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【記載例付き】遺言書の財産目録の書き方|不動産・預貯金・負債の記載例を解説

2025年1月2日2026年5月25日

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「遺言書に添付する財産目録は、どう書けばいい?」
「預貯金や不動産はどこまで詳しく記載する必要がある?」
「負債や住宅ローンも書いた方がいい?」

このように、財産目録の作成方法で悩む方は少なくありません。

財産目録とは、遺言者が所有している財産や負債を一覧にまとめたものです。自筆証書遺言では、不動産や預貯金などの遺産を正確に特定するため、財産目録を作成します。

近年の法改正により、財産目録はパソコンで作成できるようになり、以前よりも作成しやすくなりました。ただし、財産を特定できる内容で記載しなければならず、不動産や預貯金、負債なども適切に整理して記載する必要があります。

そこでこの記事では、財産目録の基本から、自筆証書遺言におけるルール、不動産・預貯金・負債などの具体的な記載方法、記載例・テンプレート、作成時の注意点まで実務的にわかりやすく解説します。

実際に財産目録を書けるよう、記載例も交えながら紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

遺言書の「財産目録」をテーマにした図解イラスト。中央に財産目録の書類があり、不動産、預貯金、株式、高級腕時計、現金、貴金属、住宅ローンなどの財産・負債がアイコン付きで整理されている。
財産目録には、不動産や預貯金だけでなく、株式・貴金属・借入金なども整理して記載します。

目次

  • ①財産目録とは?遺言書で作成する目的
    • 財産目録を作成する目的
    • 財産目録には負債も記載する
  • ②自筆証書遺言の財産目録はパソコン作成できる
    • 法改正で財産目録の自書が不要になった
    • 財産目録を添付する際の注意点
  • ③遺言書の財産目録の書き方
    • 不動産の記載方法
    • 預貯金の記載方法
    • 有価証券・株式の記載方法
    • 負債(借入金・ローン)の記載方法
    • 財産目録を別紙添付する方法
  • ④【財産の種類別】財産目録の記載例
    • 1.不動産の記載例
    • 2.預貯金の記載例
    • 3.株式・投資信託の記載例
    • 4.現金・貴金属・美術品の記載例
    • 5.その他:車・借地権・会員権などの記載例
    • 6.負債(住宅ローン・借入金など)の記載例
  • ⑤財産目録作成時の注意点
    • 財産を正確に特定できるよう記載する
    • 財産の記載漏れに注意する
    • 添付書類にも署名押印が必要
    • 内容に迷う場合は専門家へ相談する
  • ⑥遺言書の財産目録に関するよくある質問(FAQ)
    • Q:財産目録は手書きで作成しなければなりませんか?
    • Q:財産目録には負債も記載した方がよいですか?
    • Q:財産目録に評価額は必ず記載しなければなりませんか?
    • Q:通帳のコピーを財産目録として添付できますか?
    • Q:財産目録にはどこまで詳しく記載すればよいですか?
    • Q:高級腕時計や貴金属も財産目録に記載した方がよいですか?
  • まとめ
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①財産目録とは?遺言書で作成する目的

財産目録とは、遺言者が所有している財産や負債を一覧にまとめたものです。自筆証書遺言では、不動産や預貯金などの遺産を正確に特定するため、財産目録を作成します。

2019年の法改正により、自筆証書遺言に添付する財産目録はパソコンで作成できるようになりました。現在では、通帳のコピーや登記事項証明書などを利用して作成することも可能です。

ただし、財産目録は財産を特定できる内容で記載しなければなりません。不動産や預貯金などの情報が不足していると、対象となる財産を正確に判断できない可能性があります。

財産目録を作成する目的

財産目録は、遺産の内容を整理し、対象となる財産を明確にするために作成します。

例えば、不動産であれば所在地や地番、建物であれば家屋番号などを記載することで、どの不動産を指しているのか明確にできます。

また、預貯金についても、銀行名だけでなく支店名や口座番号まで記載することで、対象口座を具体的に特定できます。

財産を具体的に記載しておくことで、財産内容を整理しやすくなり、財産目録も作成しやすくなります。

財産目録には負債も記載する

財産目録というと、預貯金や不動産などのプラス財産だけをイメージする方も少なくありません。

しかし、実務上は、住宅ローンやカードローン、個人からの借入金などの負債も整理して記載することがあります。

例えば、以下のような負債が対象です。

  • 住宅ローン
  • 自動車ローン
  • カードローン
  • 未払金
  • 個人間の借入金

負債も含めて整理しておくことで、財産全体を把握しやすくなります。すくなります。。

②自筆証書遺言の財産目録はパソコン作成できる

自筆証書遺言の財産目録に関する法改正を説明する比較図。左側では高齢男性が手書きで財産目録を作成しており、右側ではパソコン作成の財産目録や銀行通帳コピー、不動産登記事項証明書を利用できる現在の制度が示されている。
法改正により、自筆証書遺言の財産目録は手書き以外でも作成できるようになりました。

