遺言書作成は行政書士に依頼すべき?メリット・費用・流れを徹底解説

遺言書は、自分で書くこともできる。

そう聞いて調べ始めたものの、

  • 書き方を間違えたら無効になるのではないか
  • ネットのテンプレートを使って本当に大丈夫なのか
  • この遺言を家族が見たとき、揉めてしまわないだろうか

そんな不安を感じていませんか。

遺言書は「書けば安心」ではありません。
形式的に有効でも、内容や配慮次第で家族が揉めてしまうことがあります。

この記事では、遺言書作成を行政書士に依頼する意味を、実際の相談事例を交えながら分かりやすく解説します。

「営業されそうで不安」「費用が分からなくて怖い」そんな方でも、安心して読める内容です。

遺言書作成を行政書士に依頼するか迷っている方に向けて、実務経験をもとに、分かりやすく解説しています。

目次

1.その遺言書、本当に「家族を守る」ものになっていますか?

「自分が亡くなったあと、家族に迷惑をかけたくない」

遺言書を作ろうと考える方の多くが、この気持ちから動き出します。

しかし、いざ書こうとすると、

  • この書き方で本当に有効なのか
  • 一言書き間違えただけで、無効にならないか
  • 家族がこの内容をどう受け取るのか

次々と不安が出てくるものです。

1-1.遺言書は「書けたかどうか」で終わりません

遺言書で本当に大切なのは、「書いた本人の自己満足」ではなく、「残された家族がどうなるか」です。

形式的には問題がなくても、

  • 特定の相続人だけを優遇してしまった
  • なぜその分け方にしたのかが伝わらない
  • 感情面への配慮が足りなかった

こうした理由で、遺言が原因となり、家族関係が壊れてしまうこともあります。

1-2.「無効になる不安」と「揉める不安」は別の問題です

多くの方が最初に心配するのは、「方式を間違えて無効にならないか」という点です。

もちろん、これは非常に重要です。
自筆証書遺言では、

  • 日付の書き方
  • 署名・押印
  • 訂正方法

これらの一つでも誤ると、遺言が無効になる可能性があります。

しかし、無効にならなければ安心、というわけではありません。

有効であっても、家族が納得できない内容であれば、遺言は「争いのきっかけ」になってしまうのです。

1-3.遺言書は、人生最後のコミュニケーション

遺言書は、財産の分け方を指示する書類であると同時に、

  • 家族への想い
  • どう生き、何を大切にしてきたか
  • なぜその判断をしたのか

を伝える、人生最後のメッセージでもあります。

だからこそ、「自分で書けるか」だけで判断するのではなく、

この遺言を、家族はどんな気持ちで読むだろうか?

