SMBC日興証券での相続手続きガイド|資産管理から相続対策まで

親や家族が亡くなった後、遺品整理や郵便物の確認をしている中で、「SMBC日興証券」の書類や取引報告書が見つかることがあります。

しかし、証券口座の相続は銀行預金とは異なり、

「まず何をすればいいのか分からない」
「株や投資信託はすぐ売却できるのか?」
「口座は凍結される?」
「ネットだけで手続きできる?」

など、不安を感じる方も少なくありません。

特に株式や投資信託は価格が日々変動するため、相続手続き中に資産価値が変わることもあります。さらに、証券会社ごとに必要書類や手続きの流れが異なるため、まずは利用している証券会社のルールを確認することが重要です。

SMBC日興証券では、ネット・郵送の両方で相続手続きに対応しており、本社専門部署である「日興相続センター」を通じて手続きが進められます。

一方で、実務上は戸籍収集や遺産分割協議、相続人側口座の準備などが必要になるケースもあり、「ネットで完結できる」といっても、状況によって必要な対応は異なります。

この記事では、SMBC日興証券の公式情報をもとに、相続手続きの流れや必要書類、売却できるタイミング、ネット手続きの注意点まで、実務上のポイントも含めて分かりやすく解説します。

証券口座や保有商品の整理から始めたい方は、以下の記事も参考になります。
▶ 関連記事:証券口座・金融商品管理表【テンプレート付き】

日本の証券会社における相続手続きの流れを、6つのステップで整理したインフォグラフィック。
「証券口座確認→証券会社へ連絡→必要書類準備→相続手続き→相続人口座へ資産移管→売却・保有継続」の順に、青と白を基調としたアイコン付きでわかりやすく図解している。
証券会社での相続手続きは、口座確認から資産移管まで複数のステップがあります。全体の流れをシンプルに整理した図解です。

目次

⓵親が亡くなりSMBC日興証券の口座が見つかったらまずやること

証券会社の相続で最初に確認すべき項目を整理した、日本向けのチェックリスト形式インフォグラフィック。
「保有商品確認」「ログイン情報確認」「遺言書確認」「相続人確認」「証券会社へ連絡」の5項目を、青とグレーを基調にしたアイコン付きで縦長レイアウトにまとめている。
証券会社の相続手続きをスムーズに進めるために、最初に確認しておきたいポイントをチェックリスト形式で整理した図解です。

まずはSMBC日興証券の保有商品を確認する

SMBC日興証券の口座が見つかったら、まずはどの金融商品を保有しているか確認します。

ログイン情報が分かる場合は、オンライントレードやアプリから、株式・投資信託・NISA口座などの保有状況を確認できるケースがあります。

特に証券口座では、保有商品によって相続時の扱いが異なるため、まずは資産内容の全体像を把握することが重要です。

一方で、被相続人が亡くなった後に、その名義のまま株式の売買や出金を行うことは避けた方がよいでしょう。一般的な証券相続実務では、後から相続人間トラブルにつながるケースもあります。

ログイン情報が分からない場合でも、SMBC日興証券からの郵送物や特定口座年間取引報告書などから、保有商品の概要を確認できることがあります。

SMBC日興証券へ連絡して相続手続きを開始する

保有商品を確認したら、SMBC日興証券へ相続発生の連絡を行います。

SMBC日興証券では、ネットまたは郵送で相続手続きを進めることができます。

郵送手続きの場合は、本社専門部署である「日興相続センター」を通じて対応が進められます。

また、相続状況によって必要書類や手続き方法が異なるため、早めに確認しておくと、その後の手続きを進めやすくなります。

②SMBC日興証券の相続で事前に知っておきたい注意点

死亡連絡後は口座が凍結されるケースが一般的

一般的な証券相続実務では、被相続人が亡くなったことを証券会社へ連絡すると、口座は凍結されるケースが多く見られます。

口座凍結後は、株式の売買や出金、新規取引などが制限されるのが一般的です。

そのため、株式を売却する場合も、相続手続き完了後に相続人名義へ資産移管したうえで対応するケースが多く見られます。

株価は相続手続き中も変動する

証券口座の相続では、手続き中も株価や投資信託の基準価額が変動します。

一般的な証券相続実務では、相続手続き中に相場が下落し、相続開始時より資産価値が下がるケースもあります。
特に、相続税評価時点では利益が出ていた株式でも、手続き完了までに価格が大きく下落することもあるため注意が必要です。

