建設業許可の更新期限はいつ?30日前を過ぎた場合・申請中の扱いを解説

建設業許可の更新期限をカレンダーで確認し、行政書士に相談する建設会社経営者

建設業許可には有効期間があり、引き続き建設業を営むためには更新申請が必要です。

ただ、更新時期が近づいてから「いつまでに申請すればいい?」「30日前を過ぎたら更新できない?」「更新申請中に有効期間が切れたらどうなる?」と不安になる方もいると思います。

この記事では、東京都知事・一般建設業の更新期限を中心に、有効期間満了日までの時期に応じて、いつ何をすればよいのかを分かりやすく解説します。

目次

①建設業許可の有効期間と更新申請の期限

建設業許可の有効期間は5年間

建設業許可の有効期間は5年間です。

たとえば、令和3年8月5日に許可を受けた場合、有効期間満了日は令和8年8月4日となります。

引き続き建設業許可を維持するには、有効期間が満了する前に更新申請を行う必要があります。

東京都の更新申請は満了日の2か月前から30日前まで

東京都知事許可の更新申請は、有効期間満了日の2か月前から30日前までが受付期間です。

たとえば、有効期間満了日が令和8年8月4日の場合、更新申請の受付期間は令和8年6月4日から7月5日までとなります。

更新せずに有効期間満了日を迎えると、現在の建設業許可は失効します。

東京都の更新申請は満了日の2か月前から30日前まで

東京都知事許可の更新申請は、有効期間満了日の2か月前から30日前までが受付期間です。受付開始日が土日祝日の場合は、翌開庁日から受付となります。

たとえば、有効期間満了日が8月4日の場合は、6月4日から7月5日までが更新申請の受付期間となります。

更新申請は、満了直前になってから準備するのではなく、余裕をもって進めることが大切です。

有効期間満了日はどこで確認する?

建設業許可の有効期間は、許可通知書で確認できます。

許可通知書には、許可番号や許可年月日、有効期間が記載されています。更新時期が近づいたら、まずは許可通知書を確認して、正確な有効期間満了日を把握しましょう。

前回の新規申請や更新申請を行政書士に依頼している場合は、許可通知書や申請書の控えなどがまとめて保管されていないか確認してみてください。

IT行政書士事務所では、許可通知書や申請書の控えなどを重要な書類だと分かるようにファイルにまとめて納品しています。 更新時にも確認する書類ですので、受け取ったファイルは大切に保管してください。

②更新期限までの期間別|今から何をすればいい?

建設業許可の更新期限から逆算して書類確認・準備・申請を進める流れを示したタイムライン
建設業許可の更新は、期限直前ではなく、必要な書類や届出状況を早めに確認して準備を進めることが大切です。

更新申請は、満了日の直前になってから準備を始めると、過去の届出状況によっては間に合わなくなるおそれがあります。

まずは、有効期間満了日から見て現在どの時期にいるのか確認してみましょう。

【更新までの目安】

有効期間満了の6か月前頃|更新準備を始める

決算変更届が毎年提出されているか、役員・代表者・営業所・経管・専技などに変更がなかったかを確認します。未提出の届出がある場合は、更新申請に間に合うよう早めに整理を始めます。

有効期間満了の2か月前|更新申請の受付開始

東京都で更新申請の受付が始まります。現在の許可内容や届出状況に問題がなく、必要書類が揃っていれば更新申請を進めます。

有効期間満了の30日前|東京都が示す更新申請期限

東京都が示している更新申請期限です。この時点までに更新申請を行えるよう、書類の準備・確認を終えておきます。

30日前を過ぎた|すぐに現在の状況を確認

30日前を過ぎたからといって、その日に建設業許可が失効するわけではありません。ただし、東京都が示す更新申請期限は過ぎています。有効期間満了日、未提出の届出、更新申請に必要な書類をすぐに確認します。