そこまで考えることが、本当に「家族を守る遺言書」につながります。

2.実際にあった相談事例|遺言書を書いたのに、家族が揉めた理由

「父は、ちゃんと遺言を書いていたはずなんです。」

相続の相談で来所された方が、そう言って差し出したのは、形式としては一見きちんとした遺言書でした。

日付もある。
署名もある。
自筆で書かれている。

いわゆる「無効になりやすいポイント」は、表面上はクリアしているように見えました。

それでも、このご家族は、遺言が原因で深刻な対立を抱えていたのです。

2-1.「悪気はなかった」遺言が、なぜ争いになるのか

お話を聞くと、遺言の内容は次のようなものでした。

  • 長男に自宅不動産を相続させる
  • 預貯金は、他の相続人で分ける

一見すると、よくある内容に見えるかもしれません。

しかし、問題はその書き方と説明不足にありました。

  • なぜ長男に自宅を相続させるのか
  • 他の家族への配慮はどう考えていたのか
  • その判断に至った想い

こうした背景が、遺言書には一切書かれていなかったのです。

2-2.残された家族が感じた「不公平感」

遺言を見た他の相続人は、こう感じました。

  • 「どうして兄だけが家をもらうのか」
  • 「自分は大切にされていなかったのではないか」
  • 「父は何を考えていたのか、分からない」

遺言を書いたご本人としては、
「長男が同居していたから」
「家を守ってくれると思ったから」
そんな理由があったのかもしれません。

しかし、その想いが伝わらなければ、遺言はただの「命令文」になります。

結果として、

  • 話し合いは感情的になり
  • 過去の不満が持ち出され
  • 相続手続きが止まってしまう

そんな状況に陥っていました。

2-3.「形式的に有効」でも、安心とは限らない

このケースで重要なのは、遺言自体が無効だったわけではないという点です。

つまり、

「ちゃんと書いたつもりの遺言」が、家族を苦しめる結果になってしまった

ということです。

遺言書は、法的に有効であることが最低条件であって、それだけでは十分条件ではありません。

2-4.もし、この段階で行政書士が関わっていたら

もし遺言作成の段階で、行政書士が関わっていたとしたら、結果は大きく変わっていた可能性があります。

例えば、

  • なぜ特定の相続人に多く残すのか
  • 他の家族は、その説明を受けて納得できそうか
  • 表現をどうすれば、誤解を生まないか

こうした点を、第三者の立場で一緒に整理していくことができます。

場合によっては、

  • 付言事項として想いを書き添える
  • 分け方を少し調整する
  • 生前に伝えておいた方がいい内容を整理する

といった提案を行うことで、家族関係を守る遺言書に近づけることができます。

2-5.遺言書は「書類」ではなく、「最後の手紙」です

この相談を通して、改めて感じたのは、「遺言書作成は単なる書類作成ではない」ということです。

  • 家族関係
  • これまでの経緯
  • それぞれの立場や感情

そうしたものを踏まえた調整作業こそが、本当の意味での遺言書作成だと考えています。

3.遺言書は自分で書ける?|無効になるケースと注意点

「遺言書は自分で書けますか?」

これは、相談の現場で本当によく聞かれる質問です。
結論から言うと、遺言書は自分で書くこと自体は可能です。

ただし、“正しく書けていなければ、書いていないのと同じ結果になる”
これが遺言書の怖いところです。

3-1.自筆証書遺言は「ルールが非常に厳しい」

遺言と言われて、多くの方が思い浮かぶのが、自筆証書遺言と呼ばれる形式です。

ご自身の手で、便箋等に思いをしたため、封筒に入れるイメージです。

でも、この自筆証書遺言には、法律で細かいルールが定められています。

代表的なものだけでも、

  • 本文をすべて自筆で書くこと
  • 作成した日付を正確に記載すること
  • 署名・押印をすること
  • 訂正する場合は、決められた方法で行うこと

これらの一つでも欠けると、遺言が無効と判断される可能性があります。

3-2.よくある「無効になってしまう」具体例

実際の相談や裁判例を見ていると、次のようなミスは決して珍しくありません。

  • 「〇年〇月吉日」と書いてしまった
  • パソコンで本文を作成してしまった
  • 署名はあるが、押印を忘れていた
  • 二重線で消しただけで、訂正印をしていなかった

書いた本人は、「これくらい大丈夫だろう」と思っていても、遺言という法律の世界では通用しないことが多いのです。

3-3.「ネットのテンプレート」は万能ではありません

最近は、
「遺言書 テンプレート」
「遺言書 書き方 例文」
と検索すれば、いくらでも情報が出てきます。

しかし、ここにも落とし穴があります。

  • 家族構成が違う
  • 財産の内容が違う
  • 相続人同士の関係性が違う

テンプレートは、あなたの家庭事情までは考えてくれません。

形式だけ真似しても、中身が合っていなければ、無効ではなくてもトラブルの原因になります。

3-4.遺言が無効になると、家族に何が起こるのか

もし遺言が無効と判断された場合、その内容は一切使われません。

結果として、

  • 法律で決められた「法定相続」に戻る
  • 相続人全員で遺産分割協議を行う
  • 話し合いがまとまらなければ、手続きが止まる

という流れになります。

「遺言を書いたから大丈夫」と思っていたのに、何も準備していなかったのと同じ状態になってしまうのです。

3-5.無効を避けるだけでは、まだ足りません

ここまで読むと、

「じゃあ、形式だけきちんと守ればいいのでは?」

と思われるかもしれません。

しかし、先ほどの事例でお伝えした通り、形式的に有効でも、安心できないケースは多いのです。

  • 有効でも、内容次第で揉める
  • 書いた想いが伝わらない
  • 家族関係が悪化する

だからこそ、遺言書作成では
「無効にならないこと」と同時に、
「揉めない内容になっているか」

この両方を考える必要があります。

4.有効でも安心できない|見落とされがちなリスク

「無効にならないように、きちんと書いた」
それだけで、安心してしまっていませんか?

