オフィスの入居工事やリニューアルでは、LAN配線、無線LANアクセスポイント、防犯カメラなどの通信設備をまとめて施工することがあります。
こうした電気通信工事で500万円以上の工事を請け負うには、原則として建設業許可が必要です。許可を取得するには、建設業許可に共通する要件に加えて、電気通信工事業に対応する営業所技術者等の資格や実務経験についても満たす必要があります。
この記事では、電気通信工事業の建設業許可を取得するための条件、営業所技術者等の要件、LAN・Wi-Fi・防犯カメラなど対象となる工事、電気工事業との違いについてわかりやすく解説します。
目次
①電気通信工事業の建設業許可を取得するための条件
電気通信工事業で建設業許可を取得するには、営業所技術者等を含む、建設業許可の各要件を満たす必要があります。
主な要件は次のとおりです。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 経営業務の管理 | 常勤役員等について、建設業の経営経験などの要件を満たす |
| 営業所技術者等 | 電気通信工事業に対応する資格・学歴・実務経験などの要件を満たす人を営業所に置く |
| 財産的基礎 | 一般建設業では、自己資本500万円以上などの基準を満たす |
| 営業所 | 建設業の営業所として継続的に使用できる場所を設ける |
| 欠格要件・誠実性 | 欠格要件に該当せず、請負契約に関して不正・不誠実な行為をするおそれがないこと |
| 社会保険 | 加入義務がある健康保険・厚生年金保険・雇用保険に適切に加入している |
このうち、電気通信工事業で個別に見ておきたいのが営業所技術者等の要件です。
資格を使う方法のほか、指定学科の学歴と実務経験を組み合わせる方法や、一定期間の電気通信工事の実務経験によって要件を満たす方法があります。
建設業許可に共通する取得条件については、こちらの記事で詳しく解説しています。
建設業許可の取得条件
次に、電気通信工事業の営業所技術者等になるための要件を詳しく見ていきます。
②電気通信工事業の営業所技術者等になるための要件

電気通信工事業の営業所技術者等になる方法は、大きく分けて、資格による方法、指定学科の学歴と実務経験による方法、実務経験による方法があります。
LAN配線や無線LAN、防犯カメラなどの工事を長く行っていても、それだけで営業所技術者等になれるわけではありません。どのルートで要件を満たすのかを見ていきます。
資格がある場合
電気通信工事業に対応する国家資格などを持っている場合は、資格によって営業所技術者等の要件を満たせます。
代表的な資格には、次のようなものがあります。
| 資格 | 電気通信工事業での扱い |
|---|---|
| 1級電気通信工事施工管理技士 | 資格により要件を満たせる |
| 2級電気通信工事施工管理技士 | 資格により要件を満たせる |
| 技術士 | 電気通信工事業に対応する部門・選択科目で要件を満たせる |
電気通信工事業では、1級・2級電気通信工事施工管理技士が代表的な資格です。
資格を使って申請する場合は、資格名だけで判断するのではなく、その資格が電気通信工事業の営業所技術者等として認められるものかを見る必要があります。
資格はないが指定学科を卒業している場合
電気通信工事業に対応する資格を持っていなくても、指定学科を卒業し、その後に一定期間の電気通信工事の実務経験があれば、営業所技術者等の要件を満たせます。
必要となる実務経験の目安は次のとおりです。
| 学歴 | 必要な実務経験 |
|---|---|
| 大学・高等専門学校などで指定学科を卒業 | 卒業後3年以上 |
| 高等学校などで指定学科を卒業 | 卒業後5年以上 |
電気通信工事業では、電気工学や電気通信工学に関する学科が指定学科として関係します。
たとえば、工業高校や大学などで電気・通信系の指定学科を卒業し、その後、オフィスのLAN配線や通信設備、防犯カメラなどの電気通信工事に従事している場合は、学歴と実務経験を組み合わせて要件を満たす方法があります。
資格・指定学科の学歴がない場合
資格がなく、指定学科も卒業していない場合は、電気通信工事について10年以上の実務経験によって営業所技術者等の要件を満たす方法があります。