有効期間満了日|未申請のまま満了すると許可失効

更新申請をしないまま有効期間が満了すると、現在の建設業許可は失効します。再び建設業許可を取得する場合は、更新ではなく新規申請が必要になります。

6か月前頃から確認しておきたい理由

IT行政書士事務所では、できれば有効期間満了の6か月前頃までに更新についてご相談いただくことをおすすめしています。

更新申請では、現在の許可内容だけでなく、それまでに必要な決算変更届や各種変更届が提出されているか確認する必要があります。

たとえば、決算変更届を数年間提出していなければ、未提出となっている事業年度ごとに過去の資料を確認して書類を作成しなければなりません。

役員、代表者、営業所、常勤役員等(経管)、営業所技術者等(専技)などに変更があったにもかかわらず、変更届を提出していないケースもあります。

こうした未提出の届出が更新直前に見つかると、更新申請だけを準備すればよい場合よりも時間が必要です。

「更新はまだ半年先だから早い」と考えず、一度届出状況を確認しておくことが、余裕をもって更新を進めるポイントです。

③30日前を過ぎたら建設業許可はどうなる?

建設業許可の更新前に過去の決算変更届や各種変更届の提出状況を行政書士と確認する建設会社経営者
建設業許可の更新前には、決算関係の届出や役員・営業所・技術者などの変更について、必要な届出が済んでいるか確認します。

30日前を過ぎても許可が直ちに失効するわけではない

東京都では、有効期間満了日の30日前までに更新申請を行います。

30日前を過ぎても、その時点で建設業許可が失効するわけではありません。ただし、更新申請の期限は過ぎているため、すぐに有効期間満了日や届出状況を確認して対応する必要があります。

更新しないまま有効期間が満了すると許可は失効する

更新申請をしないまま有効期間が満了すると、建設業許可は失効します。

失効した許可を更新することはできません。再び建設業許可を取得する場合は、新規申請が必要です。

許可が失効したら取引先への報告も必要

建設業許可が失効した場合は、元請や取引先に速やかに報告し、現在の契約や今後予定している工事への影響を確認しましょう。

再び建設業許可を取得する場合は、新規申請が必要です。新たな許可を取得するまでの間は、建設業許可が必要となる工事を新たに請け負うことはできません。

特に、元請や取引先から建設業許可の取得・維持を求められている場合は、取引そのものに影響する可能性があります。

建設業許可の有効期間が迫っている方へ

「30日前を過ぎている」「決算変更届を提出していない」「変更届を出しているか分からない」という場合は、まず現在の許可・届出状況を確認する必要があります。

IT行政書士事務所では、東京都知事・一般建設業の更新申請をサポートしています。有効期間が迫っている場合も、現在の状況を確認したうえで、更新申請で対応できるのか、新規申請が必要なのかを確認します。

④更新申請中に有効期間満了日を迎えたらどうなる?

東京都知事許可の更新申請は、有効期間満了日の30日前までに行います。

一方、東京都では、許可申請書を受け付けてからの標準処理期間を25日(土日祝日などの閉庁日を除く)としています。

そのため、期限内に更新申請をしていても、更新許可が出る前に現在の許可の有効期間満了日を迎えることがあります。

この場合でも、有効期間満了前に更新申請が受理されていれば、更新について許可または不許可の処分がされるまでは、従前の建設業許可が引き続き有効です。

たとえば、有効期間満了日が8月4日で、期限内に更新申請をしているものの、8月4日時点でまだ更新許可が出ていない場合でも、それだけで無許可になるわけではありません。

更新許可が出るまで工事を請け負える?

従前の許可が有効とされている間は、その許可の範囲で建設業を営むことができます。

ただし、これは有効期間満了前に更新申請をしている場合の扱いです。

更新申請をしないまま有効期間が満了し、許可が失効した場合とは異なります。

⑤一般建設業と特定建設業では更新申請の何が違う?