実は、遺言が有効かどうかと、家族が揉めるかどうかは別の問題です。

行政書士として多くの相談を受ける中で、
「遺言はあったのに、なぜこんなことに……」
というケースを何度も見てきました。

4-1.有効でも揉めやすい遺言書の特徴

次のような遺言は、形式的には有効でも、トラブルに発展しやすい傾向があります。

  • 特定の相続人だけを大きく優遇している
  • 財産の分け方の理由が書かれていない
  • 家族関係への配慮が感じられない
  • 相続人の一部が遺言の存在を知らされていなかった

書いた本人にとっては、「合理的な判断」「当然の配慮」でも、受け取る側の感じ方はまったく違うことがあります。

4-2.「不公平」よりもつらいのは「理由が分からない」こと

相続トラブルの原因は、必ずしも「金額の差」だけではありません。

むしろ多いのは、

  • なぜ自分は少ないのか
  • なぜあの人だけ特別なのか
  • 自分は大切にされていなかったのではないか

という、感情面の問題です。

遺言書に理由や想いが書かれていないと、残された家族は、その空白を自分なりの解釈で埋めてしまいます。

それが、誤解や不信感につながっていくのです。

4-3.付言事項が「あるか」「ないか」で大きく変わる

遺言書には、法律上の効力はないものの、「付言事項(ふげんじこう)」と呼ばれるメッセージを書くことができます。

ここに、

  • なぜこの分け方にしたのか
  • 家族への感謝
  • 揉めずに仲良くしてほしいという想い

こうした言葉があるだけで、遺言の受け取られ方は大きく変わります。

ただし、付言事項も書き方次第では、逆に感情を刺激してしまうことがあります。

だからこそ、第三者の視点でのチェックが重要になります。

4-4.遺言が「見つかるタイミング」でも揉めることがある

もう一つ、見落とされがちな落とし穴があります。
それが、遺言書の保管方法です。

  • 生前に家族が見つけてしまった
  • 一部の相続人だけが先に内容を知った
  • 亡くなったあと、長期間見つからなかった

こうした状況は、

  • 不信感
  • 疑念
  • 「隠していたのではないか」という感情

を生みやすく、家族関係に亀裂を入れる原因になります。

4-5.「書いたあとのこと」まで考えてこそ遺言書です

遺言書は、書いた瞬間ではなく、“開示された瞬間”から効力を持つ書類です。

  • 誰が
  • いつ
  • どんな状況で
  • どんな気持ちで読むのか

そこまで考えて初めて、「家族を守る遺言書」になります。

5.遺言書作成を行政書士に依頼する本当の意味

「遺言書を作るだけなら、誰に頼んでも同じではないか」
そう思われる方も少なくありません。

しかし、これまでお伝えしてきた通り、遺言書は書類として完成すれば終わりではありません。

行政書士が遺言書作成に関わる本当の意味は、法律的に有効な“形式を整えること”ではないのです。

5-1.行政書士は「書類だけを作る人」ではありません

行政書士というと、

  • 法律の専門家
  • 書類作成のプロ

というイメージを持たれがちです。

確かに、遺言書を法的に無効にならない形で作成することは、行政書士の重要な役割の一つです。

しかし、それはあくまで最低限の役割にすぎません。

5-2.本当に大切なのは「遺言を見た家族の未来」

私たち行政書士が、遺言書作成で一番大切にしているのは、

この遺言を見たとき、家族はどんな状態になっているだろうか?

という視点です。

  • 誰かが傷つかないか
  • 不信感や誤解を生まないか
  • 話し合いができる余地は残されているか

こうした点を、第三者の立場で冷静に確認し、一緒に考えることが、行政書士が関わる最大の価値だと考えています。

5-3.「遺言作成だけ」を目的にしない理由

正直に言うと、遺言書作成をきっかけに、その後の相続業務につなげようと考える専門家もいます。

それ自体が違法というわけではありません。
しかし、

  • 遺言作成の段階で
  • 亡くなったあとの家族の状況を想像せず
  • とにかく「作成」を急がせる

こうした姿勢では、本当に意味のある遺言書にはなりません。

遺言書は、「将来の相続業務の入口」ではなく、「家族への最後の配慮」であるべきだと考えています。

5-4.行政書士が関わることでできること

行政書士が遺言書作成に関わることで、次のようなサポートが可能になります。

  • 家族構成・関係性を踏まえた内容整理
  • 財産の分け方についての客観的な視点
  • 想いをどう言葉にすれば伝わるかの調整
  • 付言事項の書き方のアドバイス
  • 遺言書の保管方法や開示のタイミングの検討