この場合、通信会社や弱電工事会社に10年以上勤務していたというだけでは足りません。
その期間に、LAN配線、通信設備、防犯カメラなど、電気通信工事に該当する工事の実務に従事していたことを資料で証明する必要があります。
たとえば、オフィスの入居工事やリニューアルでLAN配線と電源工事を一緒に施工していた場合でも、電気通信工事業の実務経験として使うのであれば、どの工事が電気通信工事に該当するのかを見たうえで経験を証明します。
以前勤務していた会社での経験を使う場合と、個人事業主として請け負ってきた工事の経験を使う場合では、用意する資料も異なります。
そのため、実務経験を使って申請する場合は、必要な年数だけでなく、過去にどのような電気通信工事を行っていたのかを資料で示せるかまで見ておくことが重要です。
営業所技術者等の制度全体や、資格・学歴・実務経験の考え方については、こちらで詳しく解説しています。
営業所技術者等の要件
③建設業許可の「電気通信工事業」に含まれる工事とは

電気通信工事業は、有線・無線の通信設備やデータ通信設備など、情報を送受信するための設備を設置する工事を対象とする業種です。
オフィスの入居工事やリニューアルでは、LAN配線、無線LANアクセスポイント、防犯カメラ、電話設備などをまとめて施工することがあります。
LAN配線・ネットワーク工事
オフィスや店舗で行うLAN配線やネットワーク設備の施工は、電気通信工事業に関係する代表的な工事です。
たとえば、
- オフィス内のLANケーブル敷設
- 情報コンセントの設置
- 配線盤や通信機器まわりの接続
- サーバールームや各執務スペースへのネットワーク配線
などです。
オフィス移転やレイアウト変更では、デスク配置に合わせてLAN配線を引き直したり、通信設備を更新したりする工事が発生します。
無線LAN・アクセスポイント設置工事
無線LAN環境を整えるためのアクセスポイント設置や、それに伴う通信配線も電気通信工事業に関係します。
たとえば、オフィス全体で安定してWi-Fiを利用できるように、複数のアクセスポイントを天井などへ設置し、LAN配線を行う工事です。
オフィスリニューアルでは、LAN配線と無線LANアクセスポイントの設置をまとめて請け負うケースもあります。

防犯カメラ・監視カメラ工事
防犯カメラや監視カメラの設置工事も、通信設備として扱われる内容であれば、電気通信工事業に関係します。
たとえば、
- 店舗やオフィスへの防犯カメラ設置
- カメラと録画機器を接続する通信配線
- ネットワークカメラの設置
- 複数台のカメラをネットワークで接続する工事
などです。
オフィスや店舗では、LAN・無線LAN・防犯カメラを同じ業者がまとめて施工することもあります。
電話・インターホンなどの通信設備工事
電話設備やインターホンなどの通信設備を設置する工事も、電気通信工事業に含まれることがあります。
たとえば、オフィス移転に伴う電話設備の設置、内線設備の変更、インターホン設備の更新などです。
このように、電気通信工事業にはLANやWi-Fiだけでなく、有線・無線の通信設備やデータ通信設備を設置する工事が幅広く含まれます。
一方、同じオフィス工事でも、コンセントの増設や電源配線は電気工事業が関係します。現場ではまとめて依頼されることがあっても、建設業許可上は工事内容を分けて考える必要があります。
④500万円以上の電気通信工事を請け負うなら建設業許可が必要

電気通信工事業では、1件の請負金額が500万円以上になる工事を請け負う場合、建設業許可が必要です。
小規模なLAN配線や防犯カメラの増設であれば500万円未満に収まることもありますが、オフィス移転や大規模なリニューアルで通信設備をまとめて施工すると、請負金額が大きくなることがあります。
請負金額が大きくなりやすい電気通信工事の例
たとえば、次のような工事では請負金額が大きくなりやすくなります。
| 工事の例 | 金額が大きくなりやすいケース |
|---|---|
| LAN配線工事 | オフィス全体のLAN配線を新設・更新する |
| 無線LAN工事 | 複数フロアに多数のアクセスポイントを設置する |
