遺言執行者と相続登記の関係とは?手続きの流れと注意点を解説

遺言執行者に指定されたものの、
「相続登記は自分でできるのだろうか?」と不安に感じていませんか。

結論からいうと、遺言執行者であっても相続登記を自分で行うことは制度上可能です。
しかし、実務の現場では司法書士などの専門家に依頼するのが一般的です。

なぜなら、相続登記は単に書類を提出すれば終わる手続きではなく、戸籍の収集や内容の整合性、不動産の正確な表示など、専門的な知識と経験が求められるためです。
実際に、書類不備により法務局から補正を求められ、手続きが大幅に遅れてしまうケースも少なくありません。

また、遺言執行者は相続手続きを円滑に進める責任ある立場です。
そのため、手続きの遅れやミスは、相続人同士のトラブルにつながる可能性もあります。

こうしたリスクを踏まえると、
「どこまで自分で行い、どこから専門家に任せるべきか」
を正しく判断することが重要です。

さらに、近年では遺言作成の段階から行政書士に依頼し、遺言執行者として指定しておくことで、相続発生後の手続きをスムーズに進めるケースも増えています。

この記事では、

  • 遺言執行者と相続登記の関係
  • 自分で手続きを行う場合のリスク
  • 専門家に依頼すべき判断基準
  • 行政書士や司法書士に依頼するメリット

について、実務の視点からわかりやすく解説します。

「自分でできるのか、それとも任せるべきか」迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。

相続手続きの流れと行政書士・司法書士の役割関係を示した図解(行政書士が窓口)
相続手続きは、まず行政書士に相談することでスムーズに進みます。

目次

① 遺言執行者と相続登記の関係とは

遺言執行者とは何か

遺言執行者とは、遺言書に記載された内容を実現するために、必要な手続きを行う人のことをいいます。
被相続人(亡くなった方)の最終意思を具体的な形にする、いわば「遺言の実行責任者」です。

遺言は作成しただけでは効力を発揮せず、その内容に従って財産の名義変更や分配などの手続きを行ってはじめて実現されます。
このとき中心となって動くのが遺言執行者です。

遺言執行者は、遺言書の中で指定されるのが一般的ですが、指定がない場合には家庭裁判所に申し立てて選任してもらうことも可能です。
また、就任できる人に特別な資格は必要なく、相続人や親族、知人などでもなることができます。

もっとも、「誰でもなれる」という点と「誰でも適切に遂行できるか」は別の問題です。

遺言執行者には、民法上、相続財産の管理や遺言の内容を実現するために必要な一切の行為を行う権限が認められています。
例えば、不動産の名義変更(相続登記)や預貯金の解約・払戻し、株式の名義変更など、法的な手続きを伴う業務も含まれます。

さらに重要なのは、遺言執行者は単に事務作業を行う立場ではなく、相続人全体の利益を考えながら公平・適切に手続きを進める義務(善管注意義務)を負うという点です。
そのため、手続きに不備があった場合や対応が不適切だった場合には、相続人とのトラブルに発展する可能性もあります。

特に、不動産を含む相続では相続登記が必要となり、戸籍の収集や内容確認、不動産の表示の特定など、専門的な知識が求められる場面が多くなります。
こうした実務を正確に進めるには、一定の経験や理解が不可欠です。

このように、遺言執行者は「形式的に選ばれる役割」ではなく、
遺言の内容を確実に実現するための責任と負担を伴う重要なポジションであるといえます。

そのため近年では、相続手続きの円滑化やトラブル防止の観点から、行政書士などの専門家を遺言執行者として指定しておくケースも増えています。

遺言執行者の役割・選任方法・注意点を徹底解説はこちら

遺言執行者が行う主な業務

遺言執行者の主な業務には、次のようなものがあります。

  • 相続人への通知
  • 財産目録の作成
  • 預貯金の解約・払戻し
  • 不動産の名義変更(相続登記)
  • 遺言内容に基づく財産の分配

このように、遺言執行者の役割は多岐にわたります。

特に不動産が含まれている場合は、「相続登記」という重要な手続きが発生します。
これは単なる事務作業ではなく、法的な正確性が求められる手続きです。

遺言執行者が担う相続登記の役割とは

相続登記とは、不動産の名義を被相続人から相続人へ変更する手続きのことです。
遺言によって不動産の取得者が指定されている場合、遺言執行者がその内容に従って登記手続きを進めることになります。