以前は、自筆証書遺言に添付する財産目録についても、遺言者本人が手書きで作成しなければなりませんでした。

しかし、2019年1月13日に施行された民法改正により、財産目録については自書が不要となっています。現在では、パソコンで作成した財産目録を添付することも可能です。

また、預貯金通帳のコピーや、不動産の登記事項証明書などを財産目録として利用する方法も認められています。

そのため、従来よりも財産目録を作成しやすくなり、不動産や預貯金が多い場合でも整理しやすくなりました。

ただし、自書不要となるのは「財産目録部分」です。遺言書本文については、これまでどおり遺言者本人による自書が必要です。

法改正で財産目録の自書が不要になった

2018年の民法改正により、自筆証書遺言に添付する財産目録は、自書によらず作成できるようになりました。

民法968条2項では、相続財産の全部または一部の目録について、自書を要しない旨が定められています。

自筆証書にこれと一体のものとして相続財産の全文又は一部の目録を添付する場合には、その目録については、自書することを要しない。この場合において、遺言者は、その目録の毎葉に署名し、印を押さなければならない。

民法第968条2項抜粋

これにより、例えば以下のような方法で財産目録を作成できます。

  • パソコンで作成する
  • 預貯金通帳のコピーを添付する
  • 不動産の登記事項証明書を添付する
  • 不動産一覧表を別紙で作成する

特に、不動産や預貯金が多い場合、すべてを手書きで記載する負担が大きいため、実務上も利用されることが多い方法です。

参考:法務省「自筆証書遺言書保管制度」

財産目録を添付する際の注意点

財産目録はパソコン作成やコピー添付が可能ですが、自由な形式で作成してよいわけではありません。

自筆証書遺言に添付する財産目録には、各ページに遺言者の署名押印が必要です。
例えば、パソコンで作成した財産目録や、通帳コピー、登記事項証明書などを添付する場合でも、各ページごとに遺言者の署名押印が必要です。

また、財産内容を特定できるよう、記載内容はできるだけ具体的に整理する必要があります。
不動産であれば所在地や地番、預貯金であれば銀行名・支店名・口座番号などを記載し、どの財産を指しているのか明確にしておきましょう。

遺言書の方式や無効リスクについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
自筆証書遺言が無効になるケース

③遺言書の財産目録の書き方

財産目録の書き方を説明する表形式の図解イラスト。不動産、預貯金、株式、現金、高級腕時計などを例に、「財産の種類」「内容」「所在地・保管場所」「名義人」「金額・評価額」を整理して記載する方法を示している。
財産目録は、財産の種類ごとに内容・保管場所・名義・評価額を具体的に整理して記載します。

財産目録を作成する際は、まず「どのような情報を整理すればよいのか」を把握しておくことが重要です。

財産目録には、不動産や預貯金などのプラス財産だけでなく、株式、現金、貴金属、自動車、さらには借入金などの負債を記載することがあります。

また、単に財産名を書くのではなく、対象となる財産を特定できる内容で整理しなければなりません。

例えば、以下のような項目を整理すると、財産目録を作成しやすくなります。

項目内容
財産の種類不動産、預金、株式、現金、貴金属、車など
財産の内容銀行名・支店名、不動産の地番、証券会社名・銘柄など
所在地や保管場所住所、金庫、貸金庫、書斎の引き出し等
名義人被相続人本人名義か、共有名義か
金額や評価額可能な範囲で記載。相続時点の目安でも可

例えば、財産目録は次のように整理できます。

財産の種類内容詳細所在地/保管先名義人備考
不動産東京都○○区○○1-2-3、地番○○、宅地、○坪同上山田太郎登記簿あり
預貯金○○銀行○○支店、普通預金、口座番号1234567通帳あり山田太郎残高約300万円
株式○○証券、○○株式会社、100株証券口座山田太郎NISA口座内
現金100万円書斎の金庫山田太郎―

財産目録を作成する際は、次のポイントも意識しましょう。

  • 小さな財産でも、相続対象となる可能性があるものは漏れなく記載する
  • 「家の通帳」などの曖昧な表現は避け、正式名称を使う
  • 財産の種類ごとに整理すると読みやすい
  • 預貯金残高や株価など変動する財産は、作成日を記載しておく