| 防犯カメラ工事 | 店舗やオフィスに多数のカメラをまとめて設置する |
| 通信設備工事 | 電話・内線・ネットワーク設備をまとめて更新する |
| オフィス移転工事 | LAN、無線LAN、防犯カメラなどを一括して施工する |
オフィスの入居やリニューアルでは、1種類の工事だけでなく、LAN配線、アクセスポイント、防犯カメラなどをまとめて請け負うことがあります。
そのため、個々の作業だけを見るのではなく、契約全体の請負金額で判断する必要があります。
通信機器や材料費も含めて請負金額を考える
請負金額を見るときは、施工費だけでなく、工事に使用する材料や機器の代金も含めて考えます。
電気通信工事では、たとえば、
- LANケーブル
- 情報コンセント
- 無線LANアクセスポイント
- 防犯カメラ
- 録画装置
- 録画データを保存するストレージ
- ネットワーク機器
などの機器や材料を使用します。
特に防犯カメラ工事では、カメラ本体の台数が多い場合に加えて、録画装置や大容量ストレージを導入することで、機器代が大きくなることがあります。
そのため、施工費だけでは500万円未満でも、カメラ、録画装置、ストレージ、ネットワーク機器などを含めることで500万円以上になる場合があります。
発注者から支給された機器や材料も請負金額に加算する
発注者から通信機器や材料の支給を受ける場合も、その分を除いて判断することはできません。
発注者から支給された機器や材料については、その市場価格を請負代金に加えて金額を判定します。運送費を発注者が負担している場合は、その運送費も加算します。
たとえば、施工費が500万円未満でも、発注者から高額なアクセスポイントや防犯カメラ、ネットワーク機器の支給を受けることで、500万円以上になる場合があります。
そのため、電気通信工事では、施工費だけではなく、機器・材料を含めた工事全体の金額を見ることが重要です。
⑤電気通信工事業の許可だけでどこまで請け負える?
電気通信工事業の建設業許可を取得すると、LAN配線、無線LANアクセスポイント、防犯カメラ、電話設備など、電気通信工事業に該当する工事について500万円以上の工事も請け負えるようになります。
一方、オフィスの入居工事やリニューアルでは、通信工事とあわせて電源工事や内装工事などを依頼されることがあります。
こうした工事がすべて電気通信工事業に含まれるわけではありません。
500万円の判定方法や、材料費・支給材料・分割発注の扱いについては、こちらで詳しく解説しています。
建設業許可の500万円基準
別業種でも500万円未満の工事なら請け負える
電気通信工事業以外の許可を持っていない場合でも、別の専門工事について1件の請負金額が500万円未満であれば、建設業法上はその業種の許可を受けずに請け負うことができます。
たとえば、LAN配線や防犯カメラ工事とあわせて別業種に該当する小規模な工事を受注する場合です。
建築一式工事以外では、500万円未満の工事は「軽微な建設工事」とされ、原則として建設業許可は必要ありません。
ただし、その別業種の工事が500万円以上になる場合は、その工事に対応する建設業許可が必要です。
また、建設業許可が不要な金額であっても、工事内容によって別の法律に基づく資格や登録などが必要になることがあります。
附帯工事なら別業種の許可が不要な場合がある
主となる電気通信工事を施工するために必要となる別業種の工事は、附帯工事として請け負える場合があります。
たとえば、LAN配線工事を行うために壁や天井の一部を加工し、その施工に伴って必要な補修を行うケースなどです。
主となる電気通信工事と一体性があり、その工事を施工するために必要なものであれば、附帯工事として扱われることがあります。
ただし、同じオフィス工事の中で依頼されたからといって、すべてが附帯工事になるわけではありません。
特に、LANや防犯カメラの施工とあわせてコンセントの増設や電源配線を独立した工事として請け負う場合は、電気工事業との関係を考える必要があります。
次に、オフィスの通信工事で特に迷いやすい、電気通信工事業と電気工事業などの境界を見ていきます。
⑥電気通信工事業と隣接する建設業種の境界
