建設業許可の新規申請では、建設業許可申請書をはじめとする各種申請書を作成し、申請内容を確認するための添付資料も準備します。
申請書にはそれぞれ決められた様式があり、添付資料も役所などから取得するもの、自社で準備するものなどさまざまです。
また、常勤役員等の経営経験や営業所技術者等の資格・実務経験など、申請する人や会社の状況によって準備する資料が変わるものもあります。
この記事では、東京都知事・一般建設業の新規許可申請を中心に、どのような申請書を作成し、添付資料をどこから・どのように準備するのかを順番に解説します。
目次
①東京都の建設業許可申請書・様式・手引きはどこで入手できる?
東京都知事の建設業許可を申請する場合は、東京都が公開している建設業許可申請書の様式を使用します。
新規申請では、建設業許可申請書だけでなく、営業所一覧表、工事経歴書、財務諸表、常勤役員等証明書、営業所技術者等証明書など、それぞれ所定の様式を使って申請書類を作成します。
申請書の様式とあわせて、記載方法や必要書類、確認資料などを確認できる手引きも公開されています。自分で申請する場合は、申請書だけをダウンロードするのではなく、手引きも確認しながら準備を進めるとよいでしょう。
申請書・様式
東京都知事許可の申請書は、東京都都市整備局のWebサイトからダウンロードできます。
申請する内容によって使用する様式が異なるため、新規申請で使用する書類を確認してから必要な様式を準備します。
建設業許可申請の手引き
東京都では、建設業許可の申請方法や必要書類、確認資料などをまとめた手引きも公開しています。
申請書の記載方法だけでなく、常勤役員等や営業所技術者等の確認資料、営業所資料などを準備するときにも確認しておきたい資料です。

②会社・事業者について作成する申請書
建設業許可の新規申請では、申請者の基本情報や役員、従業員、株主、事業の沿革などについて、所定の様式を使って申請書を作成します。
法人の場合は登記事項証明書や定款、株主名簿など、個人事業主の場合は事業内容が確認できる資料などを手元に用意してから作成するとスムーズです。
| No. | 書類 | 対象 | 主な記載内容 | 作成するときのポイント |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 建設業許可申請書 | 法人・個人 | 商号・名称、代表者、所在地、許可を受けようとする建設業など | 申請する許可の内容や営業所を確認して作成する |
| 2 | 役員等の一覧表 | 法人 | 役員等の氏名・役名など | 登記事項証明書などを確認して対象者を記入する |
| 7 | 使用人数 | 法人・個人 | 営業所ごとの使用人数 | 営業所技術者等とそれ以外の従業員を区分して記入する |
| 8 | 誓約書 | 法人・個人 | 欠格要件に該当しない旨の誓約 | 所定の様式で作成する |
| 14 | 許可申請者の調書 | 法人・個人 | 役員等や本人の住所・職歴など | 誰について作成する必要があるかを確認する |
| 16 | 株主(出資者)調書 | 法人 | 株主・出資者の氏名、住所、持株数・出資額など | 株主名簿などを確認して対象者を記入する |
| 17 | 営業の沿革 | 法人・個人 | 創業・設立、商号・名称や組織の変更など | 会社や事業の沿革を整理して記入する |
| 18 | 所属建設業者団体 | 法人・個人 | 所属している建設業者団体 | 加入している場合は団体名などを記入する |
| 19 | 主要取引金融機関名 | 法人・個人 | 主要な取引金融機関 | 金融機関名・支店名などを記入する |
建設業許可申請書【No.1】
建設業許可申請書には、商号・名称や代表者などの基本情報のほか、許可を受けようとする建設業や主たる営業所の所在地などを記入します。
新規申請の中心となる書類なので、まず「どの業種で許可を取得するのか」「どの営業所で建設業を営むのか」を決めたうえで作成します。
法人は役員・株主の範囲を確認してから作成する
法人では、役員等の一覧表【No.2】や許可申請者の調書【No.14】、株主(出資者)調書【No.16】など、役員や株主に関する書類を作成します。
