工場で使用する集じん機や排ガス処理装置、排水処理設備などの設置工事を請け負う場合、工事の内容や請負金額によって建設業許可が必要になります。
環境設備には、小型の集じん機から大型の排水処理システムまでさまざまな種類があり、設備の規模や施工範囲によって工事金額が大きく異なるためです。
例えば、小型の集じん機やスクラバーでは、機器代金と据付工事費を合わせても500万円未満に収まる場合があります。一方、大型設備や配管・ダクト工事を伴う場合は、500万円以上となることもあります。
また、環境設備は種類や施工内容によって、機械器具設置工事業や管工事業など、必要な許可業種が異なる点にも注意が必要です。
この記事では、環境設備の設置工事に必要な建設業許可の判断基準、設備の価格相場、許可業種、新規取得の要件について解説します。
目次
①環境設備の設置工事の具体例
環境設備とは、工場から発生する粉じんや排ガス、排水、汚泥などを処理するための設備です。
環境汚染の防止や法令に基づく排出基準への対応を目的として、さまざまな工場に導入されています。設備によって構造や施工方法が異なり、機器本体の据付だけでなく、ダクトや配管などの工事を伴うことも特徴です。
集じん設備・排ガス処理設備
集じん設備・排ガス処理設備は、製造工程で発生する粉じんや有害物質、臭気などを回収・除去するための装置です。
代表的な設備を次の表に整理しました。
| 設備の種類 | 主な機械・設備の例 |
|---|---|
| 集じん設備 | バグフィルター、サイクロン集じん機、電気集じん機 |
| 排ガス処理設備 | スクラバー(排ガス洗浄塔)、脱硫装置、脱臭装置 |
例えば、金属加工工場の研磨工程では、発生する粉じんを回収するために集じん機を設置します。
化学工場では、製造工程から排出されるガスを処理するスクラバーが代表例。設備本体の据付に加え、排気ダクトや配管の接続工事が必要となるケースもあります。
このように、集じん設備や排ガス処理設備では、機器本体だけでなく、ダクトや配管を含めた施工範囲の確認が重要です。

排水処理設備・汚泥処理設備
排水処理設備・汚泥処理設備は、工場排水の浄化や、処理過程で発生する汚泥の脱水・減量を担う設備です。
主な機械・設備は次のとおりです。
| 設備の種類 | 主な機械・設備の例 |
|---|---|
| 排水処理設備 | 中和処理装置、凝集沈殿装置、加圧浮上装置、膜ろ過装置 |
| 汚泥処理設備 | 汚泥脱水機、フィルタープレス、汚泥乾燥機 |
例えば、めっき工場では、排水のpHを調整する中和処理装置が使用されます。
食品工場で発生する汚泥の減量には、汚泥脱水機やフィルタープレスが活躍。こうした設備は単独で設置されるだけでなく、処理槽やポンプ、配管などを組み合わせ、一つの処理システムとして構築されることもあります。
環境設備の設置工事は、機器単体の据付から処理システム全体の構築まで幅広く、施工内容によって必要な建設業許可の業種も異なります。

②環境設備の設置に建設業許可が必要な理由
環境設備の設置工事には、専門的な施工技術と適切な安全管理が求められます。
集じん機や排ガス処理装置、排水処理設備などは、工場の環境対策を担う重要な設備です。施工に不備があれば、設備の性能低下や故障だけでなく、粉じん・排ガスの漏出や未処理排水の流出につながるおそれがあります。
例えば、スクラバーの据付や配管接続に問題があれば、排ガスを十分に処理できず、工場の操業に影響を及ぼす可能性もあります。
こうした設置工事のうち、建設工事に該当するものは建設業法の対象となり、請負金額に応じて建設業許可が必要です。
建設業法は、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護することなどを目的としています。そのため、工事を請け負う事業者には、一定の経営基盤や技術力が求められる仕組みです。
例えば、環境設備メーカーが自社製の集じん機を工場に納入し、据付工事まで請け負う場合や、専門施工会社が排水処理設備の設置を受注する場合も、建設業許可の対象となることがあります。
環境設備の設置では、設備の性能だけでなく、適切な施工によって環境対策の機能を確保することが重要です。
③環境設備の設置に建設業許可が必要となる条件
集じん機や排ガス処理装置、排水処理設備などの設置工事では、1件の工事の請負代金が500万円以上(税込)であれば、原則として建設業許可が必要です。
ただし、許可の要否は据付工事費だけでは判断できません。設備本体の代金やメーカーからの支給機器も考慮する必要があります。
500万円未満の軽微な建設工事