一方で、相場上昇局面では「売却したいタイミングで売れない」という問題が生じるケースもあります。

例えば、

  • TOB(株式公開買付け)
  • 急騰相場
  • 好材料発表

などが発生しても、口座凍結中は自由に売却できないケースが一般的です。

特にTOBでは、応募期間内に手続きできなかった場合、その後に上場廃止となり、市場での売却が難しくなるケースもあります。

そのため、証券相続では「値下がりリスク」だけでなく、「売却機会を逃すリスク」にも注意が必要です。

▶ 関連記事:株式の相続税評価とは?上場株式・投資信託・NISAの評価方法を解説

遺言書や相続人によって必要書類が変わる

SMBC日興証券では、遺言書による手続きだけでなく、遺産分割協議書や家庭裁判所の調停・審判による手続きにも対応しており、相続状況によって必要書類が異なります。

また、実務上は、想定していなかった相続人が判明したり、戸籍収集に時間がかかったり、遺産分割協議がまとまらなかったりすることで、相続手続きが長期化するケースもあります。

そのため、証券口座の相続では、早い段階で相続関係を整理しておくことが重要です。早い段階で相続関係を整理しておくことが重要です。

相続手続きには数週間〜数か月かかるケースもある

相続手続きにかかる期間は、相続関係や必要書類によって変わります。

一般的には、

  • 戸籍収集
  • 相続人確認
  • 遺産分割協議
  • 必要書類提出
  • 証券会社確認

などを含め、数週間〜数か月程度かかるケースもあります。

特に、

  • 相続人が多い
  • 戸籍が複雑
  • 相続人側の証券口座開設が必要
  • 遺産分割協議がまとまらない

などの場合は、長期化しやすい傾向があります。

また、相続税申告が必要な場合は、原則として相続開始から10か月以内に申告・納税が必要になるため、早めに準備を進めることが重要です。

③SMBC日興証券の相続手続きの流れ【ネット・郵送対応】

証券会社の相続手続きを「ネット手続き」と「郵送手続き」で比較した、日本向けの縦長インフォグラフィック。
左側にネット手続き、右側に郵送手続きを配置し、「来店不要」「アップロード対応」「シンプル相続向け」と、「書類郵送」「複雑相続向け」「原本提出あり」の違いを、青と白を基調としたアイコン付きで整理している。
証券会社の相続手続きには、オンライン対応と郵送対応があります。それぞれの特徴や向いているケースを比較した図解です。

SMBC日興証券では、ネットまたは郵送で相続手続きを進めることができます。

相続内容や必要書類によって利用できる方法は異なりますが、一般的には以下のように使い分けられます。

ネット手続き郵送手続き
向いているケース相続人が少ない/必要書類が比較的シンプル
来店せず進めたい場合
相続関係が複雑/追加書類が多い
ネット対象外ケース
手続き方法オンライン上で受付・書類アップロードを行う必要書類を郵送で提出する
主な対応窓口ネット相続手続きページ日興相続センター
必要書類提出アップロード対応原本郵送が必要になるケースあり
注意点相続内容によっては郵送対応へ切り替わる場合がある書類郵送や追加提出で時間がかかる場合がある

なお、相続内容によっては、ネット手続きが利用できず、郵送対応となるケースもあります。

ここでは、ネット手続きと郵送手続き、それぞれの流れを解説します。

ネット相続手続きの流れ

証券会社のネット相続手続きの流れを、6つのステップで整理した縦長インフォグラフィック。
「利用登録→相続受付→死亡届出→必要書類アップロード→内容確認→資産振替」の順に、青と白を基調としたアイコン付きでわかりやすく図解している。
オンライン対応が進む証券会社の相続手続きを、利用登録から資産振替まで順番に整理したフロー図です。