単に登記事項証明書に記載されている取締役を書き写せばよいとは限らないため、それぞれの書類で記載する対象者を確認してから作成します。
申請書どうしの記載内容をそろえる
商号・名称、所在地、役員、営業所などの情報は、複数の申請書に記載します。
登記事項証明書や定款などの内容を確認しながら、申請書ごとに表記や内容が食い違わないように作成しましょう。
③営業所・営業所技術者等について作成・準備する書類
営業所と営業所技術者等については、営業所の所在地や許可を受ける業種、営業所技術者等として置く人などを申請書に記載します。
営業所技術者等については、資格・学歴・実務経験のどの要件で申請するかによって、作成・取得・準備する書類が変わります。
(1)自分で作成する書類
| No. | 書類 | 主な記載内容 | 作成するときのポイント |
|---|---|---|---|
| 3 | 営業所一覧表 | 営業所の名称・所在地、営業しようとする建設業など | 建設業を営む営業所ごとに必要事項を記入する |
| 4 | 営業所技術者等一覧表 | 営業所技術者等の氏名など | 営業所ごとに置く営業所技術者等を記入する |
| 12 | 営業所技術者等証明書 | 営業所技術者等の氏名、担当する建設業など | どの人がどの業種を担当するのか整理して作成する |
| 13 | 実務経験証明書など | 実務経験の内容・期間など | 実務経験によって要件を満たす場合などに作成する |
営業所技術者等は、許可を受ける建設業について必要な技術者要件を満たす人を営業所ごとに置きます。
複数の業種を申請する場合は、どの人がどの業種を担当するのかを先に整理してから作成します。同じ人が複数業種の要件を満たしている場合は、同一営業所で複数の業種を担当することもできます。
(2)資格・学歴などに応じて取得する書類
| No. | 書類 | 主な取得先 | どんな場合に必要? |
|---|---|---|---|
| 13 | 資格を証明する書類 | 資格により異なる | 国家資格などによって営業所技術者等の要件を満たす場合 |
| 13 | 修業(卒業)証明書 | 卒業した学校など | 指定学科の学歴と実務経験によって要件を満たす場合 |
資格だけで要件を満たせる場合もあれば、資格取得後などに一定の実務経験が必要になる資格もあります。
学歴を使う場合も、卒業した学校や学科によって必要な実務経験年数が変わるため、申請する業種との関係を確認してから証明書を取得します。
(3)実務経験・常勤性を確認するために準備する資料
| No. | 資料 | 確認する内容 | 主な準備方法 |
|---|---|---|---|
| 28 | 営業所技術者等の経験資料 | 必要な実務経験を積んでいたこと | 工事の内容や期間を確認できる資料を準備する |
| 29 | 営業所技術者等の常勤資料 | 現在、営業所に常勤していること | 健康保険関係の資料などを準備する |
実務経験によって営業所技術者等の要件を満たす場合は、実務経験証明書を作成するだけでなく、その期間に実際に対象となる建設工事に従事していたことを確認できる資料も必要です。
営業所技術者等は、国家資格で要件を満たす場合のほか、学歴と実務経験、一定期間の実務経験によって要件を満たす場合があります。どの方法で要件を満たすかによって必要な書類が変わるため、営業所技術者等の資格・学歴・実務経験を証明する資料で具体的な準備方法を確認してください。
また、営業所技術者等は申請する営業所に常勤している必要があるため、技術者要件を証明する書類とは別に、現在の常勤性を確認できる資料も準備します。
④常勤役員等について作成・準備する書類

常勤役員等については、要件を満たす人を申請書に記載し、必要な経営経験と現在の常勤性を確認できる資料を準備します。
経営経験を現在の会社で証明するのか、過去に勤務していた会社や個人事業主としての経験を使うのかによって、準備する資料が変わります。
(1)自分で作成する書類
| No. | 書類 | 主な記載内容 | 作成するときのポイント |
|---|---|---|---|