1件の請負代金が500万円未満(税込)の工事は「軽微な建設工事」に該当し、そのような工事のみを請け負う場合、建設業許可は不要です。
例えば、小型の集じん機やスクラバーでは、機器本体と据付工事費を合わせても500万円未満に収まるケースがあります。
一方、大型の排ガス処理設備や排水処理システムでは、設備の規模や施工範囲によって500万円以上となることも珍しくありません。
環境設備の設置では、機器の種類や規模によって建設業許可の必要性が異なります。
500万円基準の基本的な考え方や、工事内容から許可の要否を判断する方法は、建設業許可が必要な工事の判断方法で詳しく解説しています。
設備本体の販売・支給と請負金額の判断
環境設備の設置では、機器の販売と据付工事を一体として請け負う場合、設備本体の代金を含めて契約の実態から請負金額を判断する必要があります。
また、注文者から工事に使用する機器・材料を支給される場合は、その市場価格や運送費を請負代金に加えて判断します。
例えば、環境設備メーカーから排水処理装置を支給され、専門施工会社が据付工事を請け負うケースです。
| 契約内容 | 金額(税込) |
|---|---|
| 支給される排水処理装置の市場価格 | 800万円 |
| 専門施工会社の据付工事費 | 200万円 |
| 判定上の合計額 | 1,000万円 |
※金額は判断方法を説明するための仮定例です。別途運送費がある場合は、その扱いも確認します。
この場合、専門施工会社が受け取る工事費は200万円でも、支給機器の市場価格を加えると500万円の基準を超えます。
環境設備メーカーや専門施工会社は、据付工事費だけでなく、設備の販売・支給方法を含めて建設業許可の要否を確認することが重要です。
④環境設備の価格相場と建設業許可の500万円基準
環境設備の設置工事では、小型・中型の集じん機やスクラバーは500万円未満に収まる場合がある一方、大型の排水処理設備などでは500万円を大きく超えるケースもあります。
設備の種類や処理能力によって本体価格が異なり、据付工事や配管・ダクト工事の範囲も変わるためです。

集じん設備・排ガス処理設備の価格目安
小型・中型の集じん機やスクラバーでは、機器本体と据付工事費を合わせても500万円未満に収まるケースがあります。
参考価格は次のとおりです。
| 設備の種類 | 本体価格の参考例 |
|---|---|
| 小型・移動式集じん機 | 15万〜50万円 |
| 中型・定置式集じん機 | 50万〜200万円 |
| 大型集じん設備 | 300万円〜 |
| 湿式スクラバー GS-050 | 約217万円 |
| 湿式スクラバー GS-075 | 約348万円 |
※集じん機は概算価格の目安で、税込・税別の条件は統一されていません。スクラバーはコクゴeネットの公表価格(税込)を参考にしています。いずれも据付工事費などを含む総額ではありません。
例えば、本体価格200万円の集じん機を据付工事費100万円で設置する場合、合計300万円となり、金額上は軽微な建設工事に該当します。
一方、スクラバーの設置に大型ダクトや配管工事を伴う場合は、500万円以上となることもあります。
集じん機やスクラバーの設置では、機器の規模と施工範囲によって建設業許可の必要性が変わります。
排水処理設備・汚泥処理設備の価格目安
排水処理設備や汚泥処理設備は、複数の機器を組み合わせたシステムとなることがあり、500万円以上になるケースも考えられます。
例えば、工場排水を処理する設備では、処理槽やポンプ、配管、制御装置などを組み合わせて設置することがあります。
また、汚泥脱水機も処理能力や仕様によって価格差が大きく、機器本体に加えて配管や電気設備の工事が必要になる場合があります。
主な設備と費用の特徴は次のとおりです。
| 設備の種類 | 費用面の特徴 |
|---|---|
| 小型の排水処理装置 | 機器単体では500万円未満となる場合がある |
| 排水処理システム一式 | 処理槽・ポンプ・配管などを含み、500万円以上となる場合がある |
| 汚泥脱水機 | 小型機器から大型設備まで、処理能力によって価格差が大きい |
排水処理設備や汚泥処理設備では、機器単体の価格だけでなく、システム全体の施工範囲を確認することが重要です。
設備本体と据付・配管工事を一括受注する場合
環境設備メーカーや販売会社が、設備本体の販売と据付工事を一括して請け負う場合は、契約の実態に応じて機器代金を含めた金額で建設業許可の要否を判断する必要があります。
例えば、スクラバー本体とダクト・配管工事をまとめて受注するケースです。
| 契約内容 | 金額(税込) |
|---|---|