つまり、遺言執行者は相続登記においても中心的な役割を担う存在です。

ここで重要なのは、遺言執行者がいれば相続人全員の協力がなくても手続きを進められるケースがある一方で、
その分、手続きの正確性や責任が遺言執行者に集中するという点です。

また、相続登記は2024年から義務化されており、正当な理由なく放置すると過料の対象となる可能性もあります。
そのため、遺言執行者としては「確実かつ速やかに」手続きを進めることが求められます。

しかし実際には、必要書類の収集や内容の確認、法務局への申請など、専門的な知識が必要な場面も多く、
「どこまで自分で対応できるのか」で悩む方が少なくありません。

この点については、次の章で詳しく解説します。

② 遺言執行者は相続登記を自分でできるのか

相続登記を自分で行う場合と専門家に依頼する場合の違いを比較した図解
費用だけで判断すると、思わぬ手間やリスクにつながることがあります。

法律上は自分で行うことが可能

結論からいうと、遺言執行者であっても相続登記を自分で行うことは可能です。

相続登記は、必ずしも司法書士に依頼しなければならない手続きではなく、必要書類を揃えたうえで法務局に申請すれば、本人が手続きを行うことも認められています。
そのため、遺言執行者が自ら登記申請を行うこと自体に法的な問題はありません。

実際に、費用を抑える目的や「できるだけ自分で進めたい」という理由から、自力で相続登記を行おうとする方も一定数います。

また、遺言によって不動産の取得者が明確に指定されている場合には、遺産分割協議が不要となるケースもあり、手続きが比較的シンプルに見えることもあります。
このような点から、「自分でもできそうだ」と感じる方が多いのも事実です。

実務では専門家に依頼するのが一般的な理由

もっとも、実務の現場では相続登記を自分で行うケースはそれほど多くありません。
多くの場合、司法書士などの専門家に依頼するのが一般的です。

その理由は、相続登記が単なる書類提出ではなく、専門的な知識と正確性が求められる手続きだからです。

例えば、相続登記を行うためには、被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集し、そのつながりを正確に確認する必要があります。
一見揃っているように見えても、戸籍の読み取りや抜け漏れの判断には専門的な知識が必要です。

また、不動産の表示についても、登記事項証明書の内容と完全に一致させる必要があり、わずかな誤りでも補正の対象となります。
さらに、申請書の記載方法や添付書類の整合性など、細かいルールが数多く存在します。

こうしたポイントを正確に押さえていない場合、法務局から補正(修正の指示)を求められ、手続きがやり直しになることもあります。

加えて、遺言執行者という立場は、単に自分のために手続きを行うのではなく、相続人全体に関わる責任ある役割です。
そのため、手続きの遅れやミスが発生した場合には、他の相続人との関係に影響を及ぼす可能性もあります。

このように、制度上は自分で行うことができるものの、実務的にはハードルが高く、
「確実性」や「スムーズさ」を重視して専門家に依頼するケースが多いのが実情です。

では、実際に自分で行った場合にはどのようなリスクがあるのでしょうか。
次の章で具体的に見ていきます。

③ 遺言執行者が相続登記を自分で行うリスク

相続登記で困っている人物と、書類不備・補正・トラブル・時間がかかるといったリスクを示したイラスト
相続登記は、想像以上に手間とリスクがかかる手続きです。

書類不備や補正による手続きの遅れ

相続登記において最も多いトラブルの一つが、書類不備による「補正」です。
補正とは、提出した申請内容や添付書類に不備があった場合に、法務局から修正や追加提出を求められることをいいます。