このように全体像を整理したうえで、財産ごとの具体的な記載方法を確認していきます。

不動産の記載方法

不動産は、登記事項証明書の記載内容に沿って記載するのが基本です。

土地であれば「所在」「地番」「地目」「地積」、建物であれば「家屋番号」「種類」「構造」「床面積」などを記載します。

例えば、土地は次のように記載します。

所在地番地目地積
東京都○○区○丁目123番4宅地120.15㎡

建物の場合は、家屋番号まで記載しておくと、対象不動産をより正確に特定できます。登記事項証明書の記載内容をそのまま転記すると、記載ミスを防ぎやすくなります。

所在家屋番号種類構造床面積
東京都○○区○丁目○番地123番4居宅木造瓦葺2階建1階 60.00㎡/2階 55.00㎡

なお、登記事項証明書をそのまま添付する方法もあります。

預貯金の記載方法

預貯金は、金融機関ごとに整理して記載します。

具体的には、以下のような情報を記載するのが一般的です。

  • 金融機関名
  • 支店名
  • 預金種別
  • 口座番号
  • 口座名義

例えば、以下のように記載します。

金融機関支店名預金種別口座番号
○○銀行△△支店普通預金1234567

口座番号まで記載することで、対象口座を明確に特定しやすくなります。

有価証券・株式の記載方法

株式や投資信託などの有価証券についても、証券会社名や銘柄名などを具体的に記載します。

例えば、上場株式であれば、次のような情報を整理します。

  • 証券会社名
  • 銘柄名
  • 株数
  • 口座情報

記載内容が曖昧だと、どの有価証券を指しているのか判断しにくくなるため注意が必要です。

負債(借入金・ローン)の記載方法

財産目録には、住宅ローンや借入金などの負債を記載することもあります。

例えば、以下のような内容を整理します。

  • 借入先
  • 借入金額
  • 契約番号
  • 担保設定の有無

住宅ローンがある場合は、金融機関名やローン番号なども記載しておくと整理しやすくなります。

財産目録を別紙添付する方法

財産目録は、遺言書本文とは別紙として添付できます。

現在では、パソコンで作成した一覧表や、通帳コピー、登記事項証明書などを添付する方法も認められています。

ただし、別紙として添付する場合でも、各ページに遺言者の署名押印が必要です。

また、複数ページにわたる場合は、ページ番号を付けるなど、財産目録全体の構成が分かるよう整理しておくとよいでしょう。

財産調査や不動産情報の確認方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
財産資料と不動産の登記事項証明書

④【財産の種類別】財産目録の記載例

遺言書に添付する財産目録の記載例サンプル。不動産、預貯金、株式、現金、貴金属、住宅ローンなどの資産・負債が表形式で整理され、所在地、名義人、評価額などが日本語で分かりやすく記載されている。
財産目録では、不動産や預貯金だけでなく、株式や負債も含めて一覧化して整理します。

財産目録には決まった書式はありませんが、対象となる財産を特定できる内容で記載することが重要です。

ここでは、実務でよく登場する財産の種類ごとに、具体的な記載例を紹介します。

  1. 不動産
  2. 預貯金
  3. 株式・投資信託
  4. 現金・貴金属・美術品
  5. 自動車・会員権・借地権など
  6. 負債(住宅ローン・借入金など)

1.不動産の記載例

書き方のポイント

  • 登記事項証明書(登記簿)の記載内容に沿って作成する
  • 地番・家屋番号を正確に記載する
  • マンションの場合は専有部分や敷地権も記載する

記載例①:一戸建て(土地+建物)

【土地】
所在地:東京都新宿区西新宿3丁目25番
地番:西新宿3丁目25番1
地目:宅地
地積:120.00㎡

【建物】
建物の種類:居宅
構造:木造2階建
床面積:1階 65.00㎡/2階 55.00㎡
登記簿記載名義人:山田太郎

記載例②:分譲マンション

【不動産】
マンション名:パークタワー新宿1003号室
所在地:東京都新宿区西新宿2-11-1
専有面積:75.50㎡
構造:鉄筋コンクリート造20階建の10階部分
敷地権:持分2000分の75
登記簿記載名義人:山田太郎

