遺言で財産の一部を寄付したいと考えたとき、多くの方が気になるのが「相続税はどうなるのか」という点ではないでしょうか。特に、子どもがいない方や、財産の使い道に悩んでいる方にとって、寄付という選択肢は魅力的である一方、「税金で損をするのではないか」と不安に感じることも少なくありません。
結論からいうと、遺言による寄付(遺贈寄付)は、一定の条件を満たせば相続税が非課税となる特例があります。そのため、正しく活用すれば、社会貢献と相続対策を両立することも可能です。
一方で、寄付先や手続きの方法を誤ると、本来は非課税となるはずの財産に相続税が課されてしまうケースもあります。また、相続は一般的に配偶者が財産を受け取る「一次相続」と、その後に子どもなどへ承継される「二次相続」に分かれますが、この両方を見据えて設計しないと、結果的に税負担が大きくなる可能性もあるため注意が必要です。
この記事では、遺言による寄付と相続税の関係について、以下のポイントを中心にわかりやすく解説します。
- 遺言による寄付は原則、相続税の対象にならない
- 相続財産による寄付は相続税と所得税の両面でメリットがある
- 不動産などを寄付する場合は「含み益」に注意が必要
さらに、一次相続・二次相続を踏まえた考え方や、実務上の注意点についても具体例を交えて解説していきます。

目次
①:遺言で寄付した場合、相続税はどうなる?
遺言によって財産を寄付した場合、その財産は必ずしも相続税の課税対象になるわけではありません。一定の条件を満たすことで、相続税が非課税となる特例が適用されます。
遺言による寄付は原則、相続税の対象にならない
被相続人の遺言によって、国や地方公共団体、公益性の高い法人などに財産を寄付した場合、その財産は相続税の課税対象から除外されます。これは、社会的に有益な活動を支援する観点から設けられている制度です。
つまり、適切な寄付先を選び、要件を満たせば、寄付した財産に対して相続税が課されることはありません。
非課税となるための条件
もっとも、この非課税特例はすべての寄付に適用されるわけではありません。主に以下のような条件を満たす必要があります。
- 寄付先が法令で定められた対象であること
- 遺言によって明確に寄付の意思が示されていること
- 実際に相続開始後、適切に寄付が行われること
これらの条件を満たさない場合、寄付した財産であっても相続税の課税対象となるため注意が必要です。
非課税となる主な寄付先(特例)
遺言による寄付で相続税の非課税特例が適用される主な寄付先は、以下の通りです。

| 寄付先の種類 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 国・地方公共団体または公益法人 | 国や地方自治体、公益社団法人・公益財団法人など | 公益性が明確で、比較的利用しやすい |
| 特定の公益信託 | 公益目的で運用される信託への拠出 | 管理・運用を信託に任せられる |
| 認定NPO法人 | 一定の基準を満たし認定を受けたNPO法人 | 社会貢献性が高く、寄付先の選択肢が広い |
このように、遺言による寄付は相続税の負担を軽減できる有効な手段ですが、寄付先や手続きの内容によって結果が大きく変わる点には注意が必要です。実務上は、寄付先の選定や遺言の書き方が非常に重要になります。
なお、実際の税額は財産の内容や控除の適用状況によって大きく異なるため、具体的な検討を行う際には専門家への相談が重要です。られるのか?」を具体的に解説していきます。
②:少子高齢化と「相続人がいない」時代の到来
日本は世界でも有数の超高齢社会に突入しており、独身で子どもを持たないまま高齢期を迎える人の割合も年々増加しています。国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、2040年には全世帯の約4割が単身世帯になると見込まれています。
こうした背景のもと、「自分が亡くなった後、この財産は誰が受け取るのか?」という問題に直面する人が増えています。特に相続人がいない場合、遺言書がなければ最終的に財産は国庫に帰属することになります。
せっかく築いてきた財産を、自分の意思とは関係なく手放すのではなく、自分の価値観に沿った形で活かしたいと考える人が増えているのは自然な流れといえるでしょう。
「寄付したい」と考える人が増えている理由
近年では、「どうせなら社会の役に立ててほしい」と考え、遺言による寄付(遺贈寄付)を選択する人が増えています。
その背景には、次のような価値観の変化があります。
- 子どもがいない、または子どもに多くの財産を残す必要がない