一見、必要書類が揃っているように見えても、戸籍のつながりが不完全であったり、不動産の表示にわずかな誤りがあったりすると、補正の対象となります。

特に初めて相続登記を行う場合、どの程度の正確性が求められるのかが分かりにくく、「これで大丈夫だろう」と思って提出した書類が、そのまま受理されないケースも少なくありません。

法務局での補正手続きの流れ(申請から再提出まで)を示した図解イラスト
相続登記は、一度で終わらず補正対応が発生することも少なくありません。

▶ 法務局で補正になったケース

例えば、遺言執行者として相続登記を行った方が、被相続人の戸籍を収集し申請を行ったケースがあります。

一通り戸籍は揃えていたものの、「出生から死亡までの連続性」が証明できておらず、法務局から補正の連絡が入りました。
結果として、過去の戸籍を追加で取り寄せる必要が生じ、取得に時間がかかってしまいました。

さらに、補正対応のために何度も法務局とやり取りを行うこととなり、当初想定していたよりも大幅に手続きが長引く結果となりました。

このように、相続登記は「書類を集めれば終わり」ではなく、法務局の審査基準に沿って正確に準備する必要があります。
一見些細に思える不備であっても補正の対象となり、手続き全体が遅れてしまう可能性があります。

相続人間のトラブルにつながる可能性

遺言執行者は、相続手続きを円滑に進める立場である一方で、その進め方によっては相続人間のトラブルの原因となることもあります。

例えば、手続きの遅れや説明不足により、他の相続人から不信感を持たれてしまうケースがあります。
特に不動産の名義変更が長引くと、「本当に手続きが進んでいるのか」「何か問題があるのではないか」といった疑念を抱かれることもあります。

また、書類の不備や手続きミスによって再申請が必要になった場合、その影響は遺言執行者だけでなく、相続人全体に及びます。

遺言執行者は公平な立場で手続きを進める必要があるため、こうしたトラブルは精神的な負担にもつながりやすいといえます。

不動産の名義変更ミスのリスク

相続登記では、不動産の表示や権利関係を正確に反映させる必要があります。
しかし、登記事項証明書の内容を正しく読み取れなかったり、申請書の記載を誤ったりすると、名義変更の内容に誤りが生じる可能性があります。

仮に誤った内容で登記が完了してしまった場合、後から修正するには再度手続きが必要となり、余計な時間や費用がかかることになります。

また、不動産の評価や持分の扱いなどが絡む場合には、より慎重な対応が求められます。

時間的・精神的な負担が大きい

相続登記は、一度の申請で終わるとは限りません。
書類の収集、内容の確認、法務局とのやり取りなど、多くの工程を自分で管理する必要があります。

特に平日に法務局へ対応する必要がある点や、補正対応が発生した場合の再対応などを考えると、想像以上に時間と手間がかかります。

さらに、遺言執行者として「確実に進めなければならない」というプレッシャーも加わり、精神的な負担を感じる方も少なくありません。

行政書士の視点
一般的な会社員の場合、書類の準備に使えるのは週末のみですが、対応してくれる役所は平日9時~17時対応(働き方改革の影響からか、16時で受付終了の行政窓口も増えています。)です。
ひとつの書類が不足して新たに取り寄せ、記載事項を修正するだけでも1~2週間かかることが普通です。

このように、遺言執行者が相続登記を自分で行うことは可能である一方で、
実務上はさまざまなリスクや負担が伴います。

こうした状況を踏まえ、「どのような場合に専門家へ依頼すべきか」を判断することが重要です。
次の章では、その具体的な基準について解説します。

④ 相続登記を専門家に依頼すべきケースとは

不動産が含まれている場合

相続財産に不動産が含まれている場合、相続登記はほぼ必須の手続きとなります。

不動産の名義変更は、単に名前を書き換えるだけではなく、登記事項証明書の内容と一致した正確な申請が求められます。
また、不動産の所在地や地番、家屋番号などを正確に特定する必要があり、少しの記載ミスでも補正の対象となる可能性があります。