SMBC日興証券では、ネット上で相続手続きを進めることができます。
一般的には、以下のステップで手続きを進めます。

利用登録

まずはSMBC日興証券の相続手続きページから利用登録を行います。
相続人情報や連絡先などを入力して、手続き準備を進めます。

相続受付

被相続人の氏名や口座情報などを登録し、相続手続きを開始します。
相続内容によっては、この段階で追加確認が行われるケースもあります。

死亡届出

被相続人の氏名や口座情報などを登録し、相続手続きを開始します。
相続内容によっては、この段階で追加確認が行われるケースもあります。

必要書類アップロード

戸籍謄本や遺言書など、必要書類をアップロードします。
提出書類は、相続状況によって異なります。

内容確認

SMBC日興証券側で提出書類や相続内容の確認が行われます。
不備がある場合は、追加提出を求められるケースもあります。

資産振替

確認完了後、株式や投資信託などの資産が相続人側口座へ移管されます。
売却する場合は、一般的にこの資産振替完了後に対応する流れとなります。

SMBC日興証券では、ネット上で相続手続きを開始できる仕組みがあります。

一方で、実務上は、戸籍収集や相続人確認、遺産分割協議、必要書類準備などが別途必要になるケースもあります。

そのため、「ネットで完結できる」とされていても、相続人側での事前準備や確認作業まで不要になるわけではありません。

また、

  • 高齢で手続きが難しい
  • 遠方に住んでいる
  • 平日の対応が難しい
  • 戸籍収集が複雑

などの理由から、行政書士など専門家へ依頼するケースもあります。

郵送による相続手続きの流れ

郵送手続きでは、SMBC日興証券から案内される必要書類を準備し、「日興相続センター」へ提出します。
一般的には、以下のステップで手続きを進めます。

相続発生の連絡

まずはSMBC日興証券へ、被相続人が亡くなったことを連絡します。
相続状況に応じて、必要な手続き方法や提出書類の案内が行われます。

必要書類案内

SMBC日興証券から、相続内容に応じた必要書類が案内されます。
遺言書の有無や相続人構成によって、必要書類が異なるケースがあります。

書類返送

戸籍謄本や印鑑証明書など、必要書類を準備して返送します。
郵送手続きでは、原本提出が必要になるケースもあります。

内容確認

SMBC日興証券側で、提出書類や相続内容の確認が行われます。
不備がある場合は、追加書類の提出を求められることがあります。

資産移管・換金

確認完了後、株式や投資信託などの資産が相続人側へ引き継がれます。
換金する場合は、一般的にこの手続き完了後に売却対応を進めます。

また、相続内容によっては、戸籍の追加提出や印鑑証明書、遺産分割協議書などの提出が必要になるケースもあります。

ネット手続きが利用できないケースもある

SMBC日興証券公式サイトでは、相続内容によってはネット手続きを利用できないケースがあると案内されています。

例えば、未成年者が相続人となる場合は親権者による手続きが必要になるケースがあり、成年後見制度を利用している場合は後見人に関する書類提出が求められることがあります。

また、海外在住者(非居住者)が関係する場合は、通常とは異なる確認や追加書類が必要になるケースもあります。

そのため、こうしたケースではネット手続きでは完結せず、郵送や個別対応となることがあります。

※他証券会社の相続手続きも比較する

SBI証券の相続手続き

大和証券の相続手続き

野村證券の相続手続き

④SMBC日興証券の相続手続きで必要な書類一覧

証券会社の相続手続きで必要となる書類を一覧表で整理した、日本向けのインフォグラフィック。
戸籍関係、印鑑証明書、遺言書、遺産分割協議書、法定相続情報一覧図について、必要書類の例と提出時のポイントを、青と白を基調にした表形式でまとめている。
証券会社の相続手続きで必要になる代表的な書類を、カテゴリ別に整理した一覧表です。