| 10 | 常勤役員等証明書 | 常勤役員等の氏名、役職、経営経験など | 使用する経営経験の期間や立場を確認して作成する |
| 11 | 常勤役員等の略歴書 | 住所、職歴など | 経営経験として使用する期間との整合を確認して記入する |
常勤役員等証明書【No.10】を作成する前に、誰を常勤役員等とするのか、その人のどの経営経験を使って要件を満たすのかを決めておきます。
たとえば、現在の会社だけで必要な経験期間を満たせない場合は、過去に役員をしていた会社や個人事業主としての経験を含めて申請することがあります。
(2)経営経験を確認するために取得・準備する資料
| No. | 資料 | 確認する内容 | 主な取得・準備方法 |
|---|---|---|---|
| 26 | 常勤役員等(経管)の経験資料 | 必要な期間、経営業務に携わっていたこと | 法人役員としての経験を使う場合は登記事項証明書などを取得・準備する |
| 26 | 常勤役員等(経管)の経験資料 | 経験期間中に建設業を営んでいたこと | 建設業許可関係の資料や工事実績を確認できる資料などを準備する |
経営経験は、単に「会社を経営していた」というだけではなく、必要な期間について、その立場と建設業を営んでいたことを確認できるように資料を揃えます。
過去の会社での役員経験を使う場合や、個人事業主としての経験を使う場合は、現在の会社だけで完結する場合よりも、取得・準備する資料が増えることがあります。
(3)現在の常勤性を確認するために準備する資料
| No. | 資料 | 確認する内容 | 主な準備方法 |
|---|---|---|---|
| 27 | 常勤役員等(経管)の常勤資料 | 現在、申請者に常勤していること | 健康保険関係の資料などを準備する |
経営経験の証明と、現在の常勤性の確認は別です。
過去の経営経験によって常勤役員等の要件を満たしていても、申請時点で申請者に常勤していることを確認できる資料が必要になります。
現在の会社だけで必要な経営経験を証明できない場合は、過去に役員を務めていた会社や個人事業主としての経験を使って証明することもあります。経験した立場や期間によって準備する資料が変わるため、常勤役員等の経営経験を証明する資料で具体的な証明方法を確認してください。
⑤工事実績・財務内容について作成する書類
工事実績と財務内容については、これまで施工した工事の内容や完成工事高、直前期の財務状況などを所定の様式に記載します。
決算書や工事台帳、請求書など、会社や事業で管理している資料を確認しながら作成します。
(1)工事実績について作成する書類
| No. | 書類 | 主な記載内容 | 作成するときのポイント |
|---|---|---|---|
| 5 | 工事経歴書 | 工事名、工事場所、請負代金、工期など | 申請する建設業の種類ごとに作成する |
| 6 | 直前3年の各事業年度における工事施工金額 | 建設業の種類ごとの完成工事高 | 直前3年分について、元請・下請などに分けて記入する |
工事経歴書【No.5】は、許可を申請する業種について、施工した工事の実績を記載する書類です。複数の業種を申請する場合は、それぞれの業種について作成します。
直前3年の各事業年度における工事施工金額【No.6】は、業種ごとの完成工事高を3事業年度分記載します。
そのため、工事台帳や請求書、決算資料などから、どの工事をどの建設業に分類するのか、各年度の完成工事高はいくらになるのかを整理してから作成します。
(2)財務内容について作成する書類
| No. | 書類 | 主な記載内容 | 作成するときのポイント |
|---|---|---|---|
| 15 | 財務諸表 | 貸借対照表、損益計算書など | 決算書をもとに建設業許可用の様式で作成する |
財務諸表【No.15】は、会社で作成している決算書をそのまま提出するのではなく、決算書の内容をもとに建設業許可用の様式へ組み替えて作成します。
法人と個人事業主では使用する財務諸表の様式が異なります。また、設立したばかりで最初の決算期を迎えていない法人では、開始貸借対照表を作成します。
工事経歴書や工事施工金額に記載する完成工事高は、財務諸表に記載する完成工事高とも関係するため、それぞれの金額に矛盾がないように作成します。