特に注意が必要なのが、登記事項証明書に記載されている不動産の表示と、一般的に使用されている住所表記が一致しないケースがある点です。

例えば、普段の住所では「○○市○○町1-2-3」と表記されていても、登記上は「○○市○○町字○○123番地」といった形で、地番ベースの表示が用いられています。
この違いを正しく理解せずに申請してしまうと、不動産の特定が不十分と判断され、補正の対象となることがあります。

さらに、不動産が複数ある場合や、共有関係が発生する場合には、手続きが一層複雑になります。

このように、不動産が関係する相続登記では、見た目以上に専門的な知識が求められます。
そのため、手続きの正確性とスピードの両方が求められる場面では、専門家への依頼が現実的な選択といえるでしょう。

相続人が複数いる場合

相続人が複数いる場合は、手続きの難易度が大きく上がります。

遺言の内容によっては遺産分割協議が不要なケースもありますが、実際には相続人への説明や調整が必要になる場面も少なくありません。
また、手続きの進め方によっては「説明が不十分」「対応が遅い」といった不満が生じ、トラブルに発展する可能性もあります。

特に実務上よく見られるのが、相続人本人だけでなく、その配偶者など周囲の方が意見を述べるようになり、話が複雑化していくケースです。

当初は円滑に進んでいた手続きであっても、第三者の意見が入ることで認識のズレや感情的な対立が生じ、収拾が難しくなることがあります。
こうした状況になると、当事者間だけでの解決が難しくなり、手続きが長期化する傾向があります。

遺言執行者としては中立的な立場で対応する必要がありますが、当事者同士の関係性が複雑になるほど、その負担も大きくなります。

このようなケースでは、第三者である専門家が間に入ることで、感情的な対立を抑えつつ、手続きを客観的に進めやすくなります。
結果として、相続人間の関係を維持しながら、スムーズに手続きを完了できる可能性が高まります。

遺言内容が複雑な場合

遺言の内容が複雑な場合も、専門家への依頼を検討すべき重要なポイントです。

例えば、不動産の分け方が複数に分かれている場合や、特定の条件が付されている場合などは、遺言の解釈や手続きの進め方に注意が必要です。

実務上は、遺言の内容自体に不備があるわけではなくても、「どのように手続きを進めるべきか」で迷うケースが少なくありません。
解釈に迷いが生じたまま手続きを進めてしまうと、結果として相続人間の認識にズレが生じ、トラブルにつながる可能性もあります。

また、手続きを進める中で「この内容で問題なかったのか」「別の書き方をしておくべきだったのではないか」と不安を感じる場面も出てきます。

このようなケースでは、遺言作成の段階から専門家が関与していれば、手続きまで見据えた内容設計が可能であったと感じられることが少なくありません。

例えば、実務上の手続きや将来的な相続人間の関係性を踏まえて、より明確で解釈に迷いが生じにくい遺言内容にしておくことができます。
さらに、遺言執行者として専門家を指定しておくことで、相続発生後の手続きもスムーズに進めやすくなります。

このように、遺言内容が複雑になるほど、作成段階から専門家が関与しているかどうかが、その後の手続きの負担やトラブルの有無に大きく影響するといえます。

遺言に執行者がいないと相続は止まる|遺言執行者の選任申立と手続きに関して知りたい方はこちら

手続きに時間をかけられない場合

相続登記は、戸籍の収集や書類作成、法務局への申請など、複数の工程を要する手続きです。

特に平日に時間を確保する必要があるため、仕事や家庭の都合で十分な時間を取れない方にとっては、大きな負担となります。

また、補正が発生した場合には再度対応が必要となり、さらに時間がかかる可能性もあります。

相続登記は2024年から義務化されており、期限内に手続きを行うことも重要です。
こうした状況を踏まえると、時間的な制約がある場合には、専門家に依頼することでスムーズに進めることができます。

✔ まとめ(判断の目安)

ここまで見てきたように、次のような場合には専門家への依頼を検討するのが現実的です。

  • 不動産が含まれている
  • 相続人が複数いる
  • 遺言内容が複雑である
  • 手続きに十分な時間を確保できない

これらに一つでも当てはまる場合、無理に自分で進めるよりも、専門家に任せることで結果的にスムーズかつ確実に手続きを進めることができます。

では、実際に専門家へ依頼する場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。
次の章では、遺言作成の段階から行政書士に依頼するメリットについて解説します。