SMBC日興証券では、相続状況によって必要書類が異なります。

例えば、

  • 遺言書がある場合
  • 遺産分割協議書による場合
  • 調停・審判による場合

などで提出書類が変わります。

まずは、どのケースに該当するか確認することが重要です。

相続状況主な必要書類補足
共通して必要になるケース戸籍謄本
除籍謄本
印鑑証明書
相続人確認や本人確認のために必要になるケースがあります
遺言書による手続き遺言書
遺言執行者関連書類
公正証書遺言・検認済遺言書などが対象
遺産分割協議による手続き遺産分割協議書
相続人全員の印鑑証明書
相続人全員の合意内容を確認するために利用
調停・審判による手続き調停調書
審判書
確定証明書
家庭裁判所の手続き結果を証明する書類
残高証明書取得時相続関係確認書類相続税申告などで必要になるケースがあります

戸籍関係書類は早めに収集しておくとスムーズ

相続手続きでは、被相続人の出生から死亡までの戸籍が必要になります。

また、転籍が多い場合や婚姻歴がある場合は、複数の自治体から戸籍を取得しなければならないケースもあります。

そのため、戸籍収集は早めに進めておくと、その後の手続きを進めやすくなります。

戸籍の代わりに「法定相続情報一覧図」を利用できる

戸籍の代わりとして、「法定相続情報一覧図」を提出できるケースもあります。

法定相続情報一覧図とは、被相続人と相続人の関係を法務局が証明する制度で、無料で取得できます。

相続手続きでは、複数の戸籍謄本を提出する代わりに利用できるため、
銀行や証券会社など複数の金融機関で相続手続きを行う場合に便利です。

一方で、法定相続情報一覧図を作成するためには、被相続人の出生から死亡までの戸籍や相続人全員の戸籍、住民票の除票などが必要になります。

つまり、法定相続情報一覧図を利用する場合でも、戸籍収集自体は必要です。

そのため、最初の準備には一定の手間がかかりますが、一度作成すれば他の金融機関でも利用できるため、複数の相続手続きがある場合は有効な方法といえます。

▶ 関連記事:法定相続情報一覧図とは?取得方法・必要書類・メリットを解説

残高証明書の取得を求められることがある

相続税申告や遺産分割、相続財産の確認などでは、残高証明書の取得を求められることがあります。

SMBC日興証券でも、残高証明書の発行手続きに対応しています。

残高証明書には、相続開始時点の保有資産や評価額などが記載され、相続税申告や遺産分割協議で利用されます。

また、取得時には、戸籍謄本など相続関係を確認する書類提出が必要になるケースもあります。

⑤ SMBC日興証券の相続で注意したいポイント

口座凍結中は売却できない

被相続人が亡くなったことをSMBC日興証券へ連絡すると、口座は凍結されます。

口座凍結後は、株式の売買や出金、新規取引などが制限されます。

そのため、株式を売却する場合も、相続手続き完了後に相続人名義へ資産移管したうえで対応する流れとなります。

売却できるのはいつ?

証券会社の相続で、いつ株式などを売却できるのかを流れで説明した日本向けインフォグラフィック。
「相続発生→口座凍結→必要書類提出→名義変更→相続人口座へ移管→売却可能」の順に、青とグレーを基調とした縦型フローで整理されており、「凍結中は売却不可」が赤い注意表示で強調されている。
証券会社の相続では、口座凍結中は株式を売却できません。売却可能になるまでの流れを整理した図解です。

株式や投資信託は、相続手続き完了後に相続人名義へ資産移管された後に売却します。

そのため、相続人確定や必要書類提出、名義変更、相続人側口座への資産移管などの手続きが完了するまでは、自由に売却できません。

また、戸籍収集や遺産分割協議、相続人側の証券口座開設などに時間がかかると、売却できるまでの期間も長くなるため注意が必要です。

さらに、相続手続き中も株価は変動するため、「売却したいタイミングで売れない」という状況が発生する点にも注意が必要です。

また、相続手続き中も株価は変動します。

特にTOB(株式公開買付け)などでは、応募期間終了後に上場廃止となるケースもあるため、保有銘柄の状況は定期的に確認しておくことが重要です。

相続後すぐ売却するべき?