2.預貯金の記載例

書き方のポイント

  • 銀行名・支店名・口座種別・口座番号をセットで記載する
  • 普通預金・定期預金は分けて整理する
  • 残高は概算でも可

記載例

【預貯金】
金融機関名:みずほ銀行 新宿支店
口座種別:普通預金
口座番号:1234567
残高:約2,300,000円
口座名義人:山田太郎

金融機関名:ゆうちょ銀行
記号番号:12340-5678901
預入種別:定額貯金
残高:約1,000,000円
口座名義人:山田太郎

3.株式・投資信託の記載例

書き方のポイント

  • 証券会社名・銘柄・保有数を記載する
  • NISA口座など口座種別も整理する
  • 評価額を参考記載してもよい

記載例

【株式】
証券会社:SBI証券
銘柄:トヨタ自動車株式会社(証券コード7203)
保有株数:100株
口座種別:特定口座

【投資信託】
証券会社:楽天証券
ファンド名:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
保有口数:50,000口
評価額:約600,000円(2025年7月現在)
口座種別:NISA口座

4.現金・貴金属・美術品の記載例

書き方のポイント

  • 保管場所が分かるように記載する
  • 貴金属や高級腕時計、美術品などは名称や型番も整理する
  • 評価額は目安として記載してもよい
  • 鑑定書や保証書がある場合は備考に記載する

記載例

【現金】
金額:500,000円
保管場所:自宅書斎の耐火金庫内

【高級腕時計】
ブランド:ROLEX
モデル:デイトナ
型番:116500LN
保管場所:自宅寝室の金庫
付属品:保証書・箱あり

【貴金属】
品目:K18ネックレス(50g)
保管場所:自宅クローゼット内ジュエリーボックス
評価額:約400,000円(2025年7月現在)

【美術品】
名称:棟方志功 木版画「女人観世音」
保管場所:リビング
評価額:約1,200,000円(参考:ギャラリー査定)

5.その他:車・借地権・会員権などの記載例

書き方のポイント

  • 見落としやすい財産も整理する
  • 名義変更が必要な財産は情報を具体的に記載する

記載例

【自動車】
車種:トヨタ プリウス(2021年式)
登録番号:品川300さ12-34
車台番号:ABC123456789
名義人:山田太郎

【ゴルフ会員権】
会員クラブ名:○○ゴルフ倶楽部
会員番号:123456
名義人:山田太郎
評価額:約800,000円(2025年7月現在)

【借地権】
所在地:東京都世田谷区桜上水1-2-3
借地契約期間:2030年12月まで
地代:月額15,000円
契約名義人:山田太郎

6.負債(住宅ローン・借入金など)の記載例

書き方のポイント

  • 借入先・借入残高・契約内容を整理する
  • 住宅ローンは担保不動産も確認する
  • カードローンや未払金も漏れなく整理する

記載例

【住宅ローン】
借入先:○○銀行
借入残高:約12,000,000円
ローン番号:12345678
担保不動産:東京都○○区○○1-2-3

【カードローン】
借入先:△△カード
借入残高:約300,000円
契約者名義:山田太郎

⑤財産目録作成時の注意点

財産目録の記載漏れを防ぐためのチェックリスト形式の図解。不動産、預貯金、ネット銀行、証券口座、高級腕時計、現金、貴金属、ゴルフ会員権、自動車などの財産項目がチェックボックス付きで整理されている。
ネット銀行や高級腕時計、ゴルフ会員権など、見落としやすい財産も忘れず確認しましょう。