これらは、テンプレートや自己流では補いきれない部分です。

5-5.費用や流れを「最初に」きちんと説明する理由

もう一つ、よくある不安が「費用がいくらかかるのか分からない」という点です。

だからこそ、私たちは遺言書作成にあたって、

  • どこまでサポートするのか
  • 費用はいくらかかるのか
  • 追加費用が発生する可能性はあるのか

こうした点を、事前に分かりやすく説明することをとても大切にしていますし、所属する行政書士会でもそのような指導がなされています。

不安なまま進める遺言作成は、良い結果につながりません。

5-6.「相談するだけ」でも意味があります

遺言書作成は、「今すぐ作らなければならない」ものではありません。

  • まだ迷っている
  • 何から考えればいいか分からない
  • 本当に必要か判断できない

そうした段階であっても、一度専門家に話してみることで、頭の中が整理されることは多くあります。

無理に作成を勧めることはありません。
相談すること自体が、家族を守る準備の一歩になると考えています。

5-7.行政書士を活用した遺言書作成の手順

相談の予約

まずは行政書士事務所に連絡し、初回相談の日時を予約します。

相談とヒアリング

遺言書作成の目的や家族構成、財産の状況について詳しく伝えます。

内容の作成

行政書士が相談内容を基に、遺言書の原案を作成します。

確認と修正

内容を確認し、必要に応じて修正を依頼します。

完成と保管

完成した遺言書を安全な場所に保管します。公正証書遺言の場合は、公証役場で作成した記録が保管されます。

6.自分で作成する場合と、行政書士に依頼する場合の違い

遺言書を作成する方法には、大きく分けて次の2つがあります。

  • 自分で遺言書を作成する
  • 行政書士などの専門家に依頼する

どちらが正解、という話ではありません。
それぞれにメリット・デメリットがあります。

大切なのは、「自分や家族にとって、どちらが合っているか」を理解したうえで選ぶことです。

6-1.自分で遺言書を作成する場合

メリット

  • 費用を抑えられる
  • 自分のペースで作成できる
  • 思い立ったときにすぐ書ける

デメリット

  • 形式ミスによる無効リスクがある
  • 内容が偏りやすく、客観性を欠きやすい
  • 家族がどう受け取るかまで考えにくい
  • 誰にも相談できない不安を抱えたまま進めることになる

特に多いのが、

「これで合っているのか分からないまま書き上げた」

という状態です。

形式も内容も、“正解が分からないまま完成させてしまう”これが最大のリスクと言えます。
また、ネットに転がっているテンプレートを、内容を理解しないまま利用することにも同様のリスクがあります。

6-2.行政書士に依頼して遺言書を作成する場合

メリット

  • 法的に無効にならない形で作成できる
  • 第三者の視点で内容をチェックしてもらえる
  • 家族関係や将来のトラブルを想定した助言が受けられる
  • 不安や疑問を相談しながら進められる

デメリット

  • 費用がかかる
  • 専門家選びを間違えると、価値観が合わないことがある

費用がかかる点は事実ですが、その費用は「書類代」ではなく、

  • 不安を整理する時間
  • 家族を想定した調整
  • 将来のトラブルを減らすための配慮

に対する対価と考えると、見え方は少し変わってくるかもしれません。

6-3.費用だけで判断すると、後悔することがあります

「できるだけ安く済ませたい」
その気持ちは、とても自然です。

しかし、実際の相談現場では、

  • 自分で書いた遺言が無効だった
  • 有効でも家族が揉めてしまった
  • 結局、後から専門家に相談することになった

というケースも少なくありません。

結果的に、

  • 時間
  • 労力
  • 家族関係

これらに大きな負担がかかってしまうこともあります。

6-4.どちらを選ぶかの判断基準

次のような方は、一度専門家への相談を検討してもよいかもしれません。

  • 書き方に少しでも不安がある
  • 家族構成が複雑
  • 特定の人に多く残したい事情がある
  • 家族が揉めないか心配
  • 「これで本当に大丈夫か」と何度も考えてしまう