株式や投資信託を相続した場合、「すぐ売却するべきか」で悩むケースも少なくありません。

実務上は、

  • 相続税の納税資金が必要か
  • 今後も保有したい銘柄か
  • 株価変動リスクを避けたいか
  • 配当や株主優待を継続したいか
  • 売却時の譲渡所得税負担がどうなるか

などを踏まえて判断することが重要です。

特に、相続した株式に大きな含み益がある場合は、売却時に譲渡所得税が発生するケースもあります。

▶ 関連記事:株式を相続した場合の税金とは?相続税・譲渡所得税を解説

相続手続き中も株価は変動する

証券口座の相続では、手続き中も株価や投資信託の基準価額が変動します。

一般的な証券相続実務では、相続手続き中に相場が下落し、相続開始時より資産価値が下がるケースもあります。

特に、相続税評価時点では利益が出ていた株式でも、手続き完了までに価格が大きく下落することもあるため注意が必要です。

一方で、相場上昇局面では「売却したいタイミングで売れない」という問題が生じるケースもあります。

例えば、

  • TOB(株式公開買付け)
  • 急騰相場
  • 好材料発表

などが発生しても、口座凍結中は自由に売却できないケースが一般的です。

特にTOBでは、応募期間内に手続きできなかった場合、その後に上場廃止となり、市場での売却が難しくなるケースもあります。

そのため、証券相続では「値下がりリスク」だけでなく、「売却機会を逃すリスク」にも注意が必要です。

⑥株式・投資信託・NISA・日興フロッギーはどう相続される?

SMBC日興証券の相続では、証券口座内で保有している株式や投資信託、NISA口座内の商品なども相続対象になります。

一方で、金融商品によって相続時の評価方法や相続後の引継方法、税務上の扱いが異なるため注意が必要です。

株式・投資信託の相続では「評価方法」が重要

相続税申告では、株式や投資信託の評価額を算定する必要があります。

上場株式の場合は、相続開始日の終値だけでなく、月平均株価なども踏まえ、相続税評価のルールに基づいて評価が行われます。

また、投資信託も、基準価額や未収分配金などを踏まえて評価されます。

相続税評価額は、実際に売却できる価格と一致するとは限らないため注意が必要です。

▶ 関連記事:相続における株式評価とは?上場株式・投資信託の評価方法を解説

NISA口座はどうなる?

NISA口座内で保有している株式や投資信託も相続対象になります。

ただし、NISAの「非課税枠」自体を相続人へ引き継ぐことはできません。
そのため、相続開始時点でNISA口座内の商品は課税口座へ払い出される扱いとなります。

また、相続後に売却した場合は、通常の課税口座として譲渡所得税の対象となる点にも注意が必要です。

▶ 関連記事:NISA口座を相続するとどうなる?非課税枠・税金・手続き方法を解説

日興フロッギーの資産も相続対象になる

日興フロッギーで保有している株式やETFなども、通常の証券口座内資産として相続対象になります。

そのため、相続手続きの流れ自体は、SMBC日興証券の通常口座と大きく変わりません。

一方で、保有銘柄や取引状況の確認には、アプリやオンライントレードへのログイン情報が必要になることがあります。

⑦ 相続税と売却時の税金

証券口座を相続した際に関係する税金を整理した、日本向けのインフォグラフィック。
相続税、譲渡所得税、配当金課税の3種類について、「どんなときにかかるか」「ポイント」を比較表形式でまとめている。下部には、相続発生から売却・配当受取までの流れと税金の関係図が配置されている。
証券口座の相続では、相続税だけでなく、売却時や配当受取時にも税金が関係します。税金の違いを整理した図解です。

相続税はかかる?