財産目録は自由な形式で作成できますが、対象となる財産を正確に特定できるよう、内容を整理して記載することが重要です。

また、不動産や預貯金だけでなく、見落としやすい財産や負債も含めて整理しておかないと、後から修正が必要になることもあります。

ここでは、財産目録を作成する際に注意したいポイントを解説します。

財産を正確に特定できるよう記載する

財産目録では、「どの財産を指しているのか」が分かるよう、具体的に記載する必要があります。

例えば、「○○銀行の預金」「自宅不動産」「証券口座」といった曖昧な表現だけでは、どの財産を指しているのか判断できない可能性があります。

預貯金であれば銀行名・支店名・口座番号、不動産であれば所在地・地番・家屋番号など、識別できる情報まで整理して記載しましょう。

また、預貯金残高や株式の評価額など変動する財産については、「2025年7月現在」など作成日時点もあわせて記載しておくと整理しやすくなります。

なお、評価額の記載は必須ではありませんが、財産全体を把握しやすくするため、参考情報として記載することがあります。

財産の記載漏れに注意する

財産目録を作成する際は、高額な財産だけでなく、見落としやすい財産についても整理することが大切です。

例えば、次のような財産は記載漏れになりやすい傾向があります。

  • ネット銀行口座
  • 証券口座
  • タンス預金
  • ゴルフ会員権
  • 借地権
  • 貸金庫内の貴金属
  • 未収金
  • 個人間の貸付金

また、住宅ローンやカードローンなどの負債についても、必要に応じて整理しておきましょう。

財産の種類ごとに一覧化して整理すると、記載漏れを防ぎやすくなります。

添付書類にも署名押印が必要

パソコンで作成した財産目録や、通帳コピー、登記事項証明書などを添付する場合でも、各ページに遺言者本人の署名押印が必要です。

署名押印が漏れていると、自筆証書遺言の方式に関する問題が生じる可能性があるため注意しましょう。

また、複数ページにわたる場合は、ページ番号を付けるなど、全体の構成が分かるよう整理しておくと確認しやすくなります。

内容に迷う場合は専門家へ相談する

財産の種類が多い場合や、不動産・非上場株式・共有名義財産などが含まれる場合は、整理方法に迷うこともあります。

また、遺言書本文との整合性が取れていないと、修正が必要になるケースもあります。

記載内容に不安がある場合は、弁護士や司法書士、税理士などの専門家へ相談することも検討しましょう。

自筆証書遺言の方式や注意点については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
自筆証書遺言とは?書き方・無効になるケース・検認までわかりやすく解説

⑥遺言書の財産目録に関するよくある質問(FAQ)

Q:財産目録は手書きで作成しなければなりませんか?

いいえ。2019年の法改正により、自筆証書遺言に添付する財産目録はパソコンで作成できるようになりました。

また、預貯金通帳のコピーや登記事項証明書などを添付する方法も認められています。

ただし、パソコン作成した財産目録や添付書類には、各ページごとに遺言者本人の署名押印が必要です。

Q:財産目録には負債も記載した方がよいですか?

はい。財産目録には、預貯金や不動産などのプラス財産だけでなく、住宅ローンや借入金などの負債を整理して記載することがあります。

例えば、次のような負債が対象になります。

  • 住宅ローン
  • カードローン
  • 自動車ローン
  • 未払金
  • 個人間の借入金

財産と負債をあわせて整理することで、財産全体を把握しやすくなります。

Q:財産目録に評価額は必ず記載しなければなりませんか?

いいえ。評価額の記載は必須ではありません。

ただし、財産全体を整理しやすくするため、参考情報として記載することがあります。

預貯金残高や株式の評価額など変動する財産については、「2025年7月現在」のように作成日時点をあわせて記載しておくと分かりやすくなります。

Q:通帳のコピーを財産目録として添付できますか?

はい。法改正により、預貯金通帳のコピーを財産目録として添付することが可能です。

また、不動産の登記事項証明書などを添付する方法も認められています。

ただし、添付書類についても各ページに署名押印が必要です。

Q:財産目録にはどこまで詳しく記載すればよいですか?

対象となる財産を特定できる内容で記載することが重要です。

例えば、預貯金であれば銀行名・支店名・口座番号、不動産であれば所在地・地番・家屋番号など、識別できる情報まで整理して記載します。

「○○銀行の預金」「自宅不動産」などの曖昧な表現は避けましょう。

Q:高級腕時計や貴金属も財産目録に記載した方がよいですか?

はい。高級腕時計や貴金属、美術品なども相続対象となる財産です。

例えば、高級腕時計であれば、

  • ブランド名
  • モデル名
  • 型番
  • 保管場所

などを整理して記載しておくと、対象財産を特定しやすくなります。

まとめ

財産目録は、遺言書に記載する財産を整理し、対象となる遺産を正確に特定するために作成します。

2019年の法改正により、財産目録はパソコンで作成できるようになり、通帳コピーや登記事項証明書などを添付する方法も認められました。

ただし、財産目録を作成する際は、

  • 財産を具体的に特定できるよう記載する
  • 不動産や預貯金だけでなく負債も整理する
  • 添付書類にも署名押印を行う
  • 記載漏れを防ぐ

といった点に注意する必要があります。

また、高級腕時計や貴金属、会員権など、見落としやすい財産についても整理しておくことが大切です。

財産目録に決まった書式はありませんが、財産の種類ごとに整理し、記載例を参考にしながら作成すると、内容をまとめやすくなります。

自筆証書遺言の作成方法や注意点については、以下の記事でも詳しく解説しています。
自筆証書遺言の書き方|自分で作成する方法・例文・無効になるケースを解説

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この記事を書いた人
行政書士 野中雅敏
法律とITに詳しい人

東京都大田区大森で行政書士事務所を運営しています。 IT業界で30年以上の会社員経験があります。 各種許認可取得、起業支援、財産管理、終活など、人生の転機に寄り添いながら、迅速で信頼性の高いサービスを、法務の視点から全力でサポートします。

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