⑤ 遺言作成から行政書士に依頼するメリット

生前から相続を見据えたサポートが受けられる

行政書士に遺言作成を依頼する大きなメリットの一つは、相続発生後の手続きまで見据えたサポートを受けられる点にあります。

遺言は、単に自分の意思を文章として残すものではなく、相続が発生した後に、その内容が確実かつスムーズに実現できるかという視点が非常に重要です。

しかし、専門知識がないまま作成した場合、形式的には有効な遺言であっても、実務の場面で思わぬ問題が生じることがあります。

例えば、

  • 不動産の表示が不十分で特定に時間がかかる
  • 財産の分け方が曖昧で解釈に迷いが生じる
  • 手続きの順序が整理されておらず、全体の流れが滞る

といったケースです。

このような状況では、相続発生後に手続きを進める遺言執行者や相続人の負担が大きくなり、結果として手続きの遅れやトラブルにつながる可能性があります。

行政書士が関与することで、こうした実務上の課題をあらかじめ見越し、手続きまで見据えた遺言内容の設計が可能になります。
具体的には、財産の特定方法や分配の表現、必要となる手続きの流れなどを整理し、実際に動きやすい形で遺言を作成することができます。

また、遺言作成時の意図や背景を専門家が把握していることで、相続発生後の手続きにおいてもスムーズな対応が可能になります。

このように、生前の段階から専門家が関与することで、遺言の作成とその後の相続手続きが一体として設計され、結果として相続発生後の負担を大きく軽減することにつながります。

遺言書が相続登記に与える影響とは?スムーズな手続きを実現するポイントを知りたい方はこちら

行政書士による相続サポートの内容(遺言作成・遺言執行・書類作成・他士業連携)を示した図解
相続手続きは、行政書士が窓口となり一貫してサポートできます。

遺産分割協議書の作成まで一貫して対応できる

相続手続きでは、遺言がある場合でも、状況によっては遺産分割協議書の作成が必要になることがあります。

特に、銀行口座の解約手続きや不動産の相続手続きにおいては、金融機関や関係機関から遺産分割協議書の提出を求められるケースが多く、実務上は作成が必要になる場面が少なくありません。

また、遺言の内容だけでは対応しきれない部分について、相続人間で合意を整理するために遺産分割協議書を作成することもあります。

こうした書類は、単に内容をまとめればよいものではなく、提出先の要件に応じた形式や記載内容の正確性が求められます。
不備がある場合には、手続きが進まなかったり、再提出を求められたりすることもあります。

特に金融機関ごとに求められる書式や内容が異なるため、個別対応が必要になる点にも注意が必要です。

行政書士に依頼することで、遺産分割協議書の作成を含め、相続に関する各種書類を一貫してサポートすることが可能です。
それぞれの手続きに応じた適切な書類を整えることで、無駄なやり直しやトラブルを防ぎながら、スムーズに手続きを進めることができます。

このように、相続手続きの実務においては遺産分割協議書が重要な役割を果たす場面が多く、専門家に任せるメリットは大きいといえるでしょう。

遺言執行者としてスムーズに手続きを進められる

遺言作成を依頼した行政書士を、そのまま遺言執行者として指定しておくことで、相続発生後の手続きを円滑に進めることができます。

遺言の内容を把握している専門家が執行者となるため、手続きの進め方に迷うことがなく、相続人への説明もスムーズに行えます。

また、第三者である専門家が関与することで、相続人間の調整も客観的に進めやすくなり、トラブルの予防にもつながります。

特に、相続人が複数いる場合や関係性が複雑な場合には、このメリットはより大きくなります。

司法書士など他士業と連携できる

相続手続きは、行政書士だけで完結するものではありません。
不動産の名義変更(相続登記)については、司法書士の専門領域となります。

行政書士に依頼しておくことで、必要に応じて司法書士などの他士業と連携しながら、手続きを一体的に進めることができます。

これにより、依頼者自身が個別に専門家を探して調整する手間が省け、全体としてスムーズな進行が期待できます。

✔ まとめ(メリットの整理)