| スクラバー本体 | 300万円 |
| 据付工事 | 80万円 |
| ダクト・配管工事 | 150万円 |
| 契約総額 | 530万円 |
※金額は判断方法を説明するための仮定例であり、実際の販売価格ではありません。
この場合、設備本体と工事を一体として請け負う契約であれば、総額530万円となり、建設業許可が必要となる金額基準を超えます。
また、主たる据付工事に附帯するダクト・配管工事なのか、独立した別業種の工事なのかによっても必要な許可は異なります。
環境設備の設置工事では、設備本体の価格、据付・配管工事の範囲、契約内容を確認し、500万円の基準と必要な許可業種を判断することが重要です。
⑤環境設備の設置で検討する建設業許可の業種
環境設備の設置工事では、機械器具設置工事業や管工事業を中心に、実際の施工内容に応じて必要な許可業種を判断します。
建設業許可は設備の名称だけで決まるものではなく、工事の内容によって業種が区分されるためです。
国土交通省は、単体の公害防止施設について、集じん設備は機械器具設置工事業、排水処理設備は管工事業に区分する例を示しています。
主な環境設備と関連する許可業種は、次のとおりです。
| 環境設備・工事内容 | 主に検討する許可業種 |
|---|---|
| 集じん機の据付 | 機械器具設置工事業 |
| スクラバーなどの排ガス処理設備 | 機械器具設置工事業・管工事業など |
| 工場排水処理設備 | 管工事業 |
| 汚泥脱水機などの機械設備 | 機械器具設置工事業など |
| 電源供給・動力配線 | 電気工事業 |
| 公共のごみ処理施設 | 清掃施設工事業 |
集じん設備・排ガス処理設備の許可業種
集じん機の設置工事では、機械器具設置工事業が主な検討対象です。
国土交通省も、単体の集じん設備を設置する工事を機械器具設置工事に区分しています。
例えば、金属加工工場に大型集じん機を据え付け、製造設備から粉じんを回収するシステムを設置するケースです。
一方、スクラバーなどの排ガス処理設備では、機器本体の据付に加えて、排気ダクトや薬液配管などの工事を伴うことがあります。
このため、機械器具設置工事業だけでなく、管工事業などとの区分も確認が必要です。
排水処理設備・汚泥処理設備の許可業種
工場内に設置する排水処理設備では、管工事業が主な許可業種となります。
国土交通省の業種区分でも、単体の公害防止施設である排水処理設備は、管工事に区分されています。
例えば、めっき工場に中和処理装置を設置し、処理槽やポンプ、配管などを接続する工事が該当します。
一方、汚泥脱水機やフィルタープレスなどの機械を単体で据え付ける場合は、機械器具設置工事業が検討対象となります。
同じ排水処理工程で使用する設備でも、処理システム全体の設置と機械単体の据付では、必要な許可業種が異なる場合があります。
管工事業の対象となる工事や、許可取得に必要な資格・実務経験については、管工事業の建設業許可をご覧ください。
廃棄物処理施設と清掃施設工事業の違い
環境設備の設置工事が、すべて清掃施設工事業に該当するわけではありません。
清掃施設工事業は、ごみ処理施設やし尿処理施設などを設置する工事が対象です。
例えば、工場の集じん設備は機械器具設置工事業、排水処理設備は管工事業が主な検討対象となる一方、ごみ焼却施設の建設では清掃施設工事業が関係します。
また、複数業種の工事を一括して請け負う場合は、附帯工事に該当するかどうかも重要です。
例えば、集じん機の据付に伴う配管工事が附帯工事に該当すれば、機械器具設置工事業の許可で一体として請け負うことができます。ただし、独立した別業種の工事には、原則としてその業種の許可が必要です。
建設工事の業種区分については、建設業許可29業種の選び方でも解説しています。
⑥環境設備の設置会社が建設業許可を取得するための要件
環境設備の設置工事で新規に建設業許可を取得するには、建設工事の経営経験、営業所技術者等の配置、財産的基礎などの要件を満たす必要があります。
これらの要件は、集じん機や排水処理設備のメーカーだけでなく、販売会社や据付専門会社にも共通です。
経営業務の管理体制
建設業許可を取得するには、建設工事の経営を適切に管理できる体制が必要です。
代表的な要件は、法人の常勤役員のうち1人が、建設業に関して5年以上の経営業務の管理責任者としての経験を有すること。このほか、一定の経営経験と補佐体制を組み合わせる方法もあります。
例えば、集じん機メーカーの経営者が、機器の製造・販売だけでなく、据付工事の請負についても継続して経営管理を行ってきた場合、その経験を要件の確認に利用できる可能性があります。