SMBC日興証券の証券口座も相続財産となるため、相続税の対象になります。

ただし、相続税はすべての人にかかるわけではありません。

相続税には、

3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

という基礎控除があり、相続財産総額がこの範囲内であれば、相続税は発生しません。

一方で、

  • 株式
  • 投資信託
  • 債券
  • 外貨建資産

なども相続財産として評価対象になります。

そのため、不動産や預貯金だけでなく、証券口座内資産も含めて相続財産全体を確認することが重要です。

▶ 関連記事:相続税の基礎控除とは?計算方法と注意点を解説

株式を売却すると譲渡所得税がかかることがある

相続した株式や投資信託を売却した場合、譲渡所得税が発生することがあります。

相続では、被相続人の取得価額(取得費)を相続人が引き継ぐためです。

例えば、被相続人が安い時期に購入していた株式を、相続後に高値で売却すると、大きな譲渡益が発生することがあります。

そのため、

  • 含み益がどれくらいあるか
  • いつ売却するか
  • 相続税との関係をどう考えるか

などを踏まえて判断することが重要です。

また、相続税を支払っている場合は、「取得費加算の特例」を利用できるケースもあります。

▶ 関連記事:相続した株式を売却すると税金はどうなる?取得費・譲渡所得税を解説

配当金にも注意

株式の配当金についても、相続開始前後で取り扱いが変わるため注意が必要です。

例えば、配当基準日や支払日によっては、被相続人の権利として扱われたり、相続財産として扱われたりするなど、税務上の取り扱いが変わることがあります。

また、相続手続き中に配当金が発生するケースもあるため、保有銘柄や権利確定日を確認しておくことが重要です。

⑧ SMBC日興証券の相続でよくあるトラブル

口座の存在やログイン情報が分からない

相続では、家族がSMBC日興証券の口座存在を把握していないこともあります。

特に、郵送物を電子化していたり、オンライン取引中心で利用していたりすると、家族がSMBC日興証券の口座存在に気づきにくくなることがあります。

また、ログインIDやパスワードが分からなかったり、二段階認証へ対応できなかったりすることで、保有商品の確認に時間がかかることもあります。

そのため、相続発生後は、

  • スマートフォンアプリ
  • メール
  • 確定申告書
  • 配当通知

なども確認しながら、口座情報を整理することが重要です。

相続人間で売却タイミングの意見が分かれる

証券口座の相続では、「いつ売却するか」で相続人間の意見が分かれることがあります。

例えば、値上がりを期待して保有したい相続人もいれば、早く換金したい相続人や、相続税の納税資金へ充てたい相続人もいるため、売却タイミングについて意見が分かれることがあります。

特に、株価変動が大きい局面では、売却判断が相続人間トラブルにつながることもあります。

そのため、いつまで保有するのか、誰が管理するのか、売却方針をどうするのかを、早い段階で整理しておくことが重要です。

戸籍収集や必要書類に時間がかかる

相続手続きでは、被相続人の出生から死亡までの戸籍収集が必要になります。

また、転籍が多い場合や婚姻歴がある場合は、複数自治体から戸籍を取得しなければならないこともあります。

さらに、相続状況によっては、追加戸籍や印鑑証明書、遺産分割協議書などの提出が必要になります。

そのため、戸籍収集は早めに始め、必要書類を一覧化しながら整理しておくことが重要です。

また、法定相続情報一覧図を活用すると、複数の金融機関で戸籍提出を簡略化できるため、相続手続きを進めやすくなります。

▶ 関連記事:法定相続情報一覧図とは?取得方法・必要書類・メリットを解説

⑨ SMBC日興証券の相続は自分でできる?

相続人自身で手続きすることもできる

SMBC日興証券では、ネットや郵送で相続手続きを進めることができます。

そのため、相続人が少なく、遺産分割の内容もまとまっている場合は、相続人自身で手続きを進めることも可能です。

特に、ネット相続手続きに対応していることで、来店せず進められる点はSMBC日興証券の特徴です。

専門家へ依頼した方がよいケースもある

一方で、相続内容によっては、行政書士や税理士など専門家へ依頼した方がスムーズなケースもあります。

例えば、

  • 相続人が多い
  • 遺産分割協議がまとまらない
  • 戸籍収集が複雑
  • 平日に動きづらい
  • 相続税申告が必要

などの場合です。

また、証券口座だけでなく、

  • 不動産
  • 預貯金
  • 他証券会社
  • 相続税申告

なども同時に進める場合は、手続き全体の整理が必要になることもあります。

相続で相談する専門家の違いを比較した、日本向けの縦長インフォグラフィック。
行政書士、税理士、弁護士の3職種を横並びで比較し、それぞれの主な対応内容として「戸籍収集・金融機関手続き」「相続税申告・税金相談」「相続トラブル・遺産分割争い」を、青と白を基調にしたアイコン付きで整理している。
相続で相談する専門家には、それぞれ得意分野があります。主な対応内容の違いを比較した図解です。