遺言作成の段階から行政書士に依頼し、さらに遺言執行者として指定しておくことで、

  • 相続を見据えた遺言設計ができる
  • 書類作成を一貫して任せられる
  • 相続発生後の手続きをスムーズに進められる
  • 他士業との連携により負担を軽減できる

といったメリットがあります。

このように、「遺言作成」と「相続手続き」を切り離して考えるのではなく、
一連の流れとして設計しておくことが、結果的に安心かつ確実な相続につながるといえるでしょう。

⑥ 相続登記は司法書士に任せるべき理由

相続登記は専門性の高い手続きである

相続登記は、不動産の名義を変更する手続きですが、その内容は専門性が高く、正確な知識が求められます。

申請にあたっては、被相続人の戸籍の収集・確認だけでなく、不動産の表示の特定や、法務局の審査基準に沿った書類作成が必要です。
また、登記申請書の記載方法や添付書類の整合性など、細かなルールが多く存在します。

これらを正確に理解せずに進めてしまうと、補正や再申請が必要になる可能性があります。

司法書士は、不動産登記を専門とする国家資格者であり、こうした手続きを日常的に取り扱っています。
そのため、実務に即した判断と対応により、正確に手続きを進めることが可能です。

ミスやトラブルを防ぐことができる

相続登記においては、小さなミスが大きな手間やトラブルにつながることがあります。

例えば、不動産の表示の誤りや戸籍の不足などがあると、法務局から補正を求められ、手続きが止まってしまいます。
また、誤った内容で登記が完了してしまった場合には、後から修正するための追加手続きが必要になります。

こうしたリスクは、専門家に依頼することで大きく軽減することができます。

司法書士は、必要書類の収集段階からチェックを行い、申請内容の整合性を確認したうえで手続きを進めるため、ミスややり直しのリスクを抑えることができます。

結果として、手続き全体をスムーズに進めることにつながります。

手続きをスムーズに進められる

相続登記は、書類の準備から申請、完了までに一定の期間を要する手続きです。
特に、平日に法務局とのやり取りが必要になるため、時間的な負担も少なくありません。

司法書士に依頼することで、これらの手続きを一括して任せることができ、依頼者自身の負担を大きく軽減することができます。

また、補正が発生した場合でも迅速に対応できるため、手続きが長期化するリスクも抑えられます。

✔ ポイント整理

このように、相続登記については

  • 専門性が高い手続きである
  • ミスや補正のリスクがある
  • 時間と手間がかかる

といった特徴があるため、司法書士に任せることで、より確実かつスムーズに進めることができます。

無理に自分で進めるのではなく、専門家に任せることで、結果的に負担やリスクを抑えることにつながります。

⑦ 遺言執行者を含めた相続手続きの理想的な流れ(生前・死後で整理)

相続の理想的な流れ(生前の遺言作成から相続登記まで)を示した図解
相続は、生前の準備から始めることでスムーズに進みます。

生前に行うべき準備(遺言作成と執行者の指定)

相続手続きをスムーズに進めるためには、生前の準備が非常に重要です。

まず、行政書士に依頼して遺言を作成することで、相続発生後の手続きまで見据えた内容設計が可能になります。
財産の分け方だけでなく、不動産の表示や手続きの進め方など、実務に即した形で遺言を整えることができます。

さらに、作成した遺言の中で行政書士を遺言執行者として指定しておくことで、相続発生後の手続きをスムーズに進める体制をあらかじめ整えることができます。

この段階で準備ができているかどうかが、相続発生後の手続きの負担やトラブルの有無に大きく影響します。

相続発生後の手続きの流れ(遺言執行と専門家連携)

相続が発生すると、遺言執行者が中心となって手続きを進めていきます。

まず、相続人への通知や財産の調査を行い、必要に応じて遺産分割協議書の作成などを進めます。
その後、預貯金の解約や名義変更など、各種手続きを順次行っていきます。

不動産が含まれている場合には、相続登記が必要となるため、司法書士と連携して手続きを進めます。
行政書士が窓口となることで、依頼者が個別に専門家を探したり調整したりする手間を省くことができます。