⑥社会保険について作成・準備する書類
社会保険については、健康保険・厚生年金保険・雇用保険の加入状況を申請書に記載し、その内容を確認できる資料を準備します。
法人か個人事業主か、従業員を雇用しているかなどによって、加入が必要な保険は異なります。
(1)自分で作成する書類
| No. | 書類 | 主な記載内容 | 作成するときのポイント |
|---|---|---|---|
| 9 | 健康保険等の加入状況 | 健康保険・厚生年金保険・雇用保険の加入状況 | 営業所ごとに加入状況を確認して記入する |
健康保険等の加入状況【No.9】には、営業所ごとに健康保険、厚生年金保険、雇用保険について、加入しているかどうかなどを記入します。
適用事業所に該当する場合は、それぞれの保険について適切に加入したうえで申請します。
(2)社会保険の加入状況を確認するために準備する資料
| No. | 資料 | 確認する内容 | 主な準備方法 |
|---|---|---|---|
| 32 | 健康保険・厚生年金保険の資料 | 健康保険・厚生年金保険への加入状況 | 保険料の納入状況などを確認できる資料を準備する |
| 32 | 雇用保険の資料 | 雇用保険への加入状況 | 労働保険料の納入状況などを確認できる資料を準備する |
健康保険・厚生年金保険と雇用保険では、確認に使用する資料が異なります。
そのため、健康保険等の加入状況【No.9】を作成したら、記載した加入状況とNo.32の確認資料の内容が一致しているか確認しておきます。
また、社会保険の加入手続そのものと、建設業許可申請で加入状況を確認するための資料の準備は別です。未加入の保険がある場合は、まず加入義務の有無を確認し、必要な加入手続を行ったうえで建設業許可申請を進めます。
⑦会社・事業者について取得・準備する添付書類

会社や事業者については、自分で作成する申請書とは別に、法人の登記内容や納税状況、役員等に関する事項を確認するための書類を取得・準備します。
法人と個人事業主では必要になる書類が異なるため、それぞれ分けて確認しましょう。
(1)法人が準備・取得する書類
| No. | 書類 | 何を確認する? | 準備方法・取得先 |
|---|---|---|---|
| 20 | 定款 | 会社の目的や組織など | 会社で保管している定款を準備する |
| 21 | 登記事項証明書 | 商号、本店、目的、役員などの登記事項 | 法務局で履歴事項全部証明書を取得する |
| 22 | 納税証明書 | 法人事業税の納税状況 | 都税事務所等で取得する |
| 34 | 法人番号資料 | 法人番号 | 法人番号を確認できる資料を準備する |
定款【No.20】は、設立時に作成したものをそのまま用意するのではなく、その後に定款変更をしている場合は現在の内容を確認して準備します。
登記事項証明書【No.21】についても、商号、本店所在地、役員、事業目的など、現在の会社情報と申請内容に違いがないか確認しておきます。
(2)役員等について取得する書類
| No. | 書類 | 何を確認する? | 主な取得先 |
|---|---|---|---|
| 24 | 登記されていないことの証明書または医師の診断書 | 欠格要件に関する事項 | 法務局/医療機関 |
| 25 | 身分証明書 | 破産手続開始の決定等に関する事項 | 本籍地の市区町村 |
これらは法人そのものについて取得するのではなく、役員等のうち必要となる人について取得します。
身分証明書【No.25】は、現在住んでいる市区町村ではなく、本籍地の市区町村から取得します。
(3)個人事業主が取得する書類
個人事業主の場合は、法人の定款や登記事項証明書、法人番号資料はありません。
一方で、事業主本人についての身分証明書【No.25】などのほか、個人事業税に関する納税証明書【No.22】を準備します。
法人と個人事業主では必要書類が異なるため、法人用の書類をそのまま当てはめず、申請する事業形態に合わせて準備しましょう。
⑧財産的基礎について準備する資料
一般建設業の新規許可では、財産的基礎の要件を満たしていることを確認します。