オフィスの入居工事やリニューアルでは、LAN配線、無線LANアクセスポイント、防犯カメラなどの通信工事とあわせて、電源工事や内装工事を依頼されることがあります。
ただし、同じ現場でまとめて受注していても、すべてが電気通信工事業に該当するわけではありません。
電気通信工事業以外も含めて、自社の工事がどの建設業種に該当するか判断したい方はこちらをご覧ください。
建設業許可29業種の選び方
オフィスの通信工事と電気工事業の違い

LAN配線、無線LANアクセスポイント、防犯カメラなど、情報を送受信するための通信設備を設置する工事は、電気通信工事業に関係します。
一方、コンセントの増設や電源配線など、電気を供給するための設備を施工する工事は、電気工事業が関係します。
オフィスの入居工事やリニューアルでは、通信工事と電気工事をまとめて依頼されることがあります。
たとえば、
- LAN配線を新設する
- 無線LANアクセスポイントを設置する
- 防犯カメラを増設する
- カメラやアクセスポイント用のコンセントを新設する
といった工事を同じ現場で行うケースです。
この場合、LAN・無線LAN・防犯カメラに関する通信設備工事と、コンセント増設や電源配線は、建設業許可上では分けて考える必要があります。
また、電気工事については、建設業許可とは別に、電気工事士法などのルールにも注意が必要です。コンセントの増設や電源配線など、一定の電気工事は、必要な資格を持つ電気工事士でなければ施工できません。
そのため、500万円未満で建設業許可が不要な工事であっても、無資格で電気工事を施工できるわけではありません。電気工事業を営む場合には、電気工事業法に基づく登録・届出が必要になる場合もあります。
特に、防犯カメラや無線LANアクセスポイントの設置では、本体や通信配線だけでなく、電源の新設まであわせて依頼されることがあります。
同じ現場で一括して受注していても、通信設備の工事と電源設備の工事では、必要となる許可や資格が異なる場合があります。
コンセント増設や電源配線など、電気工事業の建設業許可や電気工事業法上の手続についてはこちらで詳しく解説しています。
電気工事業の建設業許可
オフィス工事を一括受注しても、工事ごとに許可業種は分かれる
オフィスの入居工事やリニューアルでは、通信工事だけでなく、間仕切り、天井、床、電源、照明などをまとめて施工することがあります。
この場合でも、「オフィス工事一式」という名称だけで許可業種が決まるわけではありません。
たとえば、
- LAN・無線LAN・防犯カメラ → 電気通信工事業
- コンセント・電源配線 → 電気工事業
- 間仕切りや天井などの内装 → 内装仕上工事業
のように、実際の施工内容ごとに該当する業種を見ます。
つまり、一括受注していることと、建設業許可上の業種が一つであることは別です。
火災報知設備などは消防施設工事業との区別が必要
オフィスや店舗では、防犯カメラやインターホンなどの通信設備と、火災報知設備などの消防設備が同じ現場で施工されることがあります。
ただし、火災報知設備などの消防設備工事は、電気通信工事業ではなく、消防施設工事業が関係します。
そのため、「弱電設備」という現場での呼び方だけで業種を判断せず、何のための設備を施工しているのかを見る必要があります。
電気通信工事業は、LAN、無線LAN、防犯カメラ、電話設備など幅広い工事を対象としますが、電源工事や消防設備工事まで同じ許可で扱えるわけではありません。
自動火災報知設備や非常警報設備など、消防施設工事業に該当する工事や、許可を取得するための条件はこちらで詳しく解説しています。
消防施設工事業の建設業許可と取得条件
⑦電気通信工事業の建設業許可についてよくある質問
Q:電気通信工事施工管理技士があれば建設業許可を取得できますか?
電気通信工事施工管理技士は、電気通信工事業の営業所技術者等の要件を満たす代表的な資格です。
ただし、建設業許可を取得するには、営業所技術者等だけでなく、常勤役員等、財産的基礎、営業所、社会保険、欠格要件・誠実性など、ほかの要件も満たす必要があります。
そのため、資格を持っているだけで建設業許可を取得できるわけではありません。
Q:資格がなくても電気通信工事業の建設業許可を取得できますか?