製造業としての経営年数ではなく、建設工事の経営に関する経験が重要です。
営業所技術者等の資格と実務経験
建設業許可を取得するには、営業所ごとに、取得する業種に対応した資格や実務経験を持つ「営業所技術者等」を専任で配置する必要があります。
一般建設業許可では、資格や指定学科の学歴などによる要件を利用しない場合、原則として10年以上の実務経験が必要です。
例えば、集じん機の据付工事に10年以上携わってきた技術者は、機械器具設置工事業の実務経験として認められる可能性があります。
一方、排水処理設備の配管工事を中心に担当していた場合、その経験は管工事業に該当することが考えられます。
また、指定学科の卒業歴があれば、必要な実務経験が3年または5年に短縮される場合もあります。対象となる国家資格等によって要件を満たす方法もあります。
環境設備の施工経験は、実際の工事内容と取得する許可業種を照らし合わせて確認することが重要です。
資格・学歴・実務経験の証明方法については、営業所技術者等の要件を証明する資料で詳しく解説しています。
財産的基礎・営業所・社会保険などの要件
建設業許可の取得には、経営経験や技術者の配置に加え、財産的基礎や営業所などの要件も満たす必要があります。
東京都知事・一般建設業許可では、主に次の事項を確認します。
| 確認項目 | 主な要件 |
|---|---|
| 財産的基礎 | 自己資本500万円以上、または500万円以上の資金調達能力など |
| 営業所 | 建設工事の請負契約に関する営業活動を行う実体のある営業所 |
| 社会保険 | 健康保険・厚生年金保険・雇用保険への法令に応じた適切な加入 |
| 誠実性 | 請負契約に関して不正・不誠実な行為をするおそれがないこと |
| 欠格要件 | 建設業法に定める欠格要件に該当しないこと |
例えば、既存の環境設備メーカーが建設業許可を取得する場合、現在の事務所が建設業法上の営業所の要件を満たしていれば、新たに専用の事務所を設ける必要はありません。
新規許可の取得に向けて、既存の経営体制や技術者の経験、財産的基礎などを確認し、不足する要件を整理することが重要です。
⑦環境設備の設置会社が新規許可を取得するときの注意点
環境設備メーカーや据付専門会社が新規に建設業許可を取得する際は、過去の工事実績と、取得する許可業種を確認することが重要です。
集じん設備や排水処理設備などは、機器の種類や施工内容によって許可業種が異なるため、製造・販売実績と建設工事の実績を区別して整理する必要があります。

設備の製造・販売実績と据付工事の実績の違い
環境設備の製造・販売実績だけでは、建設業許可に必要な建設工事の経験として認められません。
建設業許可では、機器の製造・販売と、建設工事に該当する据付・設置工事を区別するためです。
例えば、集じん機を10年間販売してきた会社でも、機器の納品だけを行っていた場合、その実績を建設工事の経験として利用することはできません。
一方、機器の販売とともに据付工事を請け負っていた場合は、工事内容や担当者の経験によって、許可要件の証明に利用できる可能性があります。
重要なのは、機器を販売した実績ではなく、実際にどのような建設工事を請け負っていたかという点です。
複数業種にまたがる工事と実務経験の証明資料
環境設備の設置工事では、取得する許可業種ごとに、該当する工事の実務経験を確認する必要があります。
例えば、集じん機の据付工事と排水処理設備の配管工事をそれぞれ5年間担当していた場合、単純に合計して機械器具設置工事業の実務経験10年とすることはできません。
過去の実績を確認する主な資料は、次のとおりです。
| 確認する資料 | 確認する内容 |
|---|---|
| 工事請負契約書 | 工事内容、契約当事者、契約時期 |
| 注文書・請書 | 据付・配管工事の受注内容や時期 |
| 請求書・入金確認資料 | 工事の取引実績、入金状況 |
| 工事内訳書・施工記録 | 実際に施工した工事と許可業種の対応 |
| 登記事項証明書・在籍資料等 | 経営経験や技術者の在籍期間 |
例えば、集じん機の据付とダクト工事を一括して受注していた会社では、契約書や工事内訳書から、機械器具設置工事と管工事に該当する施工内容を確認します。
また、会社の経営経験と、個々の技術者の実務経験は別の要件です。それぞれについて、必要な期間と経験内容を証明できるか整理することが重要になります。
東京都知事許可の申請に必要な確認資料は、東京都「建設業許可申請の手引」で確認できます。
⑧環境設備の設置工事と建設業許可についてよくある質問
Q:集じん設備の設置には機械器具設置工事業の許可が必要ですか?