直前の決算で自己資本が500万円以上ある場合と、500万円未満の場合では、準備する資料が異なります。
(1)自己資本500万円以上で確認する場合
直前の決算における自己資本が500万円以上ある場合は、財務諸表【No.15】によって財産的基礎を確認します。
法人の場合は貸借対照表の純資産合計、個人事業主の場合は期首資本金、事業主借勘定、事業主利益の合計から事業主貸勘定を差し引いた額などをもとに自己資本を確認します。
この場合、財産的基礎を確認するために預金残高証明書を追加で取得する必要はありません。
(2)預金残高証明書または融資証明書を取得する場合
| No. | 書類 | 何を確認する? | 主な取得先 |
|---|---|---|---|
| 23 | 預金残高証明書 | 500万円以上の資金を調達する能力 | 銀行などの金融機関 |
| 23 | 融資証明書 | 500万円以上の資金を調達する能力 | 銀行などの金融機関 |
直前の決算で自己資本500万円以上を確認できない場合でも、500万円以上の資金を調達する能力があることを証明できれば、財産的基礎の要件を満たすことができます。
預金残高証明書を使用する場合は、申請直前になって慌てて取得するのではなく、申請予定日から逆算して金融機関へ発行を依頼します。
また、複数の金融機関の残高証明書を合算して500万円以上とする場合は、残高日を同一日にそろえる必要があります。
⑨営業所について準備する資料
営業所については、実際に建設業の営業所として使用していることを確認できる資料を準備します。
新規申請では、営業所の登記等を確認する資料、営業所写真、郵便番号・電話番号を確認できる資料が必要です。登記上の所在地とは別の場所を営業所としている場合などは、使用権原を確認する資料も準備します。
(1)営業所について準備する資料
| No. | 資料 | 何を確認する? | 主な準備方法 |
|---|---|---|---|
| 30 | 営業所資料 | 営業所の所在地や実態 | 登記事項証明書などと営業所写真を準備する |
| 31 | 営業所の使用権原確認資料 | その場所を営業所として使用できること | 自己所有の場合は建物の登記事項証明書等、賃貸の場合は賃貸借契約書の写しなどを準備する |
| 33 | 郵便番号等確認資料 | 営業所の郵便番号・電話番号 | 名刺・封筒などを準備する |

(2)営業所の写真を準備する
新規申請では、営業所の写真を準備します。
営業所の外観や入口、商号・名称の表示、営業所内部など、申請する場所で実際に建設業を営める状態になっていることが分かるように撮影します。
写真を撮るためだけに営業所を整えるのではなく、請負契約の見積りや契約締結などを行う営業所として使用できる状態にしたうえで、その状況が分かる写真を準備します。
(3)登記上の所在地とは別の場所を営業所にする場合
法人の登記上の所在地や、個人事業主の住民票上の住所とは別の場所に実際の営業所がある場合は、その場所を使用できることを確認する資料が必要になります。
自己所有の建物であれば、建物の登記事項証明書、または固定資産物件証明書・固定資産評価証明書を準備します。
賃貸物件の場合は、賃貸借契約書の写しを準備します。契約上の使用目的が住居用になっている場合は、事業所として使用できる旨の特約、または賃貸人の承諾書が必要です。
(4)郵便番号・電話番号を確認できる資料も準備する
営業所の郵便番号と電話番号を確認できるものとして、名刺や封筒などの写しを準備します。
この資料は提出書類として綴じ込むものではなく、申請時に提示する資料です。
⑩申請書・添付資料を準備するときの注意点
申請書と添付資料は、それぞれを個別に揃えるだけではなく、申請書に記載した内容と証明資料の内容が一致するように準備することが重要です。
(1)申請内容を決めてから必要書類を準備する
書類を集め始める前に、許可を受ける業種、営業所、常勤役員等、営業所技術者等を決めます。
特に常勤役員等の経営経験や営業所技術者等の実務経験を使う場合は、誰のどの期間の経験を使うかによって必要な資料が変わります。
先に申請内容を固めておくと、不要な証明書を取得したり、後から別の資料を集め直したりすることを避けやすくなります。