一般建設業と特定建設業では、許可の有効期間や更新申請の基本的な仕組みは同じです。

大きく異なるのは、更新時に確認する許可要件の一部です。

特定建設業は財産的基礎の確認に注意

特定建設業では、財産的基礎について次の基準をすべて満たす必要があります。

項目基準
欠損額資本金の20%以下
流動比率75%以上
資本金2,000万円以上
自己資本4,000万円以上

そのため、特定建設業の更新では、現在の決算内容がこれらの基準を満たしているか確認する必要があります。

一般建設業の更新とは、この点が大きく異なります。

一般建設業から特定建設業への変更は更新ではない

一般建設業から特定建設業へ変更する場合は、通常の更新申請ではなく、「般・特新規」の申請が必要です。

更新申請は、現在受けている許可をそのまま継続するための手続です。一方、一般建設業と特定建設業では許可の区分が異なるため、一般建設業の更新申請をしても、特定建設業の許可に切り替わるわけではありません。

たとえば、現在「建築一式工事」の一般建設業許可を受けている会社が、元請として大規模な工事を受注するため、同じ建築一式工事について特定建設業許可へ切り替えたい場合は、一般建設業の更新ではなく、特定建設業への般・特新規を申請します。

この場合、特定建設業の財産的基礎などの要件を満たしているかも確認する必要があります。

⑥東京都知事許可と国土交通大臣許可では更新手続の何が違う?

東京都知事許可と国土交通大臣許可では、更新によって現在の許可を継続するという点は同じですが、申請先や申請方法が異なります。

申請先が異なる

東京都知事許可の更新申請は、東京都へ行います。

一方、国土交通大臣許可は、主たる営業所の所在地を管轄する地方整備局等へ申請します。

たとえば、東京都に主たる営業所がある会社が国土交通大臣許可を受けている場合、申請先は関東地方整備局です。

書面で申請する場合の提出方法も異なる

東京都知事許可は、東京都庁の窓口で書面による更新申請を行うことができます。

これに対して、東京都に主たる営業所がある国土交通大臣許可を関東地方整備局へ書面申請する場合は、原則として郵送で提出します。持参による提出も可能です。

なお、東京都知事許可・国土交通大臣許可のいずれも、建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)を利用した電子申請に対応しています。

⑦更新前に決算変更届・各種変更届の提出状況を確認しよう

建設業許可の更新前に過去の決算変更届や各種変更届の提出状況を行政書士と確認する建設会社経営者
更新申請の前に、毎年の決算変更届や役員・営業所・技術者などの変更について、必要な届出が済んでいるか確認します。

更新申請の準備では、現在の許可内容だけでなく、これまでに必要な決算変更届や各種変更届が提出されているか確認します。

主な届出と提出期限は次のとおりです。

主な届出・変更内容提出期限
決算変更届事業年度終了後4か月以内
商号の変更変更後30日以内
営業所の名称の変更変更後30日以内
営業所の所在地・電話番号・郵便番号の変更変更後30日以内
営業所の新設・廃止変更後30日以内
営業所の業種の追加・廃止変更後30日以内
資本金額の変更変更後30日以内
役員等・代表者の変更変更後30日以内
支配人の変更変更後30日以内
令第3条に規定する使用人の変更変更後2週間以内
常勤役員等(経管)の変更変更後2週間以内
営業所技術者等(専技)の変更変更後2週間以内
健康保険等の加入状況の変更変更後2週間以内

更新時にまとめて届出をすればよいわけではありません。それぞれの期限までに手続を行う必要があります。

更新準備の段階で未提出の届出が見つかった場合は、必要な届出を整理したうえで更新申請を進めます。

決算変更届が未提出の場合は更新前に対応する

決算変更届は、毎事業年度終了後4か月以内に提出する必要があります。

必要な決算変更届が未提出の場合、そのままでは更新申請をすることができません。 未提出の年度がある場合は、更新申請の前に対応が必要です。

商号・役員・資本金などの変更は登記内容も確認する

法人の場合、商号、資本金額、役員、代表者などを変更していれば、商業登記だけでなく建設業許可の変更届も必要です。

たとえば、数年前に役員が交代し、法人登記は変更しているものの、建設業許可の役員変更届を提出していなかった場合は、更新前に未提出となっている変更届への対応が必要です。