また、遺言作成の段階から関与している専門家がそのまま対応するため、内容の理解や情報共有もスムーズで、手続き全体が効率的に進みます。

✔ 理想的な流れのまとめ

このように、

  • 生前:遺言作成+遺言執行者の指定(行政書士)
  • 死後:遺言執行・各種手続き+相続登記(司法書士と連携)

という形で役割と流れを整理しておくことで、相続手続きを無理なく、かつ確実に進めることができます。

相続は事前の準備によって、その後の負担やトラブルの発生を大きく減らすことができます。
だからこそ、生前の段階から専門家に関与してもらうことが、安心につながる重要なポイントといえるでしょう。

疑問を持つ人物と「?」の吹き出し、Q&Aの文字を組み合わせたイラスト。相続や遺言に関するよくある質問を表現している。
相続や遺言に関しては、多くの方が同じような疑問を抱えています。よくある質問をまとめました。

⑧ 遺言執行者と相続登記に関するよくある質問(Q&A)

Q.遺言執行者は必ず必要ですか?

遺言執行者は、必ずしも選任しなければならないわけではありません。

ただし、遺言執行者がいない場合、相続人全員で手続きを進める必要があり、調整や手間が増える傾向があります。
特に不動産の名義変更や預貯金の解約など、複数の手続きがある場合には、執行者がいることで手続きを円滑に進めやすくなります。

そのため、実務上は遺言執行者を指定しておくケースが多いといえます。

Q.遺言執行者は誰でもなれますか?

遺言執行者は、法律上、特別な資格がなくても就任することが可能です。
そのため、相続人や親族、知人などが指定されるケースもあります。

しかし、実際には相続手続きには専門的な知識や経験が求められる場面が多く、負担や責任も大きい役割です。

こうした点から、近年では行政書士などの専門家を遺言執行者として指定するケースが増えています。

Q.遺言執行者がいれば相続登記は自分でできますか?

相続登記は、原則として相続人が自ら行うことができます。
そのため、相続人でない第三者が自由に申請できるわけではありません。

ただし、遺言によって指定された遺言執行者は、その権限に基づき、相続登記の申請を行うことが可能です。

もっとも、相続登記は専門性の高い手続きであり、書類の不備や記載ミスによって補正が発生することもあります。
特に、戸籍の収集や内容確認、不動産の正確な表示などは、実務上つまずきやすいポイントです。

そのため、遺言執行者であっても自ら手続きを行うケースは多くなく、実務上は司法書士に依頼するのが一般的です。

確実性やスムーズさを重視する場合には、専門家への依頼を検討することが望ましいでしょう。

2023年(令和5年)4月の改正不動産登記法の施行により、遺言執行者の権限が明確化されました。
「特定の相続人に相続させる」旨の遺言(相続させる旨の遺言)がある場合、遺言執行者は法定相続人全員の同意を得ることなく、単独で登記申請の手続きを行えます。

根拠法令
不動産登記法:第63条 第3項民法:第1012条 第1項第1014条 第2項

Q.相続登記は自分でやるとどれくらい大変ですか?

相続登記は、戸籍の収集や内容確認、申請書の作成、法務局への申請など、多くの工程が必要となる手続きです。

一見するとシンプルに見える場合でも、実際には細かなルールや注意点が多く、初めて行う方にとっては負担が大きくなりがちです。

また、書類の不備によって補正が発生した場合には、追加対応が必要となり、手続きが長引く可能性もあります。

Q.行政書士と司法書士の違いは何ですか?

行政書士と司法書士は、それぞれ担当できる業務が異なります。

行政書士は、遺言書の作成支援や遺産分割協議書の作成など、主に書類作成や相続手続き全体のサポートを行います。
一方、司法書士は、不動産の名義変更(相続登記)、登記手続きなど、法務局に提出する書類の作成、代行を専門としています。

行政書士の視点
法務局に提出する書類に関して、行政書士が作成することはできません。

そのため、相続手続きをスムーズに進めるためには、両者が連携して対応することが重要になります。

Q.遺言執行者を専門家にするメリットは何ですか?