集じん設備の設置工事では、機械器具設置工事業が主な検討対象です。
国土交通省の業種区分でも、単体の集じん設備は機械器具設置工事に区分されています。
ただし、機器本体と据付工事費を合わせて500万円未満であれば、建設業許可が不要となる場合があります。
Q:工場の排水処理設備は管工事業に該当しますか?
工場内に設置する排水処理設備は、管工事業が主な検討対象です。
例えば、めっき工場に中和処理装置を設置し、処理槽やポンプ、配管などを接続する工事が考えられます。
ただし、汚泥脱水機などの機械を単体で据え付ける場合は、機械器具設置工事業に該当する可能性もあります。
Q:排ガス処理設備の据付にはどの許可業種が必要ですか?
スクラバーなどの排ガス処理設備では、機械器具設置工事業や管工事業などを検討します。
機器本体の据付に加え、排気ダクトや薬液配管などの工事を伴うことがあるためです。
必要な許可業種は設備名だけでなく、実際に請け負う工事内容によって判断します。
Q:汚泥脱水機の設置は機械器具設置工事業ですか?
汚泥脱水機の据付工事では、機械器具設置工事業が検討対象となる場合があります。
例えば、工場内にフィルタープレスを単体で設置する工事です。
一方、排水処理設備全体の工事に含まれる場合は、管工事業などとの区分も確認する必要があります。
Q:メーカーから設備を支給される場合、500万円基準はどう判断しますか?
注文者から工事に使用する機器・材料を支給される場合は、その市場価格や運送費を請負代金に加えて判断します。
例えば、支給される排水処理装置の市場価格が800万円、据付工事費が200万円であれば、判定上の合計額は1,000万円です。
据付工事費だけで500万円未満かどうかを判断しないことが重要です。
Q:設備メーカーの施工実績を許可取得に利用できますか?
設備メーカーでも、建設工事に該当する据付工事を請け負っていた実績は、許可要件の証明に利用できる可能性があります。
例えば、集じん機の製造・販売とともに据付工事を継続して請け負っていた場合です。
ただし、機器の製造・販売だけの実績は、建設工事の経験として認められません。
また、機械器具設置工事業と管工事業では必要な実務経験を区別するため、工事内容と経験期間を資料で確認する必要があります。
まとめ|環境設備の設置工事で建設業許可を取得するために
環境設備の設置工事では、設備の種類や施工内容、請負金額によって、機械器具設置工事業や管工事業などの建設業許可が必要になります。
小型・中型の集じん機やスクラバーでは、機器代金と据付工事費を合わせても500万円未満となり、許可が不要なケースもあります。一方、大型の排ガス処理設備や排水処理システムでは、500万円以上となる場合があるため注意が必要です。
また、集じん設備は機械器具設置工事業、工場排水処理設備は管工事業が主な検討対象となるなど、設備によって許可業種も異なります。
新規許可の取得には、建設工事の経営経験や営業所技術者等の要件を満たし、過去の工事実績を資料で証明することが重要です。
環境設備メーカーや据付専門会社は、自社が請け負う工事内容と契約金額を整理し、必要な許可業種と取得要件を確認しておきましょう。
環境設備の設置工事で建設業許可をご検討の方へ
IT行政書士事務所では、東京都知事・一般建設業許可の新規申請をサポートしています。
集じん機や排ガス処理装置、排水処理設備などを扱うメーカー・販売会社・専門施工会社を対象に、工事内容、必要な許可業種、経営経験、技術者の実務経験などを確認し、許可取得に向けた要件を整理します。
建設業許可の新規取得をご検討の方は、サービス内容をご確認ください。
※当サイトの事例紹介は、お客様のプライバシー保護および守秘義務遵守のため、過去の一般的な相談傾向をもとに構成した架空のモデルケース(フィクション)であり、特定の個人・法人の実例ではございません。