行政書士・税理士・弁護士の違い

相続で相談できる専門家には、それぞれ役割の違いがあります。

専門家主な対応内容
行政書士戸籍収集、必要書類作成、金融機関相続手続きサポート
税理士相続税申告、相続税試算、税務相談
弁護士相続トラブル、遺産分割争い、法的交渉
  • 「SMBC日興証券の相続手続きを進めたい」
    → 行政書士
  • 「相続税申告が必要」
    → 税理士
  • 「相続人間で争いがある」
    → 弁護士

という形で相談先を分けることもあります。

⑩SMBC日興証券の相続でよくある質問

Q.相続手続きにはどれくらい時間がかかりますか?

SMBC日興証券の相続手続きは、数週間〜数か月程度かかります。

必要書類の収集や相続人確認、証券口座の移管手続きなどが必要になるためです。

特に、戸籍収集や遺産分割協議、相続人側の証券口座開設などに時間がかかると、さらに長期化することもあります。かかるため注意が必要です。

Q.ネットだけで相続手続きは完結しますか?

SMBC日興証券では、ネット上で相続手続きを開始できます。

ただし、実際には戸籍収集や相続人確認、遺産分割協議、必要書類準備などが必要になるため、「ネット対応=本人が何もしなくてよい」というわけではありません。

また、高齢で手続きが難しい場合や、遠方に住んでいる場合、平日の対応が難しい場合、戸籍収集が複雑な場合などは、行政書士など専門家へ依頼することもあります。

Q.相続人側にもSMBC日興証券口座は必要ですか?

株式や投資信託をそのまま引き継ぐ場合は、相続人側にもSMBC日興証券口座が必要になります。

相続手続き完了後、相続人名義の証券口座へ資産移管を行う流れとなるためです。

一方で、手続き方法や保有商品によって対応が異なる場合もあるため、詳細はSMBC日興証券へ確認することが重要です。

Q.NISA口座はそのまま引き継げますか?

NISA口座の非課税枠は、そのまま相続人へ引き継ぐことはできません。

一方で、NISA口座内で保有している株式や投資信託自体は相続対象になります。

そのため、相続開始後は通常の課税口座へ払い出される扱いとなります。

また、相続後に売却した場合は、通常の課税口座として譲渡所得税の対象となる点にも注意が必要です。

Q.残高証明書は取得できますか?

SMBC日興証券では、残高証明書の発行手続きに対応しています。

相続税申告や遺産分割、相続財産確認などで必要になることがあり、
取得時には戸籍謄本など相続関係を確認する書類提出が必要になります。

まとめ|SMBC日興証券の相続は早めの確認と整理が重要

SMBC日興証券の相続では、

  • 保有商品の確認
  • 相続人確認
  • 必要書類準備
  • 相続人側口座の準備
  • 株価変動への対応

など、確認すべきポイントが複数あります。

特に証券口座は、預貯金と異なり、

  • 株価変動
  • 売却タイミング
  • NISAの取り扱い
  • 相続税や譲渡所得税

など、証券特有の注意点があるため、早めに全体像を整理しておくことが重要です。

また、SMBC日興証券ではネット相続手続きにも対応していますが、実務上は戸籍収集や遺産分割協議などが必要になることもあります。

そのため、相続人が多い場合や戸籍収集が複雑な場合、平日の対応が難しい場合、相続税申告が必要な場合などは、行政書士や税理士など専門家への相談も検討するとよいでしょう。

まずは、どの金融商品を保有しているのか、誰が相続するのか、どの書類が必要になるのかを整理しながら、SMBC日興証券の相続手続きを進めていくことが重要です。

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  • 国家資格:行政書士(登録番号:25080391)
  • 経歴:IT業界出身/相続・遺言分野を専門取り組み中
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