戸籍の取り寄せから書類の準備まで代行してくれ、実際に銀行へ行かずに手続きが完了しました。」
ケース2:何をどうしていいか全く分からなかった
「夫を亡くして、通帳を見ても何をどうすればよいのか分からず、気持ちも追いつかない状態でした。
初回の相談でやることリストを作ってもらい、気持ちが整理されてホッとしました。何より、“自分が間違っていなかった”と思えたことが大きかったです。」
ケース3:兄弟との間で手続きの分担ができた
「兄弟全員で書類を揃える必要があると知って、どこから手をつければいいのか…と思っていました。
行政書士に入ってもらうことで、第三者として段取りを整理してくれ、スムーズに協議書まで作成できました。」
相談は「大げさなこと」ではない
行政書士への相談というと、「専門家に頼むのは大げさかな…」「費用が高そう」というイメージがあるかもしれません。
しかし、実際には自分でやろうとして動けなくなる前に相談する方が多いのです。
- ✔ 書類の準備に自信がない
- ✔ 相続人が複数いて調整が大変
- ✔ 銀行の対応に不安がある
- ✔ 手続きに使える時間が少ない
こうした不安がひとつでもあるなら、「無料相談」などを活用して、まず話を聞いてみるだけでも大きな一歩になります。
次のセクションでは、「相談から手続き完了までの流れ」を、時系列でわかりやすく整理していきます。
「行政書士に頼むと、実際どんな風に進むのか?」をイメージできるようになりますよ。
相談から手続き完了までの流れ【行政書士に依頼する場合】
「行政書士に頼むのは良さそうだけど、実際にはどんなふうに進むの?」
「相談したらすぐ料金が発生するの?」
そんな疑問を抱える方のために、ここでは実際の流れを5つのステップに分けてご紹介します。
ステップ1:無料相談・初回ヒアリング
多くの行政書士事務所では、まず無料相談を行っています。
電話やメール、最近ではZoomなどのオンラインでも対応可能です。
この段階でヒアリングされる主な内容
- 被相続人の基本情報(名前・死亡日・家族構成など)
- 相続人の人数や関係性
- 預金口座の数・銀行名・支店名
- 遺言書の有無
- すでに集めている書類の有無
ここでは、正式な依頼をする必要はありません。「まず話だけ聞いてもらう」「不安な点を整理したい」だけでもOKです。
ステップ2:必要書類のご案内と準備サポート
ヒアリング後、行政書士から「必要書類一覧」や「取得先」が具体的に案内されます。
- どこの役所に何を請求すればいいか
- 本籍地が違う場合の取り寄せ方法
- 郵送請求の仕方や、代行可能な部分の説明
書類収集が不安な場合、委任状を使って行政書士に取得を代行してもらうことも可能です。
時間がない、遠方で動けない、体力的に難しい…といったケースでは大きなメリットになります。
ステップ3:遺産分割協議書などの作成・確認
相続人全員が確定した段階で、次に必要なのが遺産分割協議書の作成です。
これは、「誰がどの財産をどのように受け取るか」を書面で明確にする重要な書類です。
行政書士ができること
- 相続人全員に確認をとりながら協議内容を整理
- 誤解やトラブルが起きにくい表現で書面化
- 押印や印鑑証明書の案内も丁寧にフォロー
相続人が複数人いて調整が難しい場合も、第三者として冷静に進行を支援してくれます。
ステップ4:銀行への書類提出・やりとり
必要書類がすべて整ったら、いよいよ銀行への提出です。
このとき行政書士が行えること
- 書類の最終チェック
- 銀行への提出代行(または同行)
- 不備があった場合の銀行対応
- 銀行からの追加書類依頼への対応
特に高齢のご家族が相続人である場合、窓口対応を行政書士が代行・同席することで精神的負担を軽減できます。
ステップ5:完了報告・資料返却・今後のフォロー
銀行の手続きが完了し、口座が解約・分配された時点で、行政書士から完了報告があります。
主な報告内容
- 完了日時・対応銀行名・金額
- 返却資料の内容
- 今後必要になりそうな手続き(税務、名義変更など)のアドバイス
必要に応じて、他の手続き(不動産登記や税務申告など)を行う士業を紹介してくれることもあります。
料金の目安は?高額じゃないの?
相続手続きの依頼にかかる料金は、事務所によって異なりますが、5万円〜15万円程度が相場です(銀行口座1〜3件の場合)。
書類取得の代行や相続人調査などの個別オプションが加わると追加費用が発生します。
ただし、多くの事務所では
- 初回相談無料
- 見積り事前提示
- 明確な料金体系(パック料金制)
といった安心できる対応をしていますので、「頼んだらいくらになるのか分からない」という不安は、まず相談すればすぐにクリアになります。
「相談するだけ」でもOKです
ここまで読んで、「自分でできそうだけど、やっぱり一度聞いてみようかな」そう思ったなら、それはもう十分な第一歩です。
行政書士は、「すべてを任せてください」というスタンスではありません。むしろ、「ご本人がやるか、任せるか」を一緒に考えてくれる伴走者です。
次のセクションでは、「自分でやる or 行政書士に頼む?判断のポイント」を整理していきます。
それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、あなたに合った方法を見つけていきましょう。
自分でやる or 行政書士に頼む?判断のポイント
「なんとなく頼んだ方がラクそうだけど…自分でできるならやってみたい」
「費用が気になるし、できれば避けたいけど…失敗したら怖い」
相続手続きにおいて、「どこまで自力でできて、どこからプロに頼むべきか」は、悩ましいポイントですよね。
ここでは、客観的な判断材料として、いくつかの観点から比較してみましょう。
① 時間的な負担:書類の取得・記入・提出にどれくらいかかる?