- 親族との関係が希薄で、財産の承継先に悩んでいる
- 自分が関わってきた分野や理念ある団体に貢献したい
- 教育、医療、福祉、動物保護、災害支援など、社会課題への関心が高まっている
また、近年は寄付を受ける団体側も遺贈寄付の受け入れ体制を整えており、以前に比べて手続きのハードルも下がっています。
税務面から見ても「遺贈寄付」は合理的な選択肢
こうした背景のもと注目されているのが、相続税の非課税特例を活用した遺贈寄付です。
適切な寄付先を選び、要件を満たすことで、単に社会貢献ができるだけでなく、相続税の負担を抑えることにもつながる可能性があります。
つまり遺贈寄付は、
「想いを実現する手段」であると同時に、
「合理的な相続対策の一つ」でもあるのです。
なお、こうした準備を行わない場合、意図しない相続や不要な税負担につながる可能性もあります。
③:相続財産から寄付した場合の税務上のメリット
遺言による寄付(遺贈寄付)だけでなく、相続によって取得した財産を寄付する場合にも、税務上のメリットが認められています。適切に制度を活用することで、相続税と所得税の両面で負担を軽減できる可能性がある点が特徴です。
寄付した場合の税務上のメリット(相続税・所得税)
相続または遺贈によって取得した財産を、一定の期間内に国や地方公共団体、公益法人などへ寄付した場合、その寄付した財産は相続税の課税価格に算入されません。
つまり、条件を満たせば、「相続したあとに寄付する」場合でも相続税の負担を抑えることが可能です。
さらに、寄付先が認定NPO法人や公益法人など一定の要件を満たす場合には、所得税の寄附金控除の対象となることがあります。
これにより、
- 相続税の軽減
- 所得税の控除
という二つの税務メリットを同時に受けられる可能性があります。
遺言による寄付との違い
遺言による寄付は、被相続人の最終的な意思に基づいて行われるものであり、その内容は原則として尊重されます。あらかじめ遺言書に明記しておくことで、確実に寄付を実現できる点が特徴です。
一方で、相続後に行う寄付は、相続人が取得した財産の中から任意に行うものであり、実施するかどうかや寄付先については相続人の判断に委ねられます。
このように、両者は「どちらが良いか」というよりも、誰の意思で寄付を行うかという点において性質が異なる制度といえます。
④:一次相続・二次相続で考える遺贈寄付のポイント
相続対策を考えるうえでは、一次相続だけでなく二次相続まで見据えた設計が重要です。
一次相続・二次相続の違いと税負担のポイント
一次相続とは、被相続人が亡くなった際に配偶者や子が財産を相続する段階を指します。一方、二次相続とは、その後に配偶者が亡くなり、子どもなどへ財産が引き継がれる段階です。
一般的に、一次相続では「配偶者の税額軽減(配偶者が取得した財産について、一定額まで相続税がかからない制度)」が適用されるため、税負担は軽くなりやすい傾向があります。
しかし、一次相続で税金がかからなかったから安心、と考えるのは早計です。
一次相続で配偶者に多くの財産を残すと、その時点では相続税を抑えられる一方で、二次相続では次のような理由から税負担が増える可能性があります。
- 配偶者の税額軽減が使えない
- 基礎控除額が減る
- 財産が集約されることで課税対象額が増える
このため、相続対策を検討する際には、一次相続だけでなく、二次相続まで含めたトータルの税負担を見据えることが重要です。
ケーススタディ:遺産6,000万円の場合
ここでは、遺産総額6,000万円・相続人が「配偶者1人・子2人」のケースで、遺贈寄付の有無による違いを見ていきます。
【前提条件】
・遺産総額:6,000万円
・相続人:配偶者1人、子2人
・基礎控除:4,800万円(3,000万円+600万円×3人)
遺贈寄付をしない場合
6,000万円 − 4,800万円 = 1,200万円(課税対象)
配偶者が多く相続する場合、一次相続では税負担が軽くなることが一般的です。しかし、その分、二次相続では課税対象が増え、結果的に税負担が大きくなる可能性があります。
一部を遺贈寄付した場合(1,000万円)
6,000万円 − 1,000万円 = 5,000万円
5,000万円 − 4,800万円 = 200万円(課税対象)
寄付が非課税要件を満たしていれば、寄付した1,000万円には相続税がかからず、課税対象額を大きく圧縮することができます。
二次相続への影響
遺贈寄付を行うことで、配偶者に残る財産が減少し、結果として二次相続時の課税対象も抑えられます。これにより、一次相続と二次相続を通じたトータルの税負担を軽減できる可能性があります。