専門家を遺言執行者に指定することで、相続手続きを客観的かつスムーズに進めることができます。

遺言の内容を正確に理解したうえで手続きを進めることができるため、解釈のズレや対応の遅れを防ぐことにつながります。
また、相続人間の調整も中立的な立場で行えるため、トラブルの予防にも有効です。

Q.どのような場合に専門家へ相談すべきですか?

次のような場合には、専門家への相談を検討することをおすすめします。

  • 相続登記を自分で行うべきか迷っている
  • 相続人が複数おり、手続きに不安がある
  • 不動産が含まれている
  • 手続きをスムーズに進めたい

このような状況では、早い段階で専門家に相談することで、結果的に負担やリスクを軽減することができます。

⑨ まとめ|遺言執行者と相続登記は専門家の連携が重要

遺言執行者は、遺言の内容を実現するために重要な役割を担う存在です。
相続登記についても、遺言執行者が手続きを進めることは制度上可能です。

しかし実務の現場では、相続登記は専門性が高く、書類の不備や記載ミスによる補正、手続きの遅れなど、さまざまなリスクが伴います。
また、相続人が複数いる場合には、手続きの進め方によってトラブルにつながる可能性もあります。

そのため、確実かつスムーズに手続きを進めるためには、
相続登記は司法書士へ、相続全体のサポートは行政書士へと、専門家を適切に活用することが重要です。

さらに、遺言作成の段階から行政書士に依頼し、遺言執行者として指定しておくことで、相続発生後の手続きを一貫して進めることができ、結果として負担やトラブルの軽減につながります。

相続は一度きりの手続きであることが多く、慣れない中で進めるには大きな負担が伴います。
だからこそ、最初の段階から専門家に関与してもらうことが、安心して手続きを進めるためのポイントといえるでしょう。

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  • 公正証書遺言ってどこに行けばいいの?
  • 相続の流れも一緒に知りたい など

💡 専門家に話すことで、「今すべきこと」が明確になります。

✅ 実績・対応エリアについて

当事務所では、これまでに数十件以上の遺言・相続サポートを行ってきました。
地域に根ざした対応と、丁寧でわかりやすい説明をモットーに、多くのお客様から喜びの声をいただいています。

  • 対応地域:大田区・品川区・近隣エリア(オンライン相談も対応可)
  • ご高齢の方やご家族向けの「ご自宅訪問」も可能です

✅ ご相談の流れ

  1. 【STEP1】お問い合わせ
     → 電話・メールフォームのいずれかでご連絡ください
  2. 【STEP2】日程調整
     → ご都合の良い日程を調整いたします(平日夜・土日対応もOK)
  3. 【STEP3】無料相談(60分程度)
     → ご状況やお悩みをじっくりお伺いします
  4. 【STEP4】ご提案・お見積り
     → ご希望に応じて、最適なプランをご提案。無理な営業は一切しません。

💬 「話してよかった」「気持ちが軽くなった」そんなご感想を多くいただいています。

✅ ご相談方法(選べます!)

方法内容
📞 電話相談お急ぎの方や対面が難しい方におすすめ
🖥 オンライン相談ご自宅から安心して相談できます(Zoom対応)
🏠 訪問相談ご高齢の方、外出が難しい方のために訪問も可

✅ 行政書士プロフィール

特定行政書士 野中雅敏(IT行政書士事務所)

  • 国家資格:行政書士(登録番号:25080391)
  • 経歴:IT業界出身/相続・遺言分野を専門取り組み中
  • 趣味:競泳
  • メッセージ:
     「遺言は“難しいこと”ではなく、“優しさのカタチ”です。
    家族を守るために、ぜひ一緒に考えていきましょう。」

📩 お問い合わせはこちら

あなたの「不安」を「安心」に変えるお手伝いを、私たち行政書士が全力でサポートいたします。
どんな小さなことでも構いません。
今すぐ、気軽にご連絡ください。