自分でやる場合
- 書類の種類や取得先を調べるところからスタート
- 本籍地が遠方だと、戸籍を取り寄せるだけで2〜3週間かかることも
- 銀行の相続センターとのやり取りも、1件あたり複数往復が発生
平日昼間に役所や銀行に動ける方なら対応可能ですが、時間が限られている方にはかなりの負担になります。
行政書士に依頼する場合
- 必要書類や取得先を一括で教えてくれる
- 委任状を使って戸籍や証明書を代行取得
- 銀行対応もまとめて支援・同行してくれる
時間的な負担を大幅にカットできます。平日は仕事で動けない方にも安心。
② 精神的ストレス:不備・手戻り・ミスのリスク
自分でやる場合
- 書類不備で銀行に何度も通う
- 協議書の書き方が分からずやり直し
- 相続人間の連絡調整も、ひとりで背負うことに…
精神的なプレッシャーや、「間違えたらどうしよう」という不安を感じやすくなります。仮に不備があっても、再提出などの手続きを取ればよいのですが、平日に何度も銀行に出向くというのはかなりの負担感があると思います。
行政書士に依頼する場合
- 書類はすべてチェック・作成サポートあり
- 書き方も「これでOK」と明示してもらえる
- 相続人間のやり取りも中立の立場で進行してくれる
精神的に安心して進められる環境を整えてくれます。
③ 金銭的コスト:費用と安心感のバランス
自分でやる場合
- 手続き自体にかかる費用はゼロ
- ただし郵送費、交通費、時間的コストはかかる
- ミスがあった場合のやり直しや遅延は自己責任
行政書士に依頼する場合
- 相場は5〜15万円(銀行口座数・業務範囲による)
- 自力では数ヶ月かかる内容を、1ヶ月以内に完了できることも
- トラブルを未然に防ぐ“保険”としての価値も大
「費用」はかかりますが、それ以上に「安心」と「時短」のメリットを感じる方が多いです。
④ 自分のケースではどちらが向いている?
以下のような状況に当てはまる場合は、行政書士への依頼を前向きに検討する価値があります。
行政書士への依頼をおすすめしたい方
- 相続人が遠方に住んでいる/複数人いる
- 平日に役所・銀行へ行く時間がない
- 書類作成や手続きが苦手・不安
- 早く口座の凍結を解除して使いたい
- 一度で正確に手続きを終えたい
逆に、以下のような方は、一部を自力で進め、分からないところだけ相談するという使い方もアリです。
自分で進めやすい方
- 相続人が自分1人、または協力的な兄弟のみ
- 必要書類や手続きについてある程度調べられる
- 銀行口座が1件のみで、遺言書があるなど状況がシンプル
相談してから「やっぱり自分でやります」でもOK
実は、行政書士に相談した方の中には、「一度相談して段取りだけ聞いて、自分で進める」という方も一定数います。
それでもいいんです。
重要なのは、「自分だけで抱え込まないこと」、相談のプロセス自体が、不安や迷いを整理するためにとても役立ちます。
次のセクションでは、まとめとして「今すぐ動くことで心と生活が整理される理由」をご紹介します。
重たい手続きに向き合う勇気を後押しする、読者へのメッセージとなるパートです。
まとめ|今すぐ動くことで、心と生活の整理が進む
大切な人を失った直後、感情と向き合うのに精一杯な中で、容赦なく訪れる「銀行口座の相続手続き」という現実があります。
混乱した気持ちのまま、通帳とカードを握りしめて銀行に行っても、「口座は凍結されています」と言われて立ち尽くす。
そんな場面に直面した方は、きっと少なくないはずです。
この記事では、
- 銀行口座が凍結される理由
- 「名義変更」ではなく「相続手続き」であること
- 手続きの流れや必要書類
- よくある誤解やトラブル
- そして、行政書士がどのように支援できるか
を詳しくお伝えしてきました。
先延ばしにすると、時間も心も重たくなる
相続手続きは、気持ちが落ち着いてから…と思いがちですが、実際には時間との勝負でもあります。
- 書類の取得に時間がかかる
- 相続人が遠方・高齢・不在などのケースも
- 相続税や不動産登記の期限が迫ってくる
- 口座凍結で家計の支払いに支障が出る
こうしたトラブルを防ぐためには、「少しでも早く行動すること」が最大の対策になります。
専門家に頼ることは、甘えではありません
「こんなことで専門家に頼ってもいいのかな?」
「自分でやるべきじゃないのかな?」
そう考える方はとても多いです。
でも、行政書士は「相続手続きに悩む人を支えるプロ」です。頼ることは恥ずかしいことではなく、むしろ「ご家族や生活を守るための選択」です。
まずは、無料相談から始めてみませんか?
最初の一歩は、小さくて構いません。
- 書類の確認だけ
- 手続きの段取りを聞くだけ
- 自分が依頼すべきか相談するだけ
でも、それだけで不安が軽くなり、気持ちが整理される方も多くいます。
あなたも、少しだけ肩の力を抜いて、専門家の声を聞いてみませんか?
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- ☎ お電話:03-6820-3968
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- 📍 事務所所在地:東京都大田区大森北3-24-27 ルミエールN
あなたの「不安」を「安心」に変えるお手伝いを、私たち行政書士が全力でサポートいたします。
あなたの「これから」が、少しでも軽くなりますように。この記事がその一助になれば幸いです。