なお、実際の税額は財産の内容や控除の適用状況によって大きく異なるため、具体的な検討を行う際には専門家への相談が重要です。く異なるため、具体的な検討を行う際には専門家への相談が重要です。
遺言書があると相続税はどうなる?節税との関係・注意点を専門家が解説
⑤:遺贈寄付とは?基本をわかりやすく解説
遺贈寄付とは、遺言書によって自分の財産の全部または一部を、特定の個人や団体に無償で譲ることをいいます。生前の寄付とは異なり、自分が亡くなった後に財産の使い道を指定できる点が大きな特徴です。
そのため、「自分の想いを反映した形で社会に貢献したい」と考える方に選ばれています。
実際の寄付先としては、公益法人や認定NPO法人など、公益性の高い団体が選ばれるケースが多く見られます。これは、単に社会貢献につながるだけでなく、相続税の非課税特例の対象となるなど、税務上のメリットが明確であることも理由の一つです。
また、こうした団体の多くは遺贈寄付の受け入れ体制を整えており、事前に相談できる窓口を設けている場合もあります。寄付の使途や手続きについて確認しながら進められるため、安心して検討しやすい点も特徴です。
このように、遺贈寄付は「想いの実現」と「税務上の合理性」の両面を備えた選択肢といえますが、寄付先によって取り扱いや条件が異なるため、制度面や実務面を踏まえて慎重に選定することが重要です。
遺贈寄付の主な方法
遺贈寄付には、主に次の2つの方法があります。
特定遺贈
特定の財産を指定して寄付する方法です。
例えば、「○○団体に現金1,000万円を寄付する」や「自宅不動産を寄付する」といったように、どの財産を寄付するのかを具体的に指定します。
この方法では、対象となる財産があらかじめ明確に定められているため、相続開始後に「どの財産を寄付するのか」をめぐって判断に迷う余地が少なくなります。その結果、相続人や遺言執行者との間で解釈の違いが生じにくく、手続きも比較的スムーズに進みやすいという特徴があります。
特に、現金や特定の不動産など、内容や範囲をはっきり特定できる財産については、この方法が適しているといえるでしょう。
包括遺贈
財産の全部または一定割合をまとめて寄付する方法です。
例えば、「全財産を寄付する」といった指定のほか、「全財産のうち3分の1を寄付する」といったように、割合で指定することもできます。
この方法は、財産の内容や評価額が将来変動した場合でも、その時点の状況に応じて寄付額が自動的に決まるため、柔軟に対応できるというメリットがあります。特に、資産構成が変わる可能性がある場合には有効な方法といえます。
一方で、どの財産をどのように分けるかについては相続開始後に調整が必要になるため、相続人や遺言執行者(遺言の内容を実際に実現するために手続きを行う人)の間で判断が分かれる余地があり、トラブルにつながる可能性がある点には注意が必要です。
また、相続人がいる場合には、取得できる財産の範囲が不明確になりやすく、遺留分との関係でも問題が生じる可能性があることから、実務上は特定遺贈に比べて選ばれにくい傾向があります。
⑥:遺言で寄付する際の重要ポイント
遺贈寄付を確実に実現するためには、遺言書の内容や作成方法が非常に重要です。形式や記載内容に不備があると、せっかくの意思が実現されない可能性もあります。
法的に有効な遺言を作成するポイント
遺言書は、法律で定められた方式に従って作成しなければ効力を持ちません。不備があると無効となる可能性があるため、形式面には特に注意が必要です。
遺言には主に、自筆証書遺言と公正証書遺言といった種類があります。自筆証書遺言は自分で手軽に作成できるというメリットがある一方で、形式不備によって無効となるリスクや、紛失・改ざんといった問題が生じる可能性があります。
これに対して、公正証書遺言は公証人が関与して作成されるため、形式面での不備が生じにくく、安全性や確実性の面で優れています。そのため、確実に遺言の内容を実現したい場合には、公正証書遺言が選ばれることが一般的です。
遺贈方法を明確に指定する
どの財産を、誰に、どのように渡すのかを具体的に記載することが重要です。曖昧な表現はトラブルの原因になるため、寄付先の正式名称や財産の内容を正確に記載する必要があります。
例えば、「○○に寄付する」といった記載では、団体名が特定できず無効や解釈の争いにつながる可能性があります。
これに対して、「特定非営利活動法人〇〇(所在地:東京都〇〇区…)に現金1,000万円を寄付する」といったように、団体名や内容を明確に記載することで、意図した通りに実行されやすくなります。