申請する業種や営業所、常勤役員等、営業所技術者等が決まったら、まず新規申請で必要になる書類を一通り洗い出します。提出書類をまとめて確認したい場合は、東京都の建設業許可の必要書類チェックリストを利用してください。
(2)申請書と添付資料の内容を一致させる
申請書に記載する商号・名称、所在地、役員、営業所などは、登記事項証明書や定款などの内容と照らし合わせながら作成します。
また、工事経歴書【No.5】、直前3年の各事業年度における工事施工金額【No.6】、財務諸表【No.15】など、複数の書類で関連する数字を記載する場合も、それぞれの内容に矛盾がないか確認します。
書類を一枚ずつ完成させるのではなく、関連する書類をまとめて確認すると間違いを見つけやすくなります。
(3)証明書は取得する時期を確認する
法務局や市区町村などから取得する証明書には、申請時に使用できる発行時期が定められているものがあります。
申請準備の最初にすべて取得すると、ほかの書類を作成している間に期間が経過してしまうことがあります。
そのため、先に申請書や経験資料などの準備を進め、証明書ごとの有効な期間と申請予定日を確認して取得すると進めやすくなります。
(4)提出前に書類一式をまとめて確認する
すべての書類が揃ったら、必要な書類が不足していないかだけでなく、申請書どうしの記載内容、添付資料との整合、必要な証明期間などをまとめて確認します。
建設業許可の新規申請は書類の種類が多いため、最後に一覧で確認できるようにしておくと、提出漏れや記載漏れを防ぎやすくなります。
申請書・添付資料の準備ができたら、東京都への提出方法も確認しておきましょう。建設業許可は書面で申請する方法のほか、JCIPによる電子申請も利用できます。
JCIPと書面申請の違い・選び方
申請書と添付資料の準備ができたら、東京都へ申請します。提出方法や申請先、受付から許可までの手続きは、東京都の建設業許可の申請方法で解説しています。

⑪東京都の建設業許可の申請書・添付資料に関するよくある質問
Q:法人と個人事業主では必要書類が違いますか?
異なります。
法人では定款や登記事項証明書などが必要になりますが、個人事業主にはこれらの書類はありません。また、財務諸表や納税証明書なども法人と個人事業主で使用する書類が異なります。
Q:工事実績がない場合でも工事経歴書は必要ですか?
必要です。
申請する業種について工事実績がない場合でも工事経歴書を作成し、実績がないことが分かるように記載します。
Q:登記事項証明書などはコピーでも提出できますか?
書類によって、原本の提出が必要なもの、写しを提出するもの、申請時に原本を提示して確認を受けるものがあります。
「証明書だからすべて原本」「確認資料だからすべてコピー」と一律には判断せず、書類ごとに提出方法を確認して準備します。
Q:証明書は取得してから何か月以内のものが必要ですか?
書類によって期限が異なります。新規申請で特に注意したいものは次のとおりです。
| 書類 | 期限 |
|---|---|
| 登記事項証明書(履歴事項全部証明書) | 発行後3か月以内 |
| 登記されていないことの証明書 | 発行後3か月以内 |
| 医師の診断書を使用する場合 | 証明日から3か月以内 |
| 身分証明書 | 発行後3か月以内 |
| 預金残高証明書・融資証明書 | 証明日が申請受付日から1か月以内 |
登記事項証明書は、発行後3か月以内のものを準備します。登記されていないことの証明書と身分証明書についても、発行後3か月以内のものが必要です。
特に注意したいのが、預金残高証明書・融資証明書です。こちらは発行日ではなく「証明日」を基準に、申請受付日から1か月以内である必要があります。
たとえば「4月2日現在」の預金残高証明書を4月3日に発行してもらった場合、使用できるのは5月1日までです。複数の金融機関の残高証明書を合算する場合は、証明日を同一日にそろえます。
そのため、期限のある証明書は申請準備の最初にまとめて取得するのではなく、申請予定日から逆算して取得すると取り直しを防ぎやすくなります。
Q:営業所が自宅の場合はどのような資料が必要ですか?