逆に、

  • 財産が非常にシンプル
  • 家族関係も良好
  • 法律的なルールをきちんと調べられる

という場合は、自分で作成する選択もあり得ます。

6-5.大切なのは「納得して選ぶこと」

どちらの方法を選ぶにしても、
一番避けたいのは、

「よく分からないまま進めてしまった」

という状態です。

遺言書は、あなたが亡くなったあと、家族に直接影響を与える書類です。

だからこそ、納得したうえで選ぶことが、家族を守る第一歩になります。

6-6.遺言書作成について、まずはご相談ください

遺言書は、「今すぐ作るかどうか」を決める前に、一度、状況を整理するだけでも意味があります。

IT行政書士事務所では、

  • 無理に作成を勧めることはありません
  • 費用や流れは、事前に分かりやすくご説明します
  • ご家族の状況を踏まえ、必要かどうかから一緒に考えます

「自分で書いていいのか迷っている」
「家族が揉めないか不安」
そんな段階でも構いません。

まずは、お話を聞かせてください。
[遺言書作成のご相談はこちら]

6-7.遺言書作成を行政書士に相談する前に知っておいてほしいこと

遺言書について調べていると、「自分で書ける」「テンプレートがある」といった情報が多く目に入ります。

しかし、実際の相談現場では、

  • テンプレート通りに書いたが無効だった
  • 有効だったが、内容が原因で家族が対立した
  • 書いた本人の想いが、まったく伝わっていなかった

というケースが少なくありません。

遺言書作成は、法律の知識だけで完結するものではありません。

行政書士に相談する意味は、単に「遺言書を作ってもらうこと」ではなく、

  • 家族構成
  • 財産の内容
  • 相続人同士の関係性
  • 遺言を見たあとの家族の状態

こうした点を踏まえ、“その人にとって本当に必要な遺言書かどうか”を整理することにあります。

この記事は、遺言書作成を行政書士に依頼するか迷っている方に向けて、実際の相談事例と実務経験をもとに、注意点や考え方をまとめたものです。

一般論ではなく、現場で起きているリアルなケースを踏まえているからこそ、「自分の場合はどうだろう」と考える材料として、役立てていただければと思います。

7.Q&A|遺言書作成と行政書士に関するよくある質問

Q1.遺言書は本当に自分で書いても大丈夫ですか?

A.法律上は可能ですが、慎重に判断する必要があります。

自筆証書遺言は、自分で作成することができます。
ただし、日付・署名・訂正方法など、細かいルールがあり、一つでも誤ると無効になる可能性があります。

また、形式的に有効でも、内容次第では家族が揉める原因になることもあります。

「自分で書けるか」ではなく、「家族にとって安心できる内容か」という視点で考えることが大切です。

Q2.遺言書が無効になるのは、どんなケースですか?

A.よくあるのは、形式に関するミスです。

例えば、

  • 日付を「〇年〇月吉日」と書いている
  • 本文をパソコンで作成している
  • 署名や押印がない
  • 訂正方法が法律のルールに従っていない

こうした場合、遺言全体が無効と判断されることがあります。

「少しくらい大丈夫だろう」という判断が、後々、大きな問題につながることもあります。

Q3.有効な遺言でも、家族が揉めることはありますか?

A.残念ながら、あります。

遺言が原因で揉めるケースの多くは、

  • 財産の分け方に理由が書かれていない
  • 特定の相続人だけが優遇されている
  • 書いた本人の想いが伝わらない

といった、感情面への配慮不足が原因です。

遺言書は、財産を分ける書類であると同時に、家族へのメッセージでもあります。

Q4.行政書士に遺言書作成を依頼すると、何をしてもらえますか?

A.単なる書類作成ではなく、全体の整理と調整を行います。

具体的には、

  • 法的に無効にならない形での作成サポート
  • 家族構成や関係性を踏まえた内容整理
  • 揉めにくい表現・分け方のアドバイス
  • 付言事項(想いの部分)の書き方支援
  • 保管方法や開示タイミングの検討

「書いたあと、家族がどうなるか」まで考えるのが、行政書士が関わる大きな意味です。

Q5.遺言書作成の費用は、どれくらいかかりますか?