また、「財産の一部を寄付する」といった表現も曖昧であり、どの財産を指すのかが不明確です。こうした場合、相続人や遺言執行者の間で解釈が分かれ、トラブルの原因となることがあります。
このように、遺言書では「誰が見ても同じ意味に理解できるか」という視点で、できるだけ具体的かつ明確に記載することが重要です。
寄付先と事前にコンタクトを取る重要性
遺贈寄付を検討する際に意外と見落とされがちなのが、寄付先との事前確認です。
寄付は一方的に行えるものと思われがちですが、実際にはすべての団体があらゆる財産を受け入れているわけではありません。例えば、不動産や物品については、管理や維持の負担が大きいことから、受け取りを断られるケースもあります。
また、受け入れにあたって一定の条件が設けられている場合もあります。
例えば
- 名義変更(登記)に関する手続きの対応
- 修繕費や管理費などの負担
- 活用方法に関する制約
といった点について、事前に確認が必要になることがあります。
こうした点を事前にすり合わせておかないと、遺言で指定していても実際には寄付が実現できない可能性もあるため注意が必要です。
そのため、遺言書に具体的な団体名を記載する場合には、あらかじめ寄付先と連絡を取り、自分の意向や寄付内容について共有しておくことが重要です。
事前にコミュニケーションを取っておくことで、団体側との信頼関係も築きやすくなり、結果として遺言の内容をより確実に実現できる可能性が高まります。
遺言執行者を指定する
遺言執行者とは、遺言の内容を実際に実行する人のことです。遺贈寄付の場合、寄付の手続きや財産の移転を行う重要な役割を担います。
そのため、遺言執行者には、遺言の内容を正確に理解し、適切に手続きを進められる人を指定することが重要です。具体的には、遺言作成をサポートした行政書士などの専門家や、信頼できる親族を遺言で指定するケースが多く見られます。
特に遺贈寄付では、寄付先との調整や各種手続きが必要になるため、実務に慣れた専門家を指定しておくことで、遺言の内容がスムーズに実現されやすくなります。
なお、専門家を指定する場合には、報酬が発生する点にも留意が必要です。
遺留分への配慮
法定相続人には「遺留分」と呼ばれる最低限の取り分が保障されています。遺留分とは、配偶者や子どもなどの一定の相続人に認められた、遺言の内容にかかわらず確保される権利のことです。例えば、子どもが相続人となる場合、法定相続分の一定割合(一般的にはその半分)が遺留分として保護されます。
この遺留分を侵害する内容の遺言は、直ちに無効になるわけではありませんが、相続人から「遺留分侵害額請求」が行われることで、結果的に金銭の支払いが必要になるなど、トラブルに発展する可能性があります。
そのため、寄付を優先するあまり遺留分を大きく侵害してしまうと、相続人との関係が悪化するおそれがあります。遺贈寄付を検討する際には、相続人の権利にも配慮したバランスの取れた設計が重要です。
遺留分の具体例(遺産6,000万円の場合)
例えば、遺産総額が6,000万円で、相続人が「配偶者1人・子ども2人」の場合を考えてみましょう。
このケースでは、法定相続分は以下の通りです。
- 配偶者:1/2
- 子ども:1/2(2人で均等に分けるため、それぞれ1/4ずつ)
遺留分は、この法定相続分の1/2となるため
- 配偶者の遺留分:6,000万円 × 1/2 × 1/2 = 1,500万円
- 子ども1人あたりの遺留分:6,000万円 × 1/4 × 1/2 = 750万円
つまり、このケースでは
配偶者は最低でも1,500万円
子どもはそれぞれ最低750万円
を請求できる権利があります。

遺贈寄付との関係
例えば、遺言によって多くの財産を寄付した結果、これらの遺留分を下回る内容となった場合には、相続人から「遺留分侵害額請求」が行われる可能性があります。
その場合、寄付先に渡った財産の一部について、金銭での精算が必要になるケースもあるため注意が必要です。
このように、遺留分を踏まえた設計を行うことが、遺贈寄付を円滑に実現するためのポイントとなります。
⑦:遺贈寄付と相続税で注意すべきポイント
遺贈寄付は有効な手段である一方で、税務面での注意点もいくつか存在します。
個人に遺贈する場合は課税対象になる
寄付先が個人である場合、その財産は原則として相続税の課税対象となります。これは、個人への財産の移転は「公益性のある支出」とはみなされず、通常の相続や遺贈と同様に扱われるためです。