更新準備では、現在の登記事項と建設業許可の届出内容に違いがないか確認しておきましょう。

主たる営業所を移転している場合は早めに確認する

本店を移転している場合も、法人登記の所在地を変更しただけでは建設業許可の手続は完了しません。建設業許可上の主たる営業所についても所在地変更の届出が必要です。

営業所の所在地変更では、実際にその場所を営業所として使用していることを確認するための資料なども準備します。

IT行政書士事務所では、主たる営業所の所在地変更をご依頼いただいた場合、原則として現地を確認し、営業所の写真撮影なども行っています。

そのため、更新直前に所在地変更の未届が判明するよりも、移転した時点で手続を済ませておく方がスムーズです。

経管・専技などの変更は許可要件にも注意する

常勤役員等(経管)や営業所技術者等(専技)の変更は、単に新しい人の氏名を届け出れば終わる手続ではありません。

後任者が必要な要件を満たしているか、その要件を必要な資料によって証明できるかを確認する必要があります。

たとえば、営業所技術者等が退職し、別の人がその役割を引き継いでいたとしても、後任者が資格や実務経験などの要件を満たしていなければ、変更届を提出すれば解決するという問題ではありません。

常勤役員等や営業所技術者等は建設業許可の要件に関わるため、変更があった場合は更新時まで待たず、速やかに確認・手続を行うことが重要です。

⑧建設業許可の更新期限に関するよくある質問

Q:更新期限の30日前を過ぎても更新できますか?

30日前を過ぎても、建設業許可が直ちに失効するわけではありません。

ただし、東京都が定める更新申請の期限は有効期間満了日の30日前までです。すでに期限を過ぎているため、すぐに有効期間満了日を確認して対応してください。

Q:有効期間満了日当日でも更新申請できますか?

東京都が定める更新申請の期限は、有効期間満了日の30日前までです。

満了日当日の申請を前提にすることはできません。すでに30日前を過ぎている場合は、すぐに東京都または行政書士へ確認してください。

Q:更新申請中に有効期間が切れたら無許可になりますか?

いいえ。有効期間満了前に更新申請をしていれば、満了日を迎えただけで無許可にはなりません。

更新について許可または不許可の処分がされるまでは、従前の許可が引き続き有効です。

Q:決算変更届を提出していなくても更新できますか?

いいえ。必要な決算変更届が未提出のままでは、更新申請をすることができません。

未提出の年度がある場合は、更新申請の前に決算変更届への対応が必要です。

Q:変更届を出していなくても更新できますか?

必要な変更届が未提出の場合は、先に変更届への対応が必要です。

役員、営業所、常勤役員等(経管)、営業所技術者等(専技)などに変更がなかったか確認してください。

Q:更新しないまま有効期間が切れたらどうなりますか?

建設業許可は失効します。

失効した許可を更新することはできません。再び建設業許可を取得するには、新規申請が必要です。

また、許可の失効によって元請や取引先にも影響する可能性があるため、速やかに状況を報告し、現在の契約や予定している工事への影響を確認してください。

Q:更新期限のお知らせは東京都から届きますか?

東京都から更新期限のお知らせが届くことを前提にせず、事業者自身で管理する必要があります。

許可通知書で有効期間満了日を確認し、更新時期を把握しておきましょう。

IT行政書士事務所では、決算変更届の提出時期や建設業許可の更新時期などを管理し、適切なタイミングでご案内しています。

⑨東京都知事・一般建設業の更新期限が近い方へ

建設業許可の更新期限について行政書士に相談し、必要な手続を確認する建設会社経営者
更新期限が迫っている場合も、まず現在の許可や届出の状況を確認し、必要な手続を整理することが大切です。

建設業許可の更新は、単に更新申請書を提出すればよいとは限りません。

決算変更届が未提出になっていたり、役員・営業所・常勤役員等(経管)・営業所技術者等(専技)などの変更届が出ていなかったりすると、更新申請の前に対応が必要になります。

特に、有効期間満了日の30日前を過ぎている場合は、先延ばしにせず現在の状況を確認してください。

許可を失効すると、再び許可を取得するには新規申請が必要になります。元請や取引先への報告が必要になるなど、自社だけではなく周囲の取引にも影響する可能性があります。

IT行政書士事務所では、東京都知事・一般建設業の更新申請をサポートしています。

「更新期限が迫っている」「30日前を過ぎてしまった」「届出をきちんと提出しているか分からない」という場合も、まずはご相談ください。

現在の許可や届出状況を確認し、更新申請で対応できるのか、すでに許可が失効している場合は新規申請が必要なのかを整理したうえで、必要な手続をご案内します。