資格がなくても、指定学科の学歴と実務経験を組み合わせる方法や、一定期間の電気通信工事の実務経験によって営業所技術者等の要件を満たせる場合があります。
実務経験を使う場合は、LAN配線、防犯カメラ、通信設備など、電気通信工事に該当する工事に従事していたことを資料で証明する必要があります。
Q:LAN配線工事は電気通信工事業ですか?
LAN配線やネットワーク設備の施工は、電気通信工事業に関係する代表的な工事です。
オフィス移転やリニューアルで、LANケーブルの敷設、情報コンセントの設置、通信機器まわりの配線などを行う場合が該当します。
Q:Wi-Fiアクセスポイントの設置は電気通信工事業ですか?
無線LANアクセスポイントの設置や、それに伴う通信配線は、電気通信工事業に関係します。
たとえば、オフィス内に複数のアクセスポイントを設置し、LAN配線とあわせて無線LAN環境を整備する工事です。
一方、アクセスポイント用のコンセントを新設するなど、電源設備を施工する部分は電気工事業が関係します。
Q:防犯カメラ工事は電気通信工事業ですか?
防犯カメラや監視カメラの設置、通信配線、録画設備との接続などは、工事内容によって電気通信工事業に該当します。
特にネットワークカメラでは、カメラ本体だけでなく、LAN配線、録画装置、ストレージなどをまとめて施工することがあります。
ただし、カメラ用の電源やコンセントを新設する場合は、電気工事業との区別が必要です。
Q:コンセント増設も電気通信工事業の許可で請け負えますか?
コンセント増設や電源配線は、電気通信工事ではなく電気工事業が関係します。
また、建設業許可の有無とは別に、一定の電気工事は電気工事士の資格を持つ人でなければ施工できません。500万円未満だから無資格で施工できるということではありません。
オフィス工事では、LANや防犯カメラとあわせてコンセント増設を依頼されることがありますが、通信工事と電気工事は分けて考える必要があります。
Q:500万円未満の電気通信工事なら建設業許可は不要ですか?
原則として、1件の請負金額が500万円未満の電気通信工事であれば、建設業許可を受けずに請け負うことができます。
ただし、500万円の判定では施工費だけでなく、LANケーブル、アクセスポイント、防犯カメラ、録画装置、ストレージなどの機器・材料費も含めます。
発注者から機器や材料の支給を受ける場合は、その市場価格なども加えて判断します。
Q:個人事業主でも電気通信工事業の建設業許可を取得できますか?
はい。個人事業主でも、必要な要件を満たせば電気通信工事業の建設業許可を取得できます。
法人でなければ取得できない制度ではありません。
営業所技術者等、経営業務の管理、財産的基礎、営業所など、それぞれの要件を満たしたうえで申請します。
個人事業主として建設業許可を取得する場合の要件や必要書類については、こちらで詳しく解説しています。
個人事業主が建設業許可を取得する方法
まとめ|電気通信工事業は取得条件と実際の工事内容を分けて考える
電気通信工事業には、LAN配線、無線LANアクセスポイント、防犯カメラ、電話設備など、オフィスや店舗で使われるさまざまな通信設備の工事が含まれます。
建設業許可を取得するには、営業所技術者等、経営業務の管理、財産的基礎、営業所、社会保険などの要件を満たす必要があります。
また、1件の請負金額が500万円以上になる場合は、施工費だけでなく、アクセスポイント、防犯カメラ、録画装置、ストレージなどの機器・材料費も含めて金額を判断します。
オフィスの入居工事やリニューアルでは、通信工事とあわせてコンセント増設や電源配線を依頼されることもあります。
ただし、LANや防犯カメラなどの通信設備工事と、コンセントや電源配線などの電気工事は、同じ現場でまとめて受注していても別の工事として考える必要があります。
さらに、電気工事については建設業許可だけでなく、電気工事士法や電気工事業法など別のルールも関係します。
そのため、自社が実際に請け負っている工事が電気通信工事業に該当するのか、電気工事など別業種も含まれるのかを見たうえで、必要な許可や資格を判断することが重要です。