一方で、国や地方公共団体、公益法人、認定NPO法人など、一定の公益性が認められる団体への寄付については、すでに説明した相続税の非課税特例の対象となります。これらの制度は、社会的に有益な活動を支援する目的で設けられているものです。
そのため、同じ「寄付」であっても
- 個人への寄付 → 相続税の課税対象
- 公益性のある団体への寄付 → 一定の条件で非課税
と、寄付先によって税務上の取り扱いが大きく異なる点には注意が必要です。
みなし譲渡課税と含み益のある資産に注意する

不動産や株式など、取得時よりも価値が上がっている財産(いわゆる含み益がある資産)を寄付した場合には、「みなし譲渡課税」が発生することがあります。
これは、実際に売却していなくても、時価で譲渡したものとみなして所得税が課される制度です。
例えば、株式の場合は、取得時の購入価格と寄付時点の時価との差額が「譲渡益」として扱われます。
また、不動産の場合は、取得費(購入代金など)から減価償却費を差し引いた金額(簿価)と、寄付時点の時価との差額が課税対象となります。
このように
- 株式:取得価額と時価の差額
- 不動産:減価償却後の簿価と時価の差額
が、それぞれ含み益として計算されます。
特に不動産の場合は、取得費から減価償却費を差し引いた簿価が想定以上に低くなっていることも多く、寄付時の時価との差額(含み益)が大きくなりやすい傾向があります。とりわけ木造住宅などは減価償却が進みやすく、想定以上の所得税が課されるケースも少なくありません。
そのため、含み益のある資産については、単に「寄付するかどうか」だけでなく、どの財産を寄付するのかを慎重に検討することが重要です。
遺言で寄付する方法|失敗しないための注意点と実務ポイントを解説
⑧:よくある質問(Q&A)
Q. 遺言がないと寄付はできませんか?
遺言がなくても、相続人が相続した後に寄付を行うことは可能です。ただし、その場合はあくまで相続人の判断によるものとなり、被相続人の意思として確実に実現されるわけではありません。
そのため、自分の意思で寄付を確実に実現したい場合は、遺言書で明確に指定しておくことが重要です。
Q. 家族が反対した場合はどうなりますか?
遺言の内容は原則として尊重されますが、相続人には「遺留分」があるため、それを侵害する場合には遺留分侵害額請求が行われる可能性があります。
その結果、寄付した財産の一部について金銭での精算が必要になることもあります。トラブルを避けるためには、事前に相続人への配慮や説明を行うことが重要です。
Q. 寄付先は自由に選べますか?
基本的には自由に選ぶことができますが、相続税の非課税特例が適用されるのは、国や地方公共団体、公益法人、認定NPO法人など、一定の要件を満たす団体に限られます。
そのため、税務上のメリットも考慮する場合は、寄付先の選定が重要なポイントとなります。
Q. 不動産でも寄付できますか?
不動産の寄付も可能ですが、含み益がある場合には「みなし譲渡課税」により所得税が発生する可能性があります。
また、寄付先によっては不動産の受け入れに条件があるため、事前に確認や相談を行うことが重要です。
Q. 寄付すると本当に節税になりますか?
一定の条件を満たす寄付については、相続税の非課税特例が適用されるため、結果として税負担が軽減される可能性があります。
ただし、寄付先や財産の種類によっては別の税負担が生じることもあるため、全体のバランスを見て判断することが重要です。
まとめ:遺言による寄付は「想い」と「相続対策」を両立できる選択肢
遺言による寄付(遺贈寄付)は、一定の条件を満たすことで相続税の非課税特例が適用される制度であり、社会貢献と相続対策を両立できる有効な手段です。
本記事のポイントを整理すると、次の通りです。
- 遺言による寄付は、条件を満たせば相続税が非課税となる
- 相続後の寄付でも、相続税・所得税の両面でメリットがある
- 不動産など含み益のある資産は、みなし譲渡課税に注意が必要
- 一次相続だけでなく、二次相続まで見据えた設計が重要
- 遺留分や相続人への配慮も欠かせない
また、寄付を成功させるためには
- 寄付先の選定
- 遺言の内容の明確化
- 遺言執行者の指定
- 税務面の事前確認
といった実務的な準備が重要になります。
遺贈寄付は、「自分の財産をどのように活かすか」という意思を形にできる手段です。一方で、税務や手続きの面では専門的な判断が求められる場面も多くあります。
そのため、具体的に検討を進める際には、専門家に相談しながら進めることが、トラブルを防ぎ、意図した形で寄付を実現するためのポイントとなります。
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