自宅を営業所として申請する場合は、主に次の資料を準備します。
| 資料 | 主な内容 |
|---|---|
| 営業所の写真 | 建物の外観、入口、商号・名称の表示、営業所内部など |
| 営業所資料【No.30】 | 自宅に営業所があることを確認するための資料 |
| 使用権原確認資料【No.31】 | 必要となる場合に、建物の登記事項証明書や賃貸借契約書などを準備 |
| 郵便番号等確認資料【No.33】 | 営業所の郵便番号・電話番号を確認できる名刺や封筒など |
賃貸住宅を営業所にする場合、賃貸借契約上の使用目的が「住居用」となっているときは、事業所として使用できる旨の特約または賃貸人の承諾書を準備します。
また、自宅の一部を営業所として使用する場合は、営業所として使用するスペースが分かるように写真を撮影します。
Q:社会保険に加入していない場合でも申請できますか?
加入義務がある社会保険に未加入のままでは、建設業許可を取得できません。
健康保険、厚生年金保険、雇用保険は、一定の要件に該当する事業者に法律上の加入義務があります。
建設業許可は、こうした法的義務を果たしていない事業者にそのまま許可を与える制度ではありません。 加入義務があるにもかかわらず未加入の場合は、必要な加入手続きを行ったうえで申請する必要があります。
一方、従業員を雇用していないなど、その保険について加入義務がない場合は、未加入でも申請できます。
Q:申請書の作成や添付資料の準備を行政書士に依頼できますか?
依頼できます。
建設業許可の申請では、申請書の作成だけでなく、常勤役員等の経営経験や営業所技術者等の実務経験をどの資料で証明するか、営業所や社会保険について何を準備するかなども確認する必要があります。
自社で必要書類を判断するのが難しい場合や、書類の作成・収集に時間をかけられない場合は、建設業許可を扱う行政書士へ相談する方法があります。
⑫東京都の建設業許可の申請書・添付資料まとめ
東京都知事・一般建設業の新規許可申請では、所定の申請書を作成するだけでなく、申請内容を確認するための添付書類や確認資料も準備します。
書類の準備方法は、大きく次の3つに分けられます。
(1)所定の様式を使って自分で作成する書類
(2)法務局・都税事務所・市区町村・金融機関などから取得する書類
(3)経営経験、実務経験、常勤性、営業所、社会保険などを確認するために準備する資料
特に、常勤役員等の経営経験や営業所技術者等の実務経験を使う場合は、申請書に経験期間を記載するだけではなく、その経験を確認できる資料まで準備する必要があります。
また、登記事項証明書や身分証明書など取得時期に注意が必要な書類もあるため、最初に申請内容を決め、必要書類を洗い出してから順番に準備すると進めやすくなります。
申請書や添付資料の準備だけでなく、許可の要件、申請から許可までの流れ、期間や費用などを含めて確認したい方は、東京都知事・一般建設業の新規許可申請をご覧ください。
自社で申請することもできますが、必要書類の判断が難しい場合や、経営経験・実務経験の証明方法が分からない場合、書類の作成や収集に時間をかけられない場合は、建設業許可を扱う行政書士に相談する方法もあります。
自分で準備するのが難しいと思ったら行政書士にご相談ください
建設業許可の新規申請では、申請書の作成だけでなく、登記事項証明書や納税証明書などの取得、常勤役員等の経営経験や営業所技術者等の実務経験を確認する資料、営業所や社会保険に関する資料なども準備する必要があります。
「必要な書類は分かったけれど、自分ですべて準備するのは難しそう」と感じた場合は、行政書士に申請手続きを依頼することもできます。
自分で申請する場合と行政書士に依頼する場合の違いや、自分で進めやすいケースについては、こちらで詳しく解説しています。
建設業許可は自分で申請できる?
当事務所では、東京都知事の建設業許可について、必要書類の確認から申請書の作成、添付資料の準備、申請手続きまでサポートしています。
自社でどこまで準備できるか分からない段階でも構いません。まずは現在の状況をお聞かせください。