A.内容やサポート範囲によって異なります。

一般的には、

  • 自筆証書遺言の作成サポート
  • 公正証書遺言作成のサポート

などで費用が変わります。

大切なのは、何にいくらかかるのかを、事前にきちんと説明してもらうことです。

費用が不透明なまま進める必要はありません。
納得できるまで確認しましょう。

Q6.遺言書は、いつ作るのがベストですか?

A.「作ろうと思ったとき」が、一つのタイミングです。

遺言書は、高齢になってから作るもの、というイメージがありますが、

  • 家族構成が変わったとき
  • 財産状況が整理できたとき
  • 将来が少し気になり始めたとき

こうしたタイミングで作成を検討する方も多くいます。

「まだ早いかもしれない」と感じていても、相談すること自体は早すぎることはありません。

Q7.相談したら、必ず依頼しなければいけませんか?

A.いいえ、その必要はありません。

相談した結果、

  • まだ作る必要がない
  • 自分で作成できそう
  • もう少し考えたい

そう判断されることもあります。

無理に作成を勧めることはありません。
相談することで、考えが整理されるだけでも十分意味があります。

Q8.遺言書を作成したあと、見直しは必要ですか?

A.はい、定期的な見直しをおすすめします。

次のような場合は、内容の見直しが必要になることがあります。

  • 相続人に変更があった
  • 財産内容が変わった
  • 家族関係が変化した

遺言書は、一度作ったら終わりではありません。

状況に応じて見直すことで、家族を守る力を保ち続けることができます。

8.まとめ:遺言書は「書くこと」より「残したあと」が大切です

遺言書というと、「どう書くか」「形式は合っているか」そこに意識が向きがちです。

しかし、この記事でお伝えしてきた通り、本当に大切なのは、その遺言を、家族がどんな気持ちで読むかという点です。

8-1.書き方が正しくても、安心とは限りません

  • 形式が正しくても、内容次第で揉める
  • 想いが伝わらなければ、誤解を生む
  • 保管や開示の仕方で、トラブルになる

遺言書は、
「正しく書いたか」だけでは守れない現実があります。

だからこそ、書いたあとに起こり得ることまで想像することが、遺言書作成で最も重要なのです。

8-2.遺言書は、人生最後の手紙

遺言書は、財産の分け方を決める書類であると同時に、

  • 家族への感謝
  • これまでの人生への想い
  • 揉めずにいてほしいという願い

を伝える、人生最後のメッセージでもあります。

形式を整えるだけでなく、その背景にある気持ちまで残せてこそ、本当の意味で「家族を守る遺言書」になります。

8-3.こんな方は、一度ご相談ください

  • 自分で遺言を書けるか不安な方
  • 書き方だけでなく、内容もこれでいいのか迷っている方
  • 家族が揉めないか心配な方
  • 専門家に相談したいが、営業されそうで不安な方

「今すぐ作成するかどうか」は、決めていなくて構いません。
相談すること自体が、家族を思う行動です。

8-4.無理に作成を勧めることはありません

遺言書は、急いで作るものではありません。

話をする中で、

  • まだ作る必要がない
  • もう少し考えた方がいい

そう判断することもあります。

私たちは、遺言作成そのものを目的にするのではなく、その後の家族の未来を大切にしたいと考えています。

8-5.最後に

もし今、

  • 何から考えればいいか分からない
  • このまま自分で書いていいのか不安
  • 家族のことを考えると、踏み切れない

そんな気持ちが少しでもあるなら、一度、話をしてみてください。あなたとご家族にとって、後悔のない遺言書を残すために、お手伝いできることがあるかもしれません。

8-6.家族を想う遺言書を、一緒に考えませんか

遺言書は、財産の話であると同時に、家族への最後の配慮でもあります。

IT行政書士事務所では、遺言書を「書類」としてではなく、家族の未来を守るための準備として考えています。

  • 自分で書くか迷っている方
  • まだ必要か分からない方
  • 誰にも相談できずに悩んでいる方

そんな方こそ、一度ご相談ください。

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この記事の執筆・監修について

本記事は、遺言書作成・相続手続を扱う「IT行政書士事務所」が、実際の相談事例・実務経験をもとに執筆しています。

遺言書作成は、法律の知識だけでなく、ご家族の状況や感情面への配慮が欠かせません。

一般的な情報提供を目的としていますが、具体的なケースについては、個別にご